一般的に「犬はきれい好き」と言われています。
中には、一度排せつをしたトイレシートの上では排せつをしない犬もいるようです。
実際に犬はきれい好きなのか?ドッグトレーナーが詳しく解説致します。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
犬のいる生活
犬を飼っていると、人だけで生活している家よりはどうしても汚れてしまいます。
犬の毛が落ちていたり、犬特有の獣臭がしてしまうからです。
犬が苦手な人や犬を飼っていない人の中には、犬の臭いが気になってしまうという人もいます。
犬の体臭だけではなく、排泄物の臭いもする場合があります。
特に子犬の時期にケージの中で過ごす場合、ケージの中にトイレを設置してしまうと排泄物を踏んでしまうことがよくあります。
排泄物を踏んだ足のまま歩き回ってしまうと、どうしても臭いがまき散らされてしまうのです。
犬がトイレシートの上で寝転んでしまうこともあります。
汚れることに抵抗がないのではないかと思ってしまうほどです。
犬がきれい好きだと言われても、トイレで寝ている姿を見ると信じがたいかもしれません。
犬はきれい好き?
基本的には、犬はきれい好きです。
しかし、犬が生活する環境によって変化します。
飼い主さんがとてもきれい好きで、お散歩から帰ると必ず足を洗う、排泄物を踏むことは嫌だという場合には、犬自身も気を遣うようになる傾向にあります。
犬の習性としてはきれい好きではありますが、愛犬がきれい好きになるかどうかは、犬が生活をしている環境によって大きく異なると言えます。
犬の習性
犬は野生時代、自分の巣穴の近くでは排せつはしませんでした。
巣穴を排泄物で汚してしまうことを避けるためです。
このことからも、犬がきれい好きであることがわかります。
また、排泄物の臭いがすることで敵に狙われやすくなるということを避けるためであるとも言われています。
敵から身を守るためにも、排せつは巣穴から離れた場所で行っていたのです。
また、排泄物に潜んでいる病原菌によって感染症になるリスクもあります。
犬は病気を予防するためにも、清潔に保つようにしていたのです。
犬の性格による違い
犬が生活する環境によっても異なりますが、犬の性格によってもきれい好きかそうではないか違いが出ます。
排せつ物を踏むことを極端に嫌がる犬もいますが、全く気にしていない場合や、排泄物を踏んだことに気付かないこともあります。
排せつをした直後には覚えていても、それ以上に気になることがあったら忘れてしまうこともあります。
例えば、飼い主さんが帰宅すると嬉しさが勝るため、排せつしたことさえも忘れてしまうのです。
嬉しさから飼い主さんの元へ走っていく際に、排泄物を踏んでしまうというケースが少なくないのです。
もちろん、嬉しくてもトイレシートの上は避けて駆け寄る犬もいるので、個体差があると言えるでしょう。
トイレシートで寝てしまう
犬がきれい好きなことは間違いないのですが、トイレシートで寝てしまうことがあるのはなぜなのでしょうか?
理由は、犬にとってトイレシートの上が過ごしやすい場所だからです。
例えば、ケージの中にトイレと寝床を作って管理している場合、犬はトイレシートのある場所をトイレであると認識していない場合があります。
特に夏場などは、寝床として置いてあるクッションよりもトイレシートの上の方が暑くなくて過ごしやすい場合があります。
暑いクッションの上よりもトイレシートの上の方が涼しくて居心地が良いので、きれいではない場所でも犬にとっては過ごしやすいのです。
飼い主さんが環境を変えることによって、犬がトイレシートの上で寝ることをなくすことが可能です。
決してトイレで寝たくて寝ているわけではなく、居心地のよい場所で寝ているだけなので、ご安心ください。
清潔にするメリット
犬が生活する環境を整えて清潔にすることにはメリットがあります。
毎日のブラッシングや犬の体を清潔に保つことは、病気や皮膚病の予防になります。
毛玉が溜まったままにしておくと、ノミやダニが出てしまい皮膚病のリスクが高くなります。
特に毛の長い犬種は、こまめにブラッシングをしてあげると良いでしょう。
清潔にすることで、犬の体臭を抑えることができます。
獣臭が強くなってしまうと、ご近所迷惑にもなりかねません。
人間も犬も清潔にした方が気持ちがいいのではないでしょうか。
まとめ
犬はキレイ好きだと言われているので、本来の性格としてはきれい好きだと言えます。
おしっこやうんちなどの排泄物を踏んでしまうと、気にする犬が多いです。
ただ、犬がきれい好きかそうではないかは、犬が生活をしている環境に左右されると言えます。
飼い主さんがとてもきれい好きで家もとてもきれいにしている場合は、犬もきれい好きです。
散歩など外から帰ってきたら足を拭くなどの習慣がある場合は、犬も自然に清潔ではないことを嫌がるようになります。
逆にいつも部屋が汚れていたり生活している環境がよくないと、元々の性格がきれい好きであっても、汚い場所に慣れてしまうと言えます。
可能な限り、犬が生活する環境を整えてきれいにして頂きたいと思います。
清潔に保っていないと、病気になるリスクが高くなります。
皮膚病などのリスクも高まるため、気を付けましょう。