犬をクレートやキャリーバッグなどの入れ物に入れて、車や電車に乗って移動しなければならないことがあります。
例えば、旅行や引越しなどが挙げられます。
移動の際に、犬が酔ってしまったり不安で呼吸が荒くなることがあります。
犬の不安を解消するには、どうすればよいのでしょうか?
今回は、愛犬が乗り物が苦手という飼い主さんからのご相談にお答えします。
記事:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
ご相談者さんと愛犬について
犬種:シーズー×マルチーズ ミックス犬
年齢:1歳半
性別:女の子
ご相談の内容
乗り物が苦手です。
おそらく音に敏感なようです。
酔って吐いたりはないのですが、ハァハァ、ゼーゼー興奮すると吠えてしまいます。
年に1度ほど、帰省のため一緒に新幹線に乗りたいのですが、一度練習したところハァハァゼェゼェ吠えてしまう状況でした。
今後、災害などで移動を余儀なくされた時のために、慣らしておきたいなと思う気持ちもあります。
犬への負担なく、異動に慣らす方法があればお教えいただけると嬉しいです。
愛犬が乗り物に乗ると息が荒くなる2つの原因
乗り物が苦手な犬についてご質問をいただきました。
新幹線に限らず、電車、バスなどの公共交通機関を利用する際は、クレートやキャリーバッグなど規定の大きさの範囲内の入れ物に入れることで、犬を乗せることが可能です。
犬が乗り物を苦手とするのは「キャリーなどの入れ物に慣れていない」「乗り物自体に弱い」という2つの原因が考えられます。
犬は、乗り物に乗ることが苦手なわけではなく、入れ物に入ること自体に慣れていないことがあります。
乗り物の揺れに敏感に反応してしまい、酔ってしまうこともあります。
今回ご相談頂いているわんちゃんは、吐いてしまうことはないということなので、乗り物自体に弱いわけではなさそうです。
ご相談者さんの愛犬は、入れ物に入っていることに対する不安や、移動に関する不安から息が荒くなっているのではないかと予想できます。
半分パニックのような状態になっているもかもしれません。
犬の乗り物に対する不安を解消する方法
犬の入れ物の使い道を限定しない
犬をクレートやキャリーバッグなどの入れ物に、慣れさせましょう。
移動の際に使う入れ物は「移動の時だけ使う」という使い方をすると、犬は予想をして不安に思うことがあります。
例えば、病院が嫌いな犬に対してキャリーバッグを「病院へ行く時だけに使う入れ物」と用途を限定して使うと、キャリーバッグの中に入ると嫌いな病院へ連れて行かれると勝手に判断してしまうことがあります。
そのため、キャリーバッグの中に入ることで緊張してしまいます。
解決するためには、移動の時にだけその中に入れるのではなく、普段から入り慣れている心地よい場所というイメージをつけてあげるとよいでしょう。
犬のしつけハグでは、クレートトレーニングを推奨しています。
犬がクレートの中で過ごすことができると、様々な場面で役立てることができます。
また、クレートは犬の落ち着ける場所になります。
クレートトレーニングの方法など、詳しくはこちらを参考になさってください。
【犬のしつけ専門家が解説】自分で出来る!クレートトレーニング【犬を飼うのがはじめての方向け】 | 犬のしつけ ハグ (dog-hagu.com)
犬の入れ物に慣れさせる(クレート、キャリーバッグなど)
クレートやキャリーバッグなどの入れ物は、普段から入る練習をしておきましょう。
移動の時に怖がる場合には、入れ物に入れた状態で近所を歩く練習をしていただいて、犬の状態をみていただくことから初めてください。
バスや車は結構揺れるので、揺れることが怖いと思う犬が多く見受けられます。
犬が入れ物に入った状態で動くことに、恐怖を感じている可能性があります。
新幹線に関しては揺れが少ないため、酔ってしまう犬はあまり多くありません。
そのため、入れ物に対する恐怖心が大きいことが予測できるため、入れ物に慣れさせることで愛犬が安心して乗り物に乗ることができるようになるでしょう。
犬が怖がる原因を探す
乗り物に乗った時に、犬の息が荒くなってしまう原因が何なのかを見つけてください。
犬が怖がっているのは「移動に対してなのか?」「乗り物に対してなのか?」によって、対応が変わってきます。
恐らく、入れ物に対する恐怖や飼い主さんの緊張が伝わることが原因なのではないかと、考えらえます。
普段から、クレートの中に入れる練習をしていただくとよいでしょう。
ご質問の中にもありました通り、災害がおきた時にクレートでの管理は必須です。
「ハウス」という指示語で、自分からクレートの中に入るようにトレーニングを行うことをおすすめします。
同行避難をするためには、クレートトレーニングは必ず行わなければなりません。
まとめ
乗り物内での不安や荒い息の対処方法
酔って吐いていない場合
クレートやキャリーバッグに慣れていないケースが多いので、家の中でもクレートに入った状態で生活をしたり、キャリーバッグに入った状態で近所を散歩するなど、入れ物の中に入った状態で心地よく過ごすことができるように、トレーニングを行いましょう。
「大丈夫だよ」などの声かけをしてしまうと、余計に不安になる可能性があります。
過保護になり過ぎずに、対応をするとよいでしょう。
犬が不安にならないように、飼い主さんは強い気持ちでいていただいた方が効果的です。
犬も自立させることが大切です。
犬が飼い主さんに依存し過ぎてしまうと、お留守番ができなくなるケースもあります。
普段から、自立を促すトレーニングを行うことをおすすめします。