愛犬が攻撃的になり、強く噛むようになると飼い主さんも心配でしょう。
犬に噛み癖がついてしまった場合には、必ずなんらかの理由があります。
噛み癖は、他人にケガをさせてしまう可能性があるため、出来るだけ早く対処していただきたい問題です。
犬のしつけ専門家が、犬の噛み癖の対処方法を解説いたします。
記事:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
LINE無料相談への相談内容
犬種:トイプードル 年齢:4歳
【相談内容】
小さい頃から少し噛み癖があったのですが、2年前に子供が生まれてから攻撃的になり噛まれると出血してしまうほど、強く噛むようになってしまいました。
特に夜になると機嫌が悪いのか目が合うと唸り声をあげ、少しでも近づくと吠えて噛みつこうとしてきます。
今のところ子供に対して噛みついたりはしないのですが、これから動き回る年齢になった時に触ろうとして噛みつかれたりしないか心配なので、なんとかしたいと考えています。
もうすぐ4歳になる今からでもしつけは可能なのでしょうか?また、可能であればどのようにすればいいでしょうか?
よろしくお願いします。
犬の噛み癖を改善する方法
噛み癖の原因をつきとめる
ご相談者さんの愛犬 4歳のトイプードルは、どのようなシチュエーションで噛むのかは、LINEの文章では読み取ることができなかったのですが、単なる攻撃性だけではないように感じました。
恐らく、人間や飼い主さんに対して負のイメージを抱いてしまい、攻撃に転じているのではないかと思います。
犬の噛み癖を改善するためには、愛犬がなぜ「噛む」という行動にでてしまっているのか、原因をつきとめていただきたいと思います。
愛犬に近づいただけで攻撃するのは、おかしな行動です。
何かきっかけが無ければ、犬が攻撃してくることはありません。
例えば、飼い主さんが近づくと爪切りや耳掃除などをされて自由が奪われると思っているという可能性があります。
抱っこをされるとケージに戻されてしまうと思っているということも考えられます。
人が近づくと、何か嫌なことをされると思っているのかもしれません。
きっかけどなった出来事が何なのかはわかりませんが、人が近づくことに対して負のイメージがついている可能性が高いでしょう。
犬が理由もなく人に襲い掛かることはありません。
噛み癖がつく環境
愛犬が攻撃的になるような環境にあったと思われます。
犬が「噛む」という行動に出てしまうのは、犬だけが悪いとも言い切れません。
これまでの学習で、噛み癖がついてしまったということも考えられます。
犬が噛む理由は3つあります。
- 防衛本能
- 遊び
- 意思表示
これまでの生活環境の中で、上記の三つの理由のいずれかに当てはまるような状態になったのではないかと思われます。
ドッグトレーナーの元で噛み癖を治したとしても、飼い主さんが犬との生活環境を見直さなければ、同じことを繰り返してしまいます。
犬のしつけだけでなく、生活環境を見直すことも大切です
プロの手を借りる
犬の噛み癖の改善には、心のケアなどの繊細なトレーニングが必要です。
噛み癖は、叱って改善されるものではありません。
改善するためには、丁寧に原因を突き止めることが大切です。
噛み癖は、飼い主さん一人で治すことは難しいケースが多いと言えます。
なぜなら、噛み癖が付いてしまった原因に合わせた対応をしなければ、逆効果になってしまうからです。
間違ったやり方をしてしまうと犬が混乱してしまい、噛み癖が悪化してしまう危険性もあります。
ドッグトレーナーに実際の状態を見てもらって、原因を突き止めることが最善の方法です。
まずは、近隣のドッグトレーナーに見てもらうことが解決への近道です。
噛み癖は、他人にケガをさせてしまう可能性もあるため注意が必要です。
まだ4歳ということなので、噛み癖が習慣化する前に早めに対処していただきたいと思います。
年齢が上がると共に噛み癖が根付いてしまい、最終的には愛犬に触ることができなくなってしまう危険性があります。
噛み癖は、何も対処しなければ悪い方向にしか進みません。
飼い主様には、危機感を持って対応をしていただきたいと思います。
犬の噛み癖の理由
犬の噛み癖は、3種類に分けることができます。
1.甘噛み・じゃれ噛み
こちらは月齢が低い犬によく見られる行動です。
特に歯が生え変わる時期は、かゆくて噛む犬がほとんどです。
飼い主さんへの愛情表現の一つとして噛むこともよくあります。
2.試し噛み
試し噛みとは、その名の通り噛むことによって相手がどんな行動をするのか試している状態です。
幼犬のころに甘噛みやじゃれ噛みを許してしまうと、試し噛みをする傾向にあります。
3.本気噛み
特定の物事に対して防衛反応が働き「噛む」という行動に出ている状態です。
本気噛みの場合には、相手にケガをさせてしまう可能性があるため、出来るだけ早く対処する必要があります。
まとめ
攻撃的な犬の原因と対処方法を紹介しました。
ご相談者さんの愛犬は、人に対して負の感情を抱いている可能性があります。
4歳になるまでの間のことを振り返って、原因をつきとめて頂きたいと思います。
犬の噛み癖は、他人にケガをさせてしまう危険性があるため、きちんと対処しなければいけないことです。
もちろん家の中でも、人に歯を当ててはいけないということを教えてあげましょう。
愛犬が「噛む」という行動に出ないような環境を整えて頂きたいと思います。
まだ4歳なので改善することは十分に可能です。
トレーニングを行うことを前向きに検討していただきたいと思います。