愛犬の好きな食べ物は何ですか?
甘いものを好む犬、しょっぱいものを好む犬、犬にも食べ物の好みがあります。
自然界にクッキーやケーキのようなものは存在しませんが、犬に甘い物を与えても大丈夫なのでしょうか?
犬に甘いものを食べさせても良いのか?ドッグトレーナー解説します。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
犬は甘いものが好き?嫌い?
犬は甘いものを好む傾向にあります。
なぜなら、自然界にはあまり甘いものが存在しないからです。
身近にある甘いものは、くだもの程度です。
人間の世界にあるケーキやクッキーなどの甘いものは、自然界にはありません。
犬は甘いものを食べる機会が少ないため、摂取したがります。
甘くておいしいものには依存してしまうケースが多いと言えます。
犬が甘いものを摂取しても問題ない?
犬が甘いものを摂取することは、問題ありません。
しかし、甘いものを食べすぎることは好ましくありません。
甘いものに限ったことではありませんが、しょっぱいものであっても、食べ過ぎてしまうと体調不良の原因になります。
犬のお誕生日にホールのケーキを用意して、お祝いするという方も多いでしょう。
一年に一度のお祝いですから、犬が喜ぶこともありケーキを沢山食べさせたいと思う気持ちもわかります。
しかし、普段から食べなれていないものを多く摂取してしまうと、消化不良を起こして下痢をしてしまうことも考えられます。
中には、与えたら与えた分だけ全て食べてしまう犬もいます。
飼い主さんが適量を与えてあげることが重要です
。
犬に甘いものを与える時には、犬が食べたいだけ食べさせるのではなく、飼い主さんが考えて適量を与えるようにしましょう。
甘いくだもの
犬がくだものを摂取しても問題ない?
甘いものは、砂糖が入った加工品だけではありません。
甘いくだものも沢山あります。
甘いものは砂糖を使った加工品でなければ、沢山摂取しても大丈夫なのでしょうか?
実は、犬に与えてはいけないくだものもあります。
犬が摂取すると中毒衝動を起こす可能性があるものが存在するのです。
犬が摂取してはいけないくだもの
・ぶどう
犬にぶどうを与えてはいけないことをご存知の飼い主さんは多いでしょう。
そして、フレッシュなぶどう以上に危険な食べ物が干しぶどうです。
ぶどうを食べると、下痢や嘔吐などの症状が出る可能性があります。
急性の腎障害を引き起こした例もありますので、絶対に与えないでください。
・いちじく
いちじくは果肉だけでなく、葉っぱや皮に中毒を引き起こす成分が含まれています。
犬が食べると嘔吐したり、口の中に炎症を起こすことがありますので与えないでください。
・プルーン
プルーンは犬にとってとても危険なくだものです。
プルーンの葉や種を食べると呼吸困難やショック症状を引き起こす可能性があります。
フレッシュなプルーン以上にドライフルーツになったプルーンは更に危険です。
プルーンの毒は乾燥することによって更に毒性が強くなるため、絶対に与えないでください。
・柑橘類
レモン・オレンジ・グレープフルーツなどの柑橘類は酸が強いため、犬の消化器系を刺激する可能性が高いと言えます。
更に、柑橘類の皮や種には犬にとって害のある成分が含まれているものもあります。
犬が食べると嘔吐や下痢などの症状が出てしまうことがあります。
犬は酸味が強い食べ物が苦手なので、与えないようにしましょう。
・アボカド
アボカドには「ペルシン」という成分が含まれています。
犬には有害な成分で、嘔吐や下痢を引き起こす可能性があるので与えないでください。
犬に与える際に注意が必要なくだもの
・パイナップル
パイナップルは食物繊維が豊富なので、犬に与えすぎると軟便になってしまいます。
更に、缶詰のパイナップルはシロップ漬けになっているため、糖分過多になってしまうので与えない方が良いでしょう。
・メロン
メロンは水分が多い果物なので、熱中症予防に効果的ですが与えすぎは危険です。
与える際には、皮をむいて種とワタをきちんと取り除き、食べやすい大きさにカットして下さい。
カリウムが豊富に含まれているため、腎臓病を患っている犬には与えないほうが良いでしょう。
・桃
桃は水分が豊富で、「ペクチン」という整腸作用のある成分が含まれています。
しかし、葉や茎は有害です。
特に種には有毒なシアン化合物が含まれているため危険です。
また、りんごやさくらんぼなどバラ科のくだものを食べてアレルギー症状が出た犬には与えないでください。
・ブルーベリー
ブルーベリーには抗酸化作用のある「アントシアニン」が含まれています。
しかし、高カロリーなくだものなので与え過ぎると肥満につながるためご注意ください。
犬に与えてもよいくだもの
フレッシュな旬のくだものを少量与えることをおすすめします。
例えば、りんごやなしなどはビタミンを摂取することにも効果的なので積極的に与えたくだものです。
ただし、ドライフードに混ぜて与えることはおすすめできません。
なぜなら、メインであるドライフードの食いつきが悪くなってしまうからです。
くだものは、デザートやおやつとして与えましょう。
主食をしっかりと食べきったことを確認してから、甘い物を与えるようにしてください。
甘い物を与えた後の口腔ケア
犬の歯磨き
犬に甘いものを与える場合には、「何を」「いつ」「どれくらい」をきちんと考えて頂ければ、問題はありません。
次に犬に甘いものを与えた後のことについて、お話致します。
クッキーやボーロなど、犬に甘いものを与えた後はお口のケアをしてください。
お子さんにも「食べたら歯磨きをしなさい」と言うのと同じです。
犬も食後の歯磨きは必須です。
人の口の中は酸性です。
犬の口の中はアルカリ性なので、人間とは異なります。
実は、犬は虫歯になりません。
しかし、歯石が付きやすいのでしっかりと歯磨きをしなければならないのです。
甘いものに限らず、何かを食べたら歯磨きをしてあげてください。
歯石が付いてしまうと、どんどん蓄積してしまいます。
毎日歯磨きをして、きれいな口内環境を保っていることが理想的です。
犬の歯石を除去するために「スケーラー」が市販されています。
歯磨きだけで取り切れない場合、少しであれば飼い主さんが取り除いてあげることも可能です。
しかし、歯石が蓄積してしまうと病院へ行き、全身麻酔をして除去しなければならなくなります。
そうならないためにも、毎日の歯磨きは必須なのです。
歯磨きを嫌がる犬もいると思います。
日々のトレーニングで、しっかりと歯磨きが習慣化出来るようにしていきましょう。
好きなものを好きなだけ食べさせてしまうと肥満になってしまうので、歯磨き以外のところでも注意が必要です。
甘いものに限らず食べた後は、毎日歯磨きをしてあげて下さい。
犬の唾液
犬の唾液には種類があります。
粘度の高いもの、さらさらのものなどがあります。
粘度が高いねっとりした唾液の犬の方が歯石が溜まりやすい傾向にあります。
犬の口腔内の特徴も、知っておくとよいでしょう。
犬の耳垢にも粘度が高いものとそうでないものがあります。
犬の健康維持のためには、しっかりとチェックして頂きたいと思います。
まとめ
犬に甘いものを食べさせても良いのか?という事について、解説しました。
犬は甘い食べものを好む生き物です。
甘い食べものを与えることは、問題ありません。
犬に甘い食べものを与える時には、量に気を付けてください。
与えすぎてしまうと、体調を壊してしまいます。
体の大きさによって与えてよい量が異なります。
犬の大きさを考えて、一日の適量を与えるようにしましょう。
犬が食べると中毒症状が出てしまう物もあるので、気を付けてください。
チョコレートは犬に与えてはいけない食べ物です。
また、果物の中には犬にとっては毒になってしまうものもあります。
人間が食べても問題はない食べ物でも、犬が食べると中毒症状を起こすものもあります。
本文の中でご紹介した食べ物以外にも、犬にとっては毒になってしまうものもあるので、はじめて与える場合には調べることをお勧めします。
少量であれば問題ない場合もあるので、調べてから与えると安心です。
甘いものを与えるタイミングも考えて頂きたいと思います。
メインとなるフードを与える前に甘いものを食べてしまうと、肝心な食事が食べられなくなってしまうこともあります。
甘いものを与える場合には、食事の後のデザートやおやつとして与えることが好ましいです。
人間の口の中は酸性なので、歯磨きをしないと虫歯が出来てしまいますが、犬の口の中はアルカリ性なので、虫歯は出来ません。
しかし、口腔内環境を清潔に保つために、食後は歯磨きをする必要があります。
歯磨きを怠ると歯石が蓄積してしまいます。
歯石が蓄積されてしまうと、病院で除去してもらわなければならなくなります。
毎日の歯磨きで歯石の蓄積を予防することができるので、飼い主さんは毎日の歯磨きを日課にしてください。
歯のケアを怠り歯石が蓄積されてしまうと、犬の歯が取れてしまったり、最悪の場合には口腔内で雑菌が繁殖してしまい病気を引き起こす恐れがあります。
虫歯を心配する必要はありませんが、犬の健康維持のためにも毎日の歯磨きをきちんと行ってください。
犬に甘いものを与える場合には「何を」「いつ」「どれくらい」をきちんと考えてあげてください。
食後の歯磨きは必須です。
犬の健康を考えて、甘いものを楽しんでください。