犬は、ヒートが原因でトイレを失敗するようになることが少なくありません。今までトイレがきちんとできていたのに失敗するようになってしまうと、困ってしまいます。また、トイレの失敗には種類があるため、それぞれに合った対応をする必要があります。一度できるようになったトイレを再度トレーニングする方法を紹介します。
記事:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
LINE無料相談への相談内容
犬種:ポメラニアン×チワワのミックス犬 年齢:4歳8ヶ月
【相談内容】
トイレはほぼ完ぺきに出来ていましたが、ヒート中に家の中でマーキングするようになり、本能的なものだと思ってしばらく様子を見ていました。
あまりに続くのでオムツしてみましたが、長時間我慢してしまいます。
もうヒートは終わりました。
うんちはちゃんとシーツでしますが、オシッコはあっちこっちでしちゃいます。
最初しつけのやり直しのつもりで、ケージの中に入れて、したら出すと思ってもしません!本当に困っていますし、犬も可哀そうです。
アドバイスを頂ければと思います。
よろしくお願いします。
犬のヒートとトイレの失敗
ヒートとは、人間でいうと生理のことです。
6ヶ月~10ヵ月に一度、年に1~2回程度の周期でおこります。
小型犬の場合は月齢8ヵ月~10ヵ月頃、大型犬の場合は10ヵ月から12ヵ月ごろからはじまります。
犬には閉経がないので高齢になっても起こりますが、周期が長くなります。
ご相談者さんの愛犬は、ヒートがきてからトイレの失敗をするようになってしまったという事に関する相談です。
女の子の場合、ヒートがくるとその間のトイレの回数が多くなることがよくあります。
トイレの回数が多くなると、失敗をする確率も高くなってしまいます。
生理現象なので仕方がないことですが、トイレの失敗をしないための対策はあります。
ご相談者さんが行っている「オムツをする」というのも、失敗しないための方法の一つです。
オムツを使用する場合には、ヒートが終わったらオムツを外していただいて、ヒート前のトイレのサイクルにもどったら、もう一度トイレトレーニングを行うことが必要です。
排せつの失敗をしてしまうといこうことは、トイレへの認識が薄くなっている可能性があります。
一度トイレではない場所で排せつをしたことによって、トイレに戻って排せつをする必要はないと認識したのかもしれません。
今までトイレでなければ排せつはできないと認識していても、一度トイレではない場所で排せつをしてしまうことで、トイレに戻る必要性を感じなくなってしまうのです。
トイレの失敗の種類別対処方法
トイレの認識が薄れた場合の対処方法
マーキングの場合と排せつの失敗では、改善のための対応の仕方が変わってきます。
女の子、男の子のどちらにも言える事ですが、人が排せつ自体をしやすい環境を作ってあげる必要があります。
犬が排せつをしそうな合図、におい嗅ぎをしたり落ち着かない様子が見られたら、トイレに促して排せつを済ませたらトイレの外に出してあげるようにしましょう。
トイレの場所に入れると止まってしまうのであれば、その時犬は排せつを我慢をしている状態です。
いずれ我慢の限界がくるので、少し外で運動をして代謝を上げることで排せつを促し、再びトイレに連れて行くなど、排せつしやすいコンデイションに導いてあげましょう。
他にも、仰向け抱っこをしてお腹を上に向けて、お腹をマッサージするという方法も有効です。
マーキングの場合
男の子だけでなく女の子でも、マーキング行為をする子もいます。
マーキングの場合は、家の環境に問題がある可能性が高いと言えます。
室内でフリーな状態で飼ってしまうと縄張り意識が強くなり、マーキング行為がでてしまいます。
マーキングの場合は、家の中で自由に行き来できないようにすることが大切です。
普段は、ケージやクレートの中で管理してマーキング出来ない環境を用意してあげましょう。
マーキング行為は、自分の縄張りであることを主張するための行為です。
家の中での行動の主導権は人が握っているということを犬に認識させて、警戒する必要がなくなりマーキング行為がなくなります。
改善するためには、トイレの失敗なのか?マーキングなのか?を突き止めて頂きたいと思います。
まとめ
ヒートが来てから排せつの頻度が高くなり、失敗するようになった場合の対処方法について解説しました。
ヒート時に排せつの回数が多くなることは、生理現象なのでよくあります。
排せつの回数が増えることで、失敗の回数が増えてしまいます。
今までトイレが出来ていたのに、ヒートがきっかけで出来なくなってしまった場合は、改めて人がトイレへ導き、排せつを済ませてから表に出すなど失敗できない環境を作りましょう。
犬の年齢が4歳くらいなら2時間くらいはトイレの我慢ができてしまうので、犬の排せつのタイミングを把握して促してあげるとよいでしょう。
男の子・女の子のどちらもマーキングの場合は、ケージやクレートで管理することを徹底し、警戒心と縄張り意識をなくせる環境を作ることで改善することができます。
家の中で自由に行動できないようにして、家の中での行動の主導権は人が握っているということを犬に認識させましょう。
トイレの失敗が、「排せつの失敗」か「マーキング」かによって、対応の仕方が異なります。
愛犬がどのような状態なのかを把握する必要があります。
トイレの失敗は、原因に合った対処をしましょう。