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犬のダイエットでおからを与えても平気?気を付けるべきことは?

犬のダイエットでおからを与えても平気?気を付けるべきことは?

おからは、人間にとっては「ダイエット向きの食品」というイメージが強いですよね。また、ダイエット目的でなくても健康の維持のために食べている人も多いのではないでしょうか。

ですが犬に与えても大丈夫なのでしょうか。

人間と犬の性質の違いや、犬におからを食べさせるときの注意点なども含めて解説していきます。

そもそも「おから」とは?

大豆の搾りカスのことを「おから」と言います。
豆腐の材料になる豆乳を絞ると、このおからができるんですよね。

関東にお住まいの方の場合は「卯の花」という名前のほうが馴染みがあるかもしれません。
関西の方であれば「きらず」や「雪花菜」という呼び名がピンとくるでしょうか。

スーパーマーケットなどでとっても安く購入できるので、よく食卓に並べている方も多いと思います。
また、お腹に溜まりやすく栄養価も高いので、ダイエットや健康のために取り入れている人もたくさんいるのではないでしょうか。

では、犬にこのおからを与えても大丈夫なのでしょうか。

おからの配合成分は?

「乾燥おから(粉状)」と「生おから」。
おからの種類次第で成分量が異なります。
どちらの成分表もご覧ください。

生おからの成分(100gあたり)
エネルギー(kcal) 111
水分(g) 75.5
たんぱく質(g) 6.1
脂質(g) 3.6
炭水化物(g) 13.8
ナトリウム(mg) 5
カリウム(mg) 350
カルシウム(mg) 81
マグネシウム(mg) 40
リン(mg) 99
鉄(mg) 1.3
亜鉛(mg) 0.6
食物繊維(g) 11.5

 

乾燥おからの成分(100gあたり)
エネルギー(kcal) 421
水分(g) 7.1
たんぱく質(g) 23.1
脂質(g) 13.6
炭水化物(g) 52.3
ナトリウム(mg) 19
カリウム(mg) 1300
カルシウム(mg) 310
マグネシウム(mg) 150
リン(mg) 380
鉄(mg) 4.9
亜鉛(mg) 2.3
食物繊維(g) 43.6

では、それぞれの成分について解説していきますね。

タンパク質

消化が行われるとアミノ酸に変質して、小腸から吸収することができます。
ですから、タンパク質は肉食動物の犬や猫にとって大事なエネルギーであると言えるんですよね。
(厳密に言うと犬は「肉食寄りの雑食性動物」です)

カルシウム

「歯や骨を頑丈にする働きがある」ということは有名ですよね。
しかし実は、筋肉や神経の動きを補助する役目もあります。
当然、犬にとっても大事な成分です。

ちなみに、「自然の精神安定薬」という異名もあります。
もちろん医薬成分ではありませんけどね。

カリウムとナトリウム

カリウムとナトリウムには、血圧をコントロールして身体の中の状態を整えたり、細胞の動きを安定させたりする役割があります。

リン

筋肉や神経を安定させたり、骨や歯を頑丈なままキープしたりする役割があります。
リンが足りないと発育が悪くなるかもしれないので注意してください。

ですが、「じゃあたくさん摂ろう!」というのもNGです。
特に腎臓の疾患がある犬は、「リンを身体の外に追い出しにくい体質」ですので注意してくださいね。

マグネシウム

マグネシウムはミネラルの一種であり、身体の中の300を超える酵素をサポートしてくれる成分です。
犬の年齢に関わらず、体重0.1キロにつき、マグネシウムを0.3~0.4パーセント摂るべきと言われています。犬の体重を確認してから、計算してみてくださいね。

食物繊維

水溶性食物繊維:腸の中のいらないものを追い出す働き
不溶性食物繊維:お通じをよくして便秘を改善する働き

人間にとっても食物繊維は大事ですが、犬にとってもちろん重要です。

おからにはたくさん摂取すると犬に悪影響が及ぶ成分も入っています

おからには大量摂取する事で犬に悪い影響を与える成分も含まれています。
ですが、少しだけなら大丈夫です。

レクチン

腸の中の壁に付着しやすい成分です。
摂り過ぎると、嘔吐や下痢を招く恐れがあるので注意してくださいね。
また、栄養の吸収が邪魔されてしまう場合も。

サポニン

邪魔な活性酸素を退治して免疫機能を保ったり、老化を遅くしたりする役割があります。
ですが、犬が摂取し過ぎると腸の炎症や下痢を招くケースがあるので気を付けてください。

フィチン酸

摂り過ぎると必要なミネラルも追い出してしまう恐れがあります。
ですが、適量であれば程よいデトックス作用が発揮されますよ。

犬のダイエット・健康管理でおからを与えても大丈夫?

お通じに不安のある犬に有効です

先ほど紹介したとおり、おからに含まれている食物繊維にはお通じを良くする働きがあります。便秘気味の犬に与えてみてはいかがでしょうか。

ドッグフードの置き換え食品にも

おからはお腹に溜まりやすい食品です。
ですから、ドッグフードをちょっと減らして、おからを足してみてはいかがでしょうか。

カロリーカットをして犬のダイエットに役立てることができますよ。

やっぱりおからの与え過ぎはNGです!

そんなおからですが、与え過ぎは危険です。
なぜなら、犬の「食物繊維を消化する力」は低いからです。

そのため、過剰に与えると下痢や消化不全に陥る場合が。
「ちょっと少ないかな……?」という程度の量にしておくことをおすすめします。

ダイエットで犬におからを与えるときのコツは?

まずは「とにかく少なめ」を意識して与えてください。
そして、便の様子など、犬の体調を確認しながら量をコントロールしましょう。

また、おからをそのまま与えても、なかなか食べてくれない犬もいます。
その場合は、ケーキ、クッキー、犬用ハンバーグなどにおからを混ぜるのがオススメです。

ちなみに、まれに「おからアレルギー(大豆アレルギー)」を持った犬もいます。
その場合は眼の充血、活力がなくなる、嘔吐、下痢などの体調不良が発生しますので、おからは与えないほうが良いでしょう。

また、「最初はおからを食べさせても大丈夫だったのに、繰り返し与えているうちにアレルギーになってしまう」というケースもあるので気を付けてくださいね。

まとめ

基本的に「ダイエット目的で犬におからを与える」という方法は悪いものではありません。
食物繊維の働きでお通じが良くなる可能性もありますしね。

ですが、おからの過剰摂取はNG。
まずはごく少量から試してみてくださいね。
大丈夫そうであれば、様子をみてちょっとずつ量を増やしても良いかもしれません。