犬と一緒に生活をしている人の中には、毎日決まったルーティンがある人も多いのではないでしょうか?
規則正しい生活を送ることは健康維持にもつながりますが、犬にとってはそうではないこともあります。
特に「朝」愛犬と過ごすときにやっている、愛犬のストレスになる可能性がある行動について
犬のしつけ専門家が解説します。
記事:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
朝の行動について
朝起きた時に、最初に何をされますか?
「あいさつをする」「ハグをする」などがあると思います。
犬の問題行動として「吠える」「興奮する」などが挙げられますが、特に朝にこのような行動が目立つケースが多くなっています。
まず、何がきっかけで興奮状態になるのかを把握していただきたいと思います。
例えば犬の方が先に起きていた場合、飼い主さんが起きてきたことが嬉しくて吠えたり、ケージの中で騒ぐなどの行動が出る場合があります。
他には、飼い主さんの目覚まし時計の音、アラームに反応したり、足音を聞いて飼い主さんの活動が始まったことに対して「ケージから出してもらえるのではないか」「構ってもらえるのではないか」ということに期待して騒ぐクセが付いてしまっているなど、さまざまです。
なぜ、愛犬を興奮させてはいけないの?犬を興奮をさせることは、吠える原因になります。
更には、うれションの原因にもなります。
うれションとは、トイレに行きたいのに飼い主さんに構ってもらいたかったり、外出していた飼い主さんが帰って来たことがうれしくて粗相をしてしまうなどの状態を指しています。
犬を興奮させることは、吠えやおもらしの原因になるため、避けた方がよいのです。
通常時と比較すると、朝は興奮しやすいといえます。
例えば、毎朝決まった時間にご飯を上げたりお散歩に行く場合、いつもの時間に犬がご飯の要求をしたり散歩の要求をするようになります。
決まった時間の要求なので、飼い主さんはその要求に応えるでしょう。
しかし、犬は要求をすればなんでも叶うと勘違いをしてしまいます。
最初のうちは犬の要求は決められた時間であったとしても、徐々に早まる可能性は高いでしょう。
それに応えてしまうと、更に犬の勘違いは進み要求は全て叶えられるという勘違いに発展するのです。
犬の要求に応え続けられるのであればいいのですが、朝ごはんの要求が7時→6時→5時ともなると、なかなか難しいでしょう。
愛犬の要求に応えるのはやめましょう。
犬の要求が出ないようにするための方法として、朝のスケジュールは大雑把に決めるようにして、犬の予測がつかないような行動にすることをおすすめします。
今日は午前中は忙しくて散歩に行けないけど、午後はゆっくり時間が取れるからまとめて行こうかななどと、犬に予測がつかないような行動をとった方が愛犬に要求をされずに済みます。
愛犬にも要求をしても通らないということがわかるので、期待もしなくなり、無駄な要求はしなくなります。
期待をさせても裏切ることになっては、愛犬が可哀そうです。
愛犬が朝起きた時の対応方法
おしっこやうんちなどの排せつを我慢している場合には、最初にトイレに促してあげてください。
朝起きてから最初の犬の行動は、「トイレに行く」という行動のみを行うというルーティンにして頂きたいと思います。
そうすることで、構ってもらえるかもしれないという期待をしません。
犬の性格によって興奮するツボが異なるので、その子の性格に合った対応をして頂くとよいでしょう。
愛犬の要求が出るようになってしまってからでは、管理の方法を変えるなどの対応が必要になり、愛犬にも負担がかかってしまいます。
要求が出ることを未然に防ぐことが大切です。
【おまけ】犬と一緒に寝てもいいの?
愛犬と一緒に寝ている方もいらっしゃるでしょう。
犬のしつけハグでは、飼い主さんと愛犬が一緒に寝ることを推奨していません。
飼い主さんと一緒に寝ても全く問題がない犬もいます。
しかし、飼い主さんと犬が一緒に寝ることによって、人間と同じ立場にあると勘違いしてしまうことがあります。
寝返りをうった時に犬に噛まれるという事故は少なくありません。
寝返りをうった時に噛まれるということは、犬が人に対して「邪魔をされたくない」という意志表示をしている状態で、とても危険な行動です。
例えば、爪を切っている時、歯磨きをしている時など、犬が嫌がることをしている時に口を出すという行動が出てしまうと、自分が嫌だと思った時にはつい口が出てしまうことになります。
犬が人間と同等だと思わせるような行動は、NGです。
犬が飼い主さんと一緒に寝ることは、犬が勘違いをしやすい行動の一つなので辞めることをおすすめします。
もちろん、犬の性格によって行動は異なります。
一緒に寝ても犬が勘違いをしたり、問題行動に出たりしないかどうかは、普段から愛犬と触れ合っている飼い主さんがよくわかっていると思うので、きちんと判断してあげていただきたいと思います。
攻撃行動に関しては厳しく見て行かなければ、愛犬が損をしてしまうことになります。
まとめ
朝、愛犬にしてはいけないこと
- 犬を興奮させるような行動
- 朝のルーティンを作ること
朝から犬を興奮をさせたりルーティンを作ってしまうと、犬に期待をさせてしまうことになります。
興奮させることは、人に対して吠えて自
分の要求を満たそうとする「要求吠え」の原因になります。
朝、興奮をすることによってトイレ以外の場所で排せつをしてしまうことにも繋がります。
飼い主さんの行動としては、起きたらすぐに愛犬のところへ行って「おはよう!」と大げさに声をかけたり触れたりしたいと思いますが、そうすることで愛犬は「起きたらすぐに自分のところへ来てくれる。構ってくれる」と期待をしてしまいます。
犬は興奮して待つようになってしまいます。
起きたらすぐに愛犬のところへ行くのではなく、少し時間が経ってから落ち着いた雰囲気で挨拶をしに行くようにすることをおすすめします。
愛犬の今後のことを思った行動をしていただきたいと思います。
ルーティンを作らないということに関しては、朝ごはんや散歩の時間など愛犬に構う時間を少しずらすだけで、犬には予測が付きにくくなります。
食べものに対する執着が強い犬はご飯に対する要求が出やすくなり、散歩や運動が好きな犬に関してはお散歩に対する要求が出やすくなります。
愛犬の性格からどんな事に関する要求が出やすいのかを予測して、トレーニングを行ってください。
飼い主さんと愛犬が一緒に寝ている場合、噛むという行動に出ることがあります。
犬が人間と立場が同等であると勘違いする可能性があるので、一緒に寝ることはあまりおすすめできません。
一緒に寝ることでお互いにストレスを抱える可能性もあるので、ご注意ください。
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