犬を迎え入れて間もない時、いつもと違う環境においても問題ないか悩む方も多いでしょう。
数時間であれば犬にケージの中で静かにしてもらうことができますが、宿泊や飼い主さんが不在の時間がある場合の対応は、どのようにすればよいのでしょうか?
犬のしつけ専門家が、慣れていない人が自宅に来る場合の対応方法を紹介します!
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
LINE無料相談への相談内容
犬種:ティーカッププードル
月齢:3ヵ月
【相談内容】
2月19日に3ヶ月の女の子(つむぎ)を迎えました。
日中はリビングゲージのお留守番で午後中3時間、昼食を摂りに主人が戻り、つむぎも一緒にお昼ご飯。
13時には仕事に戻り、私が17時位に帰宅。
監視カメラを設置しているので日中の様子は見ることができます。
お利口にお留守番をしていて、帰ったら遊んであげるという生活リズムです。
現在トレーニングもいいペースで進んでおります。
実は来月、義母を1週間程度預かる予定で、日中のお留守番時に義母がリビングに出入りする事が、つむぎの不安材料にならないかと心配でおります。
義母は高齢のため、排泄物のお世話や遊ぶ事はできません。
不安を助長するようであれば、リビングへは入らないよう伝えようかと思っていますがどうでしょうか?
犬は慣れてない人が居ても大丈夫?
犬がいる家に、1週間程度義母が滞在することになり、
- 今まで作り上げたサイクルが乱れるのではないか?
- 人がずっと一緒にいることによって行動が変わってしまうのではないか?
という不安がある方からのご相談です。
3ヵ月の子犬なので、基本的にはケージの中で管理をしている状態だと思います。
3ヵ月の子犬は「社会化期」と呼ばれる時期です。
人がずっと一緒にいることによって安心できるのであれば、1週間後人が居ないことに対して不安を覚えるという可能性はあります。
犬の社会化期について
犬の社会化とは
犬は、生まれて間もない時期から母親や兄弟犬との触れ合いの中で、犬同士のコミュニケーションの取り方など、犬社会でのルールなどを身に着けて行きます。
人間の家に迎え入れられると、人間社会について学ばなければなりません。
犬種や個体差はありますが、生後3週~13週までが「社会化期」と言われています。
この頃は、丁度好奇心が旺盛になると同時に知らないものに対する警戒心も出てきます。
家の中ではトイレの場所を覚えたり、お散歩に行って外の様々な音や匂いにも触れさせる時期です。
社会化期にやっておきたい4つのこと
その1.人に慣れる
飼い主さん家族に慣れさせることはもちろんですが、お友達や普段接する機会がある人に慣れさせましょう。
動物病院の先生やトリマーの方にも慣れておくとよいでしょう。
年齢、性別を問わず様々な人に接することで、過剰な反応を示すことを防ぐことができます。
散歩などで外に出た時には、色んな人に声を掛けられたり時には触られることもあります。
社会化期に慣れさせておくことが、大切です。
その2.音に慣れさせる
家の中では、多くの生活音がします。
掃除機や洗濯機の音、ドライヤーやインターホンの音など、家の中でも大きな音が沢山します。
社会化期に慣れさせておきましょう。
家の中の音に慣れたら、外の音にも慣れさせましょう。
車や電車の音、踏切の音やクラクション、サイレンや雷など、外には大きな音が沢山あります。
日常的に耳にする音には、社会化期に慣れさせておくことで過剰に怖がることを防止することができます。
ただし、ワクチン接種前は散歩に出ることはできません。
抱っこやキャリーバッグに入れて、近所を散歩するとよいでしょう。
その3.物に慣れさせる
犬が身に着ける首輪やリード、洋服などに慣れさせましょう。
お手入れで使用するブラッシングのブラシや歯ブラシなどにも社会化期に慣れさせます。
毎日の生活の中で首輪やリードは欠かせませんが、最初は不快感を抱くこともあります。
最初からずっと付けっぱなしにするのではなく、徐々に装着時間を延ばすなどして慣れさせましょう。
その4.場所に慣れさせる
ワクチン接種が終わると、外の色々な場所に出向くことができるようになります。
まずは、家の周りから慣れさせましょう。
車を利用する方は、犬をキャリーバッグやクレートに入れて車でお出掛けすることをおすすめします。
車で移動することが考えられる場合は、社会化期にしっかりと車に慣れさせておくと楽です。
犬の生活リズムを崩さない
排せつのお世話ができない、一緒に遊ぶことができないということを踏まえると、愛犬とのコミュニケーションが取れないということになります。
1週間、義理のお母さんがリビングに入らずに生活をすることが可能であれば、それに越したことはありません。
しかし、リビングに入らなければならないのであれば、入っていただいても全く問題はありません。
ただし、一日中リビングで過ごすような生活は避けてください。
犬の生活のリズムが狂わない程度に接する分には、問題ありません。
あまり神経質にならなくても大丈夫だと思います。
今まで通り、犬がケージの中にいる時には構わないという接し方をしていただければ良いと思います。
今度のためにも、来客時のルールを決めておきましょう。
犬の混乱を予防することができます。
コミュニケーションを取ることができず、見て「かわいいな」と思っていただく程度なら、全然問題ありません。
今回は、義理のお母さんが来訪される前にご相談頂きましたが、今後問題が起きてしまってからでも、その時の状況を教えて頂ければ、対応策などのアドバイスをすることが可能です。
いつでも、犬のしつけハグにご相談ください。
「愛犬に会わないように生活する」
「通常と同じ生活をする」
どちらでも、問題ないと思います。
愛犬とずっと一緒にいることだけは、極力避けるようにしましょう。
まとめ~イレギュラーな来客への対処法
3ヵ月と月齢が低いため、人に構ってもらいたいという要求が強い時期でもあります。
頻繁に会う人でないならば、犬と合わせないのも一つの方法です。
犬とずっと一緒にいることだけは、避けるようにしましょう。
あまり重く考えずに、犬への対応も今まで通り接するとよいでしょう。