犬の誤飲トラブルについて紹介します。飼い主さんとしては、基本的に「飲めるものは何でも飲む可能性がある」と考えておくべきですが、その中でも特に多い「誤飲物」を挙げていきます。
また、実際にワンちゃんが誤飲した場合の対処方法も挙げていくので、万が一に備えてチェックしておいてくだされば幸いです。
犬の主な誤飲トラブルを4つご紹介
犬の誤飲トラブル。
まずは、その中から起きやすいものを4つ挙げていきますね。
1:散歩中に草花を誤飲
散歩中に草花を誤飲してしまう犬が少なくありません。
特に「ワラビ」「彼岸花」「クリスマスローズ」「イヌサフラン」などについては、犬が誤飲するとそのまま命を落とす恐れがあります。
2:ビニール袋を誤飲
ビニール袋はちょっとした振動などでも面白い動きをする事があります。また、音もカサカサしていて愉快ですから、犬が強い興味を持ってもおかしくありません。
大きめのスーパーの袋であればさすがに飲み込めないかもしれませんが、小さなビニール袋の場合は誤飲する事が十分あり得るので気を付けましょう。
3:液剤や薬を誤飲
液剤や薬を誤飲してしまう犬もいます。
「液剤」というのは例えば、日焼け止めなどのことですね。フタをするのを忘れていると、犬がそのまま誤飲する(舐める)恐れがあります。
また、アンメルシンなどもフタをしなければ、何となく舐めるかもしれません。
そして、薬は基本的に小さいですから誤飲する可能性が大いにあります。
特に「飲みやすくするための甘味のコーティング」が施されていると、犬が同じ薬を手当たり次第に誤飲する場合も(犬は甘いものが好きなので……)。
4:パーティーの飾りを誤飲
バースデーパーティーやクリスマスパーティーなどの飾りを誤飲する場合もあります。
これらは色鮮やかでキラキラしていますから、犬が興味を持つ可能性が高いです。
特に「電飾」については、誤飲やイタズラによって感電する恐れも。
犬の誤飲トラブル防止方法は一つしかない
本当は「犬の誤飲トラブル防止方法○選」として解説するつもりでした。
でも、どんな防止方法も結局一つの共通店に収束するので、ここではそれを紹介していきますね。
犬の誤飲トラブルを防ぐ手段。
それは、「犬が誤飲するかもしれないものを、犬が物理的に届かない場所に置く」ことだけです。
まずは、お家の中をチェックしてみてください。
そして「コレ、犬が飲みそうだな」と感じるものがあったら
- 引き出しの中にしまう
- カギつきの部屋に移動させる
- 不要なものは捨てる
などの対応を取ってください。
ちなみに、イヤホン、灰皿の水、焼き鳥のクシなど、「こんなものまで!?」と人間が驚くようなものまので誤飲します。
特に「糸」に関しては、相当長いものでも飲み込み、そのせいで腸閉塞になってしまう恐れも。
それから、バスタオルなど「元は大きいものでも、齧ってちぎって飲む」可能性もあるので気を付けましょう。
また、「散歩中の草花の誤飲」に関しても考え方は一緒です。
飼い主さんがちゃんとリードを引き、ワンちゃんが草花に近づき過ぎないようにすることが大事です。
「どうしてもコントロールできない……」という場合は、草花が少ないところを散歩することを考えましょう。
さすがに「誤飲が怖いから散歩をさせない!」というのは不健康ですしね。
実際に犬が誤飲した場合はどうすればいいの?
とにかく一刻も早く動物病院に行きましょう。
そして「誤飲しました」と伝えれば対応してもらえます。「何を飲んだか」が分かる場合はそれも報告してください。
その後は病院が対応しますので、飼い主さんがすべき事は基本的にありません。
ただ、一応「獣医師さんがする処置」も紹介しておきます。
1:薬で吐かせる
「吸収されない異物」は、薬を飲ませて吐かせることが少なくありません。
もちろんワンちゃんの身体に負担はかかりますが、近年は研究が進んでおり、「一般的な方法」と言えるレベルになってきています。
ただし、あくまで「薬で」吐かせるわけです。
飼い主さんの目の間でワンちゃんが誤飲したからといって、焦ってムリヤリ吐かせるのはやめましょう!
2:内視鏡摘出・手術
- 異物の影響で腸閉塞が発生した
- 吐かせても取り出せない
- 吐くよりも安全
と獣医師が判断した場合は「内視鏡摘出」や「手術」が行われるケースがあります。
深夜対応のある動物病院は少ないです!
「犬の誤飲トラブルの対応」はスピード勝負です。
一秒でも早く対処できるのであれば、それに越した事はありません。
ですが、「24時間対応の動物病院」はとても少ないです。
そのため、夜遅い時間に誤飲トラブルが起こってしまえば、「分かっていても何もできない」という悲惨な状態になるかもしれません。
また、チョコレートや粉薬など「体内ですぐに溶けるもの」に関しては、
即座に対応したとしても、どうにもならない可能性があります……。
ですからやはり、
「そもそも誤飲トラブルが絶対に起きないように対策する」のが不可欠だと思います。
まとめ
犬の誤飲トラブルについて解説しました。草花、ビニール袋、薬、飾り物などを誤飲する場合が多いですが、その他にもイヤホンなど、人間の感覚からすると信じられないものまで飲むので注意が必要です。万が一誤飲した場合は、すぐに動物病院に向かいましょう。吐かせたり、内視鏡摘出・手術などで対応したりしてくれます。