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犬の抜け毛は病気のサイン?!安心な抜け毛と心配な抜け毛

犬の抜け毛は病気のサイン?!安心な抜け毛と心配な抜け毛

愛犬の抜け毛が急に増えると、心配になりますよね。抜け毛の原因は、1つではありません。
そして、犬の抜け毛には、安心な抜け毛と病気のサインかもしれない心配な抜け毛の2種類があります。
犬の抜け毛について、ご紹介します。

犬の毛の仕組み~安心な抜け毛

上毛(オーバーコード)と下毛(アンダーコート)

人間は、1つの毛穴からは1本しか毛が生えていません。
一方、犬の場合は、「一次毛」と「二次毛」が合わせて7~15本も生えています。
一次毛とは、長くて太い毛です。
一次毛は、上毛(オーバーコート)と呼ばれていて、皮膚を保護する役割があります。
二次毛は、短くて柔らかい毛です。
二次毛は、下毛(アンダーコート)と呼ばれていて、保湿をする役割があります。

犬の毛は毎日抜けますが、春と秋の年に2回、大量に抜ける時期があり、これを「換毛期」と呼びます。
春になると、温かい冬毛が抜けて粗い夏毛が生えてきます。

秋になると、夏毛が抜けてふわふわの冬毛がびっしりと生えてきます。
換毛期は、すべての犬種にあるわけではありません。

上毛と下毛の両方を持つ犬をダブルコートと言い、ダブルコートの犬種には、換毛期があります。
上毛しか持たない犬をシングルコートと言い、換毛期はありません。

ダブルコートの犬種

ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、柴犬、チワワ(ロング)、コーギー、ポメラニアン、ミニチュア・シュナウザーなど

シングルコートの犬種

プードル、チワワ、パピヨン、ヨークシャー・テリア、ミニチュアダックスフンドなど

毛周期について

人も犬も、毛は一定のサイクルで発育と脱毛を繰り返しています。毛の生まれ変わりのサイクルを「毛周期」と言います。
成長期→退行期→休止期の3つのステップで、毛は一生を得ます。毛周期の長さには犬種によって異なります。
毛が長い長毛種は、毛が伸びる成長期が長く、抜け毛が少なめです。
毛が短い短毛種は、毛周期が短く、短期間で毛が抜け変わる為、抜け毛が多めです。
長毛種は、抜け毛は少ないのですが、毛玉が出来やすいので、こまめなブラッシングが必要です。
このように、犬の毛は毛周期によって、日々抜け変わります。この日々の抜け毛は、全く心配はいりません。

抜け毛は病気のサイン?~心配な抜け毛

病気によって、抜け毛が増える事があります。

  • 感染性皮膚炎
  • 寄生虫による皮膚炎

ツメダニ症にかかると抜け毛が増えるだけでなく、大量のフケが出ます。
毛包中症は、毛包虫という健康な犬の皮膚に駐在している微生物ですが、免疫力が低下すると大量発生し、皮膚炎を起こします

真菌(カビ)

皮膚糸状菌症にかかると、脱毛します。マラセチア皮膚炎にかかると皮膚炎を起こし、脱毛します。

膿皮症

犬の皮膚の常菌であるブドウ球菌が異常に増殖することによって起こる皮膚炎です。

アレルギー性皮膚炎

食物アレルギーやノミアレルギー皮膚炎、食物アレルギーなどによって皮膚に炎症をおこし、脱毛します。

アトピー性皮膚炎

ハウスダストやダニなどに対してアレルギー反応を起こすと、脱毛することがあります。

淡色皮毛脱毛症

ブルー、グレー、シルバーなどの淡色の毛が正常に育たなくなる病気で、遺伝性の疾患です。

黒色皮毛脱毛症

黒色の毛が正常に育たなくなる病気で、遺伝性の疾患です。

パターン脱毛症

耳の周辺などに脱毛が起こりますが、原因は不明です。
ミニチュア・ダックスフンド、チワワ、ミニチュア・ピンシャーなどが起こりやすい病気です。

甲状腺機能低下症

甲状腺から分泌される甲状腺ホルモン(サイロキシン(T4)、トリヨードサイロニン(T3))の生成や分泌が少なくなることが原因で起こる病気です。特徴は、脱毛が左右対称に現れることです。

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

副腎皮質から、コルチゾールというホルモンが過剰に分泌されることが原因で起こる病気です。甲状腺機能低下症同様に、脱毛が左右対称の現れることが多い事が特徴です。

ステロイド皮膚症

ステロイドの外用薬を長期に渡って使用することで、皮膚が薄くなり脱毛が多くなります。

性ホルモン失症

オスの場合には睾丸に腫瘍が出来たり、メスの場合には卵巣腫瘍などによってエストロゲンの分泌が過剰になることが原因で起こる脱毛症です。

脱毛症X

ポメラニアンに起こりやすい脱毛症で、毛周期が停止することによって起こります。原因は不明です。

側頭部脱毛症

名前の通り、側腹部に脱毛がみられる病気です。毛周期の異常によるもので、ボクサーに起こりやすい病気です。

脱毛が多い時の対処方法

換毛期以外の時期に、抜け毛が多い場合には、どうしたら良いのでしょうか?
皮膚に炎症をおこして赤くなったり、痒くなるなどの症状が出れば、わかりやすいのですが、中には脱毛以外に大きな症状が出ない場合があります。

ご紹介したように、脱毛を起こす病気は非常に多いため、原因を突き止めるのに時間がかかったり、原因がわかってもすぐに治療の効果が出ない場合があります。

他の症状が出る前に、動物病院を受診することをおすすめします。

まとめ

犬の抜け毛には「安心な抜け毛」「心配な抜け毛」の2種類あることを、ご紹介しました。
換毛期以外の時期に抜け毛が増えた場合、病気の可能性があります。
しかし、抜け毛以外には症状が出ない事もあります。病気は早期発見、早期治療が大切なので、おかしいな?と思ったら、早めに病院受診をすることをおすすめします。