犬の夜鳴きはご近所トラブルにも発展してしまう可能性があるため、できるだけ早く解決したい問題です。
飼い主さんも寝不足になってしまいますし、犬の体にも負担がかかる可能性があります。犬の夜鳴きの原因を突き止めることが解決への近道です。
犬が夜鳴きする原因とその解決方法をプロのドッグトレーナーが解説します。
記事:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
LINE無料相談への相談内容
犬種:柴犬 年齢:1歳1ヶ月
【相談内容】
夜鳴きがすごいです。
深夜1時から4次くらいに間に夜鳴きします(外飼いです)
泣き止まないので3時から4時くらいに散歩に行きます。
帰ってくると鳴き止むときが多いです。
日によってムラがあります。
日中はとても静かです。
散歩は朝の散歩も含めて3回、時間は各15分~30分位は歩いています。
よろしくお願いします。
犬が夜中に吠える原因とは
犬の要求吠えとは
ご相談者さんは、夜鳴きだと思っているようですが、夜鳴きというよりも、飼い主さんへの「要求吠え」だと思われます。
なぜ犬が夜鳴きをしてしまうのか?ということを、頂いたLINEの文面から想像すると、お散歩の要求ではないかと思います。
お散歩に行った後に鳴き止むということは、要求が満たされたため鳴き止んだということでしょう。
愛犬は、吠えて要求すれば思い通りになると考えている可能性があるので、要求を通すことは辞めて頂きたいです。
これは散歩に限らず、食事の要求に対しても言えることです。
ご飯が食べたい時に、吠えて催促すれば出てくるという形にはしてほしくありません。
犬の要求を通してしまうと、食事や散歩に限らずかまって欲しい時にも吠えるようになってしまいます。
犬の要求は一切通さないようにしていただきたいと思います。
鳴けばなんでも解決すると思わせないようにしましょう。
一度要求が通ってしまうと、ずっと要求し続けるようになるからです。
人に対して要求をしても通らないと思えば、我慢をすることを覚えてきます。
愛犬が要求し続ける際の負担の軽減にもつながります。
犬と飼い主さんの良好な関係を築くためには?
犬が要求をする→人がそれをきくという形はあまりよくありません。
犬と人との関係を上手くやっていくためには、犬の要求を満たしていく生活をすることはやめていただきたいと思います。
悪い言い方をすると、人が犬の奴隷になったり都合のいい人になってしまいます。
やがて警戒心が強くなり、飼い主さんのいう事も聞かなくなってしまいます。
他人に迷惑をかけるようになり、いずれ飼うことが難しくなる可能性も出てきます。
人間と犬との良好な関係維持のためにも、要求に答えることはおすすめできません。
人が主導権を握り、犬には人間と生活するためのルールを教えて頂きたいと思います。
犬が人に要求をしないようにして頂くことで、将来的にもこのような悩みを抱えることがなくなります。
要求吠えの改善方法
ご相談者さんの犬の夜鳴きの原因は、散歩に対する要求吠えの可能性が高いので、あらかじめ散歩を済ませておくことで改善されると思います。
夜は、落ち着いて寝られる環境を整えて頂くことが大切です。
成犬は子犬と比較すると、寝ている時間が短くなり起きている時間が長くなるため、寝だめをするようになります。
子犬の時期は、ご飯を食べた後や散歩から帰ってくると昼寝をします。
成長と共にそれがなくなるので、ご飯の時間を遅めにしたり寝る前に沢山運動をさせて朝まで起きないようにするなどの状況を作るとよいでしょう。
犬が朝まで起きずに眠れるような環境作りをしてあげてください。
お散歩やご飯の時間を決めてしまうと、犬は体内時計が正確なので覚えてしまいます。
繰り返し同じ時間に散歩に行くのではなく、時間をずらすようにしてください。
お散歩に行く回数は決めても、行く時間は決めないほうがいいでしょう。
お散歩のルートや時間の長さも決めずに、ランダムにすることをおすすめします。
犬が予測できないような形にすると、期待をしなくなります。
そうすることで、お散歩に対する要求をしなくなってきます。
主導権は、飼い主さんが握れるような環境作りをしましょう。
- 日中にしっかりとお散歩に行く
- 散歩のルートや時間はランダムにする
- 犬の要求には一切応えない
- 朝までぐっすり眠れるような環境を整える
という方法を試して頂ければ、早朝の要求吠えは改善されると思います。
ご相談者さんの愛犬は、まだ1歳1ヶ月と月齢も若いので、今後の対応が大切だと思います。
まとめ
夜鳴きをする理由とその解決方法について解説しました。
相談者さんは「夜鳴き」とおっしゃっていますが、恐らく要求吠えだと思います。
早朝にお散歩をすることで吠えが収まっているため、お散歩への要求吠えの可能性が高いといえます。
日中にしっかりとお散歩をさせてあげるようにしてください。
犬が予測をできる行動をすると、要求が出やすくなります。
犬の散歩は、犬が予想できる時間やルートで行うことによってさらなる要求に繋がるので、時間もルートもランダムにしましょう。
また、一度要求を通してしまうと更に要求が増えてしまうので、犬の要求は絶対に通さないようにしましよう。
犬は運動不足や警戒で夜中に眠れなくなってしまっているので、安眠できる環境を用意してあげるようにしましょう。
今後、お散歩以外にも要求が出てしまう可能性があるので、今の行動を一度しっかりと見直して頂くといいと思います。