犬の誤飲誤食は危険な行為です。犬の安全を守るためには、出来る限り早く辞めさせていただきたいと思います。また、誤飲誤食はクセになってしまいます。誤飲誤食は室内と室外では対処の方法が異なります。そこで、今回は犬の誤飲誤食を辞めさせる方法を室内と室外に分けて、犬のしつけ専門家が解説します。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
LINE無料相談への相談内容
犬種:マルチーズ
月齢:1歳
【相談内容】
なんでも食べてしまいます。
毛布やタオル、木の椅子、革のソファ、わたしのジーンズやフリース素材のパンツの裾など、とにかくなんでもかじって挙句は食べてしまいます。
ささに誤飲誤食です。
数週間前には、わたしのプラスティックのヘアゴムを誤食してしまい、深夜に救急病院に連れて行き、胃の中のものをすべて吐き出す処置により、無事に取り出していただき大事に至らずにすみました。
※その際は完全にわたしの不注意で、ヘアゴムをつけたまま一緒に寝てしまいました。
散歩でも、なんでも口にしてしまい、常に目が離せません。
サークルの中に敷いているタオルや毛布までかじって食べてしまうので、可愛そうだとは思いつつ、そうしたものをすべて取り上げ、今ではサークルの中のトイレパッド(メッシュのプラスティックタイプ)をベッド代わりにして寝ています。
とはいえ、一向にかじり癖は直らず、油断すると、キッチンのタオルやらイスやらソファやら、なんでも口にして食べてしまっています。。
なにかあってからでは遅い、取り返しがつかなくなる前に・・・と、悩みに悩んで相談させていただいております。
犬の誤飲誤食について
誤飲誤食についてご質問いただきました。
室内やお散歩中など、誤飲誤食をする犬は目を離すことができません。
ご相談者さんの犬はもう1歳なので、拾い食いが当たり前になってしまっている可能性が高いです。
誤飲誤食は危険な行為なので、辞めさせて欲しいと思います。
まずは、目の届くところで注意する事から始めましょう。
目を離したすきに何かあったら大変なので、犬のしつけハグではクレート管理を行っています。
いたずら行為が見られる犬の場合には、クレート内にタオルなどを敷かずにプラスティックのクレートの中にそのまま寝かせる状態になってしまいます。
誤飲誤食行為の理由
室内での誤飲誤食
目を離したすきに何でも食べてしまうのは「暇つぶし」なのか「人の気を引くため」なのかなど、理由を見つけることも大事です。
人が見ていないすきに食べてしまうのであれば、食べられるものを近くに置かないことで、対処することができます。
人の気を引こうとしてやっているのであれば、誤飲誤食をすることで構ってもらえると勘違いをしている可能性が高いと言えます。
室外での誤飲誤食
外での誤飲誤食に関しては、臭い嗅ぎ行為の後に行うことがほとんどです。
臭い嗅ぎや必要以上に地面を見るという行為は、「拾い食い」「排せつ」「マーキング」などが出やすくなります。
お散歩に行く時には、人に集中を向けて歩く練習をすることで解決することができます。
外は危険な物が沢山落ちているため、危険です。
外ではあまり地面に意識を向けさせたくありません。
犬の習性として、情報収集などの目的としても臭い嗅ぎを行うので、ストレス発散にはなります。
誤飲誤食の対処法
室内での対処法
遊ぶ時間とそうでない時間を明確に分けることで、誤飲誤食行為は無くなる場合があります。
何でも食べていいという訳ではないということを教えてあげてください。
叱るという方法もありますが、食べ物が落ちていない環境づくりが最優先です。
環境を整えても直らない場合には、注意をしてあげましょう。
何でも食べてしまう犬の室内での対処法としては、
1.目を離さない
2.目撃したら注意をする
以上の2点が主な方法です。
室外での対処法
臭い嗅ぎという行為自体は問題ありませんが、拾い食い行為に走らせないためには辞めさせなければなりません。
臭いを嗅がせて興味を示したにもかかわらず食べられないとなると、犬のストレスは大きなものになってしまいます。
臭い嗅ぎをさせながら拾い食いを辞めさせることは、難しいと言えます。
拾い食いをなくすためには、人に注意を向けましょう。
まずは、家の中で人に集中して歩くように練習をしてから、外で練習することから始めると良いでしょう。
まとめ
拾い食い、誤飲誤食に関する質問へのアドバイスをさせていただきました。
犬の誤飲誤食に関しては、見ているところで対処するという方法しかありません。
人が見ていない時には誤飲誤食が出来ない環境に置いていただきたいと思います。
人が見ていない時には、クレート管理をおすすめします。
見ている時にもまずは誤飲誤食が出来ないような環境を整えてください。
口に入るものは何でも食べられると勘違いしたり、物を破壊して食べてしまうなどの行動はクセになってしまいます。
ご相談者さんの犬は、既にクセになってしまっていると思います。
悪いクセが付いてしまった場合には、見ている所で対応することが確実な方法です。
犬が拾い食いしたら、ダメだと教えてあげるということも並行して行うと良いと思います。
例えば、犬が興味を持ちそうなものをあえて落として置き、その上を通り過ぎる練習をしたり、近づいたら「ダメ」と注意をするなどのトレーニングを行うことで、人が見ている所では拾い食い行為は無くなります。
次の段階として、ウェブカメラなどを通して犬の状態を見るということもできます。
散歩中の拾い食いに関する対処法は、人に集中させることで改善できます。
お散歩中の匂い嗅ぎを辞めさせることで、地面に対する興味を無くすことができます。
犬に食べてはいけない物を教えることは難しく、時間もかかります。
人が徹底的に管理をすることで、改善しましょう。