2000年に製作された『マイ・ドッグ・スキップ』は1942年の田舎町を舞台にした子供と犬の成長物語をつむぐ映画です。事実を元にした物語は感動的で、少年とジャック・ラッセル・テリア犬との関わりを見ていると心が温まりますよ。それでは物語のあらすじと感想を紹介しましょう。
映画『マイ・ドッグ・スキップ』:あらすじ
1942年、一人っ子の少年は厳しい父に育てられていたため、隣人である軍人のディンクが心のより所でした。しかし、ディンクは徴兵されてしまったため「幸運を祈っててくれ」とウィリーに言い残します。軍人が戻ってくればまたボールの投げ方を教えてくれると信じて待つウィリー…誕生日の贈り物である赤いキャップ帽を握りしめました。
母の誕生プレゼント、ジャック・ラッセル・テリアの子犬
夜になってウィリーの9歳の誕生日を祝う祖父母が家に集まります。本やポケットナイフ、ぬいぐるみなどをもらう中、母はペットとしてジャック・ラッセル・テリアの子犬を用意していました。しかし、父は犬を飼うことに反対。それでも母は面倒を見るかどうか2週間だけチャンスが欲しいと伝えてウィリーの元へ。彼は喜び、犬をスキッパーと呼んでいつでも一緒に過ごすのでした。
いじめっ子に呼び出されたウィリーはグリーンウッド墓地へ
子犬だったスキッパーはあっという間に大きくなり、母と一緒にウィリーの学校へお迎えにも行きました。ある日、ウィリーはクラスで「自慢のもの」を発表することになり、ディンクからの贈り物と手紙を読み上げました。戦地のヘルメットなどにクラスメイトは歓声を上げますが、いじめっ子はウィリーが注目されるのが気に食わず、手紙を破ってしまうのです。その後、いじめっ子に呼び出されたウィリーはグリーンウッド墓地へ行き、朝までスキッパーと墓地にいれたら仲間にしてやると言いました。ウィリーは不審な男たちに絡まれそうになりながらも朝まで過ごし、みんなで遊べるようになるのです。
テレビのコマーシャルで軍用の犬を募集
ある日、テレビのコマーシャルで軍用の犬を募集していたのを見てスキッパーを訓練させることにします。その後、軍への応募もして40センチあるスキッパーを褒められますが、芸を言う通りにできなかったこともあって採用されませんでした。その後、ディンクが戦争から戻ってウィリーはスキッパーを見せたい面持ちで会いに行きます。
しかし、彼は戦地で何かあったようで塞ぎ込み、家から出てきません。野球の応援にも来てもらえなかったことから、三振やボールのキャッチも失敗するウィリー。彼を心配したスキッパーは試合中にも関わらず近寄って走り回り、ウィリーは言うことを聞かなかったことで手を挙げてしまいます。
密売をする男たちがスキッパーを
ぶたれたスキッパーは逃げ出して家にも戻らなかったことから、ウィリーはみんなに探すのを手伝ってもらいました。ウィリーから話を聞いたディンクは探していな場所があるはずだと言い、墓地に行ってみることにします。すると、密売をする男たちがスキッパーをスコップで叩いているのに遭遇。ディンクは男たちを止め、ウィリーは急いでスキッパーを動物病院へ連れていきます。
スキッパーはケガが治り、ウィリーは彼のおかげで多くのことを学んだことを実感しました。その後、成長したウィリーは大学へ行き、スキッパーは天寿を全うするのでした。
映画『マイ・ドッグ・スキップ』:感想
ジャック・ラッセル・テリアの子犬であるスキッパーが初めてウィリーの前に現れた時は、「毛糸玉が震えているようた」という彼の気持ちがよく伝わってきましたね。そうして小さいスキッパーに触れると鼓動を感じさせ、ウィリーが微笑みかける様と合わせてほのぼのさせられました。
そんな一人と一匹は互いに内気で臆病なのが特徴で、どこにでも連れそう姿が微笑ましい!そうして、誰よりも強い絆で結ばれた親友になっていき、一緒にいた際の楽しそうな雰囲気がとても伝わってくるのが見どころでしょう。
ウィリーは人と話すよりもスキッパーと一緒にいる方が楽だと思いつつ、彼は利口で優しい立派な犬に育っていきます。ウィリーと共にゲームや家の手伝いの同行から、トイレに首を入れてしまうという場面まで家での過ごし方を余すことなく見せてくれるのが魅力です。
外出時におもしろいと感じたのは、ウィリーの母が車に乗っている際にスキッパーにハンドルを任せるのです。運転席に立つようにしてスキッパーはハンドルを持ち、ウィリーたちは姿勢を低くして周囲の人を驚かせました。「犬が車を運転してる!?」と思わせる、ゆっくりドライブが印象的でした。
スキッパーは床に背中を付けてゴロゴロし、人の気を引くのが得意でしたね。ウィリーが気になった女の子もスキッパーの魅力に引き込まれて一緒に遊んだりするようになるのです。スキッパーはソーセージ店でアピールをしておやつをもらったり、映画館に行くとウィリーより早く席についたりするのです。要領が良くて賢いスキッパーは、軍用犬の面接時にあえてウィリーの言うことを聞かなかったのかもしれませんね。尻尾をグルグルと追いかけまわす様もキュートでした。
映画『マイ・ドッグ・スキップ』:まとめ
田舎町に住む男の子のウィリーとジャック・ラッセル・テリアの子犬が出会い、互いに成長していく物語は見ていて和むことが多かったです。また、大きな転機も訪れる中、ハラハラさせられたりするため映画としてのバランスが良い映画でした。白い毛並みに茶色い模様のあるスキッパーがウィリーと遊んでいる姿が印象に残る作品です。