「犬を飼うということ」というテーマで、全8回にわたって紹介します。3回目は「管理」について、説明致します。
犬の管理の仕方は飼い主さんの生活スタイルや犬の月齢に合わせるなどの方法があります。
犬のしつけハグでお勧めしている管理の方法など、犬の管理について詳しく紹介します。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
犬の管理の方法
飼育環境の種類
犬の飼育環境は1種類ではありません。
- フリーで生活させる
- クレートを利用する(犬のしつけハグ推奨!)
- ケージで管理する
などの方法があります。
クレートとは、主にプラスチックでできたキャリーケースと言われる持ち運びができる容器です。
犬のしつけハグでは、クレートでの管理をおすすめしています。
ペットショップで犬を購入した場合、ケージでの管理を勧められることが多いと言えます。
ケージの中に寝床とトイレを設置して、囲いの中で管理をするものです。
管理する方法によって、犬の生活スタイルは大きく変わります。
管理方法によって問題行動の出方も異なります。
犬の成長に合った管理方法
子犬期の管理
子犬期は、トイレを我慢することはまだ難しい時期です。
そのため、クレート管理は難易度が高いと言えます。
クレート管理をすると長時間クレートの中で過ごすことになるため、トイレの我慢をしなければなりません。
しかし、子犬期は膀胱の発達が十分ではないため難しいでしょう。
6~8時間くらいの長時間お留守番をさせる場合には、ケージ管理やフリーでの管理が適しています。
犬の安全面を考えると、ケージでの管理をおすすめします。
ケージの中で管理をすることで、拾い食いやいたずら防止に効果的です。
生活スタイルに合った管理をしてください。
主な3つの管理方法
クレート管理
クレートの中で待機させるという管理の方法です。
クレートの役割は「寝床」です。
クレートに入ったら扉を閉めて、中で寝ることを教えます。
生後3~4ヵ月程度の子犬は、トイレを我慢できるのは平均3~4時間です。
子犬期のお留守番は3~4時間程度にして頂きたいです。
それ以上のお留守番をさせなければならない場合は、クレート管理はできません。
クレート管理には大きなメリットがあります。
クレートの中は寝る場所、トイレは別に設置して頂きます。
このような管理をすることで、クレートは寝る場所、排せつはトイレ、クレートの外は遊ぶ場所という明確な位置づけをすることができます。
犬に、今何をするべきなのかということを明確に教えることができます。
犬はその場所に合った行動をとるようになることが、大きなメリットです。
犬のしつけハグでは、クレート管理を推奨しています。
「ハウス」の指示語で、犬が自らクレートの中に入るようにトレーニングを行います。
犬にとっては、クレートの中が自分の縄張りになります。
フリーでの生活やケージの中など周りがよく見える環境に置くと、騒ぐ・警戒心が強くなる傾向にあります。
やたらと吠える、縄張り意識が強くなりマーキング行為をするなどが現れます。
クレート管理をすることで、これらの行為を防ぐことが可能というメリットもあります。
デメリットは、長時間トイレの我慢ができるようにならなければ難しいという点のみと言っても過言ではありません。
ケージ管理
ケージの中に寝床とトイレを設置してその中で管理をするという方法です。
自分で寝床やトイレに自由に行くことができ、ある程度の空間があるため遊ぶこともできるというものです。
つまり、犬にとって何をするべき場所なのかがわかり難いと言えます。
長時間お留守番をする場合、自分でトイレに行くことができいたずらを防ぐこともできます。
犬の身の安全も確保できます。
長時間家を空ける場合、ケージ管理がおすすめです。
ただし、トイレの認識がきちんとできていないとケージの外に出した時に、ケージ内のトイレに戻らないことがあります。
また、ケージの中を「閉じ込められる場所である」と認識する犬は少なくありません。
ケージ管理をする場合は、ケージに対するイメージを良くしてあげる必要があります。
どの管理方法にも言えることですが、工夫は必要になってきます。
ケージの中にトイレを設置する場合には、自分でケージの中のトイレに行けるようにイメージをよくしておきましょう
フリーで管理する
フリーで管理することは犬にとって良いことだと思っている方も多いでしょう。
しかし、犬のしつけの専門家としてはあまりそうとは思えません。
なぜなら、問題が多く発生するからです。
犬の性格によって、フリーの生活が向いている犬と向いていない犬がいます。
フリーの生活が向いている犬は、警戒心が強くない犬です。
自由に生活させてもやたらと吠えることもなく、落ち着いて自分の寝床で寝てくれます。
クレートやケージを利用しなくても、人と同じ空間で落ち着いて生活をすることができます。
警戒心が強い犬は小さな物音がするだけでも警戒したり、飼い主さんが帰宅しただけでも吠えることがあります。
広い空間で管理されて心のよりどころがなく、部屋の隅に隠れて家のチャイムの音に怯えてビビションや脱糞してしまうケースも少なくありません。
犬が安心して過ごせる環境になりにくいと言えます。
フリーな生活をすることで、人とのいい関係を作る事が難しいこともデメリットの一つです。
人からの指示語が通らないことも多くなっています。
クレートやケージのような場所での管理は、どうしても閉じ込めるようなイメージを持っている方も多いでしょう。
自由な生活をさせることで、犬の要求を満たしてあげていると人が感じることができます。
フリーで管理させることには、向き不向きがあることを覚えておいてください。
身の安全を確保することが出来ないという事を忘れないでください。
まとめ
「クレート」「ケージ」「フリー」と3つの管理方法を紹介しました。
それぞれに、メリット・デメリットがあります。
飼い主さんの生活に合わせた管理方法を選びましょう。
問題が発生したら、管理方法に問題があるのかもしれませんので、是非お問合せいただきたいと思います。