犬が臆病な性格で、なかなか飼い主さんに懐いてくれなくて困るというご相談をいただくことがあります。
犬にも活発な子や臆病な子、おとなしい子など性格は様々あります。
飼い主さんとしては、せっかく迎え入れた犬とは早く仲良くなりたいでしょう。
そこで、犬と仲良くする方法について犬のしつけ専門家が解説します。
記事:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
臆病な性格の犬の特徴とは?
まず最初に、臆病な犬とはどういう犬なのか?について説明します。
犬を迎え入れる場合、だいたい生後3ヵ月くらいの時期が多いと思います。
迎え入れてすぐの反応でいうと入れ物から出てこれない場合は、臆病なことが多いです。
他には、
・普段ケージの中にいてじっとしていることが多く大人しい
・アクティブに動き回っている
・知らない人に合ったときにどんな反応を示すのか?
で、判断することができます。
犬の行動の積極性で、臆病かどうかの確認することができます。
ケージの外に出た時に警戒して吠える、怖がって震えているなどは、成長してから出る行動です。
幼犬で迎え入れた場合、愛犬がどのような動きをしているのかをチェックしましょう。
行動を見てみると、おとなしいのか?活発なのかはなんとなくわかると思います。
犬の性格に合わせた環境作りをしていきましょう。
臆病な犬に育てても、あまりよいことはありません。
人や他の犬と触れ合える犬に育った方が、楽しいことが増えます。
もともとの性格が臆病であった場合でも、慣れさせることはできます。
愛犬の様子をよく観察することで、今後どうすれば愛犬との生活が楽しくなるのかコントロールすることができます。
もし迎え入れた愛犬が、臆病な性格だったら?
犬が1歳未満だった場合
1歳未満の子を迎え入れた場合、愛犬とのコミュニケーションが大事です。
犬にこちらに敵意がないということを教えてあげる必要があります。
愛犬の方から寄ってきてくれることが理想的です。
愛犬の方から寄ってきてくれたタイミングで触ってあげるとか、膝の上に乗せて撫でてあげるなど愛犬が気持ちよく過ごせるように愛情を持って接してあげましょう。
この人といると安心するな、気持ちがいいなと思ってくれたら愛犬の方から近づいてくれます。
犬のしつけハグでは触れ合いをメインで行っています。
触れ合いを通して愛情を伝えてあげるのも一つの方法ですし、おもちゃ遊びが好きな子はおもちゃで遊ぶなどのコミュニケーションを積極的に取ってあげましょう。
表に出て体を動かさなければ、犬の方から人とのコミュニケーションが取りずらくなってしまいます。
小さいうちから人と犬がコミュニケーションを取れる環境作りが大切です。
最初はスキンシップをメインに行いましょう。
保護犬や成犬を迎え入れた場合
次に、保護犬などある程度年齢が上の犬を迎え入れた場合について解説します。
@LINE無料相談にも質問や相談を頂く件数が多いのですが、近年保護犬を迎え入れる方が増えています。
保護犬は、何らかの理由で現在の飼い主さんと離れなければならなくなり里親を募集しています。
先入観として、何かクセがあるのではないかと思っている方もいらっしゃるでしょう。
その考えは間違いではありません。
子犬を迎え入れるよりは悪いクセが出ている場合や性格が定まっているケースがほとんどです。
そのため、各家庭に合った性格の子を選んで頂きたいと思います。
一言で「臆病な性格」と言っても、種類があります。
残念なことに虐待を受けてしまったために、臆病な性格になったり人間不信になってしまったケースも見受けられます。
そのような場合、迎え入れて直ぐには人を信用できない状態です。
犬が人間不信に陥っている場合には、触ることだけがコミュニケーションの方法ではないので、声を掛けてあげたりして長い時間をかけて、愛犬と向き合っていきましょう。
時間的な目安でいうと1ヶ月程度は時間をかけて、愛犬が飼い主さんと打ち解けられるように環境を作ってあげて下さい。
傷が深い子や人との溝が大きい子に関しては、人からグイグイ行くのではなく犬の方から寄ってくるようになることが大切です。
虐待などが原因で臆病になったわけではなく、人とのコミュニケーションに慣れていない、繁殖犬など人との接触がなかった子の場合には、戸惑いがある場合があります。
こういったケースでは人のことを信頼してもいいのかという判断すらできないこともあります。
どうしたらよいのかわからずに、固まってしまうということも考えられます。
この場合にも、時間が解決してくれることが多いです。
幸い、犬は慣れます。
3日~1週間程度で慣れてくれないと、困ってしまう飼い主さんは少なくありません。
でも、もう少し様子を見ていただく必要があります。
愛犬にかける時間を多くして、様子をしっかりみましょう。
一人でお留守番をさせる時間を設けて頂いても問題ありません。
一緒に遊ぶときには沢山かまってあげてしっかり遊ぶ、しっかり向き合ってあげる時間を作ることが大事です。
片手間にやるのではなく、愛犬と一緒に過ごす時間をきちんと作ってあげてください。
外の環境に慣れている犬であれば、室内だけでなくドッグランなどに行って他の犬との触れ合いの場を設ける、お散歩に行って気分転換をはかるなど、いろいろなパターンの触れ合い時間を作るとよいでしょう。
嫌なことを避けてしまうと、犬の苦手意識が強くなりさらに嫌になってしまいます。
例えば、「お散歩中に風を怖がる」「上から落ちてくる落ち葉がこわい」などのケースがあります。
しかし、これらを避けていてはお散歩ができませんし、慣れなければいけないことです。
ただし、恐怖のあまりパニックを起こしてしまうような場合には、少しずつ慣れさせる必要があります。
少し怖がっていたり震えている程度であれば、慣れさせるためにお散歩には行くようにしてください。
あまり過保護になり過ぎることはよくありません。
飼い主がドンと構えてリードしてあげましょう。
飼い主の不安は愛犬に伝達するので、ご注意ください。
犬のしつけハグでも、保護犬を迎え入れた飼い主さんからご依頼をいたでき、トレーニングを行った経験があります。
人に対して吠えたり、本気で噛んでケガをさせてしまうという犬もいました。
保護犬を迎え入れる場合には、必ずトライアル期間を設けて下さい。
トライアルを設けることは、必須事項です。
ご自宅で保護犬を迎え入れることができるのかということを、迎え入れる前に試していただきたいと思います。
まとめ
1.臆病な犬とは?
「ケージから出てこない」「部屋のすみで動かない」「人間や犬に対して積極的ではない」などの行動が見られます。
愛犬の特徴を見極めてトレーニングをしてあげましょう。
犬の性格を把握して、正確に合った対処法をとる必要があります。
幼犬のころには元気で好奇心が旺盛だった犬も、成長とともに警戒心が強くなることもあります。
その都度、判断していただくとよいでしょう。
2.臆病な犬を迎え入れた場合
月齢が若い場合(1歳未満くらい)
あまり動かない場合には、積極的にコミュニケーテョンを取るように心がけてください。
3.保護犬や繁殖犬、高齢の犬の場合
ある程度性格が決まっているので、こちらから行くのではなく犬の方から来てくれるのを待ちましょう。
部屋の隅で震えている、固まっている、攻撃をしかけてくるなどといったケースは、こちらから行っても解決しません。
まずは声を掛けたり手からご飯をあげてみるなどの方法で、慣れさせていってください。
犬の方から来てくれるのを待つのが、確実な方法です。
時間をかけて犬から来てくれるのを待ちましょう。
目安としては、最低でも1ヶ月以上はかかると思っていてください。
触れることよりも、まずは声を掛けることからはじめましょう。
触れるようになったら、まずは背中あたりから慣れさせてください。
臆病な性格の犬と仲良くするためには、時間をかけてゆっくりとコミュニケーションを取るように心がけましょう!
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