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【ドッグトレーナー監修】犬が抱っこから逃げるのは当然!でも対策すれば大丈夫!

犬が抱っこから逃げるのは当然!でも対策すれば大丈夫!

「抱っこしようとすると犬が逃げる!」とイライラした経験がある飼い主さんが少なくないはずです。しかし、犬からすれば「不自然なこと」なので逃げたくなるのも実は当然です。ですが、適切に犬にアプローチすれば無理なく抱っこできるようになりますよ。今回はそのための具体的な方法などを紹介していきます。

記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵

Kawashima

Profile 川島 恵 ドックトレーナーとして12年目の令和元年に東京の世田谷区と文京区にあるドッグトレーニング犬のしつけ教室をオープン。 『スッキリ』(日本テレビ系)犬のしつけ専門家として出演電話出演。 テレビ東京「どうぶつピース!!」に出演。「おやつ、おもちゃ無しのしつけ」でドッグトレーニングする犬のしつけの専門家

犬が抱っこから逃げる主な原因は?

犬の立場になって考えてみましょう。
そうすると、どれも当たり前の理由であることが分かります!

1:足が地面から浮くから

人間だって、誰かに持ち上げられて足が地面から離れれば、多少なりとも不安になると思います。
特に犬の場合は、「普段の目線」と「抱っこされたときの目線」が全く変わるので、人間のそれと比べれば恐怖心やストレスが強くなってもおかしくありません。

2:好きに身動きが取れなくなるから

抱っこされれば自由に動けなくなるので、逃げる犬がいるのも当然ですよね。
飼い主さんとの信頼関係があったとしても、「本能」で逃げることをしたがる場合もあります。

3:抱っこと「イヤなこと」が結びついているから

「抱っこをして強引にお風呂に入れた」「抱っこして無理矢理トリミングをした」「抱っこして動物病院に連れていかれた」などの経験があると、「抱っこされるとイヤなことが起こる!」と学習して逃げる恐れがあります。

これが人間だったら「抱っこされて悪いことが起きるのは稀なこと」と理解するでしょう。
しかし、犬は人間ほど頭が良くないのでそうもいきません。

4:病気の影響

犬が関節炎や椎間板ヘルニアなどに見舞われていると、抱っこされると痛くなって逃げる可能性があります。
「抱っこの嫌がり方が異常……」と感じるのであれば、一度病院に連れていくことをおすすめします。

逃げる犬を抱っこするにはどうすればいいの?

では、逃げる犬を無理なく抱っこするにはどうすればいいのでしょうか。
ポイントをいくつか紹介します。

1:とりあえずスキンシップから

飼い主さんとのスキンシップに慣れていないのに、抱っこができるわけがありませんよね。

ですから、まずは撫でたりブラッシングをしたりする事から始めましょう。
多くの犬は「人間に触られること自体」は好きなはずなので、慣れるまでにそれほどの期間はかからない場合が多いです。

2:「抱っこの前段階」を試しましょう

スキンシップに慣れたら、まずは「犬を膝に乗せる」という事をしてみましょう。
この行為から逃げることをしなくなったのであれば、抱っこに挑戦してみても良いかもしれません。

手順としては、まず人間がその場に座ります。
そして、膝の上に犬を乗せます。
犬は「飼い主の脚が地面についていて、その上に自分が乗っている」と理解するはずなので、それほど抵抗しない可能性が高いです。

落ち着いてきたら、犬に体重を預けさせて身体を撫でてみましょう。

3:適切な抱っこを覚えましょう

無理なく膝に犬を乗せることが可能になったら、抱っこをしてみましょう。
ただし、抱っこの仕方がマズいと逃げるので気を付けてください。
(犬の身体に負担がかかる抱っこの仕方なのであれば、むしろ逃げてくれないと困ります)

まず、犬の両脇に飼い主さんの左手(左利きなら右手)を通します。
構造上、これでワンちゃんの上半身を支えることが可能です。
ただ、これだけで抱っこすると犬の身体が伸びるので危険です。
ですから、右手(左利きなら左手)で愛犬のお尻を支えて、土台を作ります。

これでベストな抱っこの完成です。
ただし、一つ気をつけるべきことがあります。
抱っこされているときの犬の姿勢が「|」と縦方向に一直線になっていると、犬の下半身に犬自身の体重が乗ってしまうので危険です。

しかし、「/」という感じで、「頭が前に乗り出して、お尻が人間に密着している」という体勢であれば、犬に犬自身の体重はあまり乗らなくなるので安全です。

4:抱っこできたら褒めましょう

逃げることなくスムーズに抱っこできたら場合は、抱っこした状態のままワンちゃんを褒めてあげましょう。抱っこできたら「即」褒めないと、「褒められた理由」が理解できないのでスピード感が大事です。

抱っこできたときに、ご褒美を出すという手もないわけではありませんが、
「食べ物や玩具で釣る」ということをしていると、ご褒美がないと言うことを聞かない犬に育ってしまう恐れがあります。
ご褒美を与えるとしても、せいぜい「好きな遊びをさせる」くらいに留めてください。

大型犬を抱っこする際の注意点

大型犬に関しては「そもそも重すぎて抱っこできない」という事があり得ます。
抱っこができたほうが良いことは確かですが、必須ではないので無理をしないようにしてくださいね。
「スキンシップが足りなくなるのでは?」と感じるかもしれませんが、それについては撫でたりブラッシングをしたりすれば十分です。

また、これから犬を飼う場合は「大型犬を避ける」という選択肢も頭に入れておきましょう。
抱っこ以外の部分でも、飼う難易度は高くなります。

まとめ

飼い主さんには「犬が抱っこで逃げるのは当然」という意識が必要です。怖いですし、自由を奪われますし、面倒くさいですし……。まあ、当たり前なわけです。
しかし、それでも慣らしていけば無理なく抱っこできるようになります。「スキンシップ→膝の上に乗せる→抱っこ」と段階を踏んで、トレーニングしていきましょう。