わんちゃんを飼い始めてから、愛犬との生活に喜びを感じる一方で、思った以上のストレスや悩みに直面していませんか?
「要求吠え」「落ち着きのなさ」といった行動が続くと、育犬ノイローゼになってしまうことも。
愛犬の対処法や育犬ノイローゼを防ぐ方法など、育犬中のお悩みなど、5つのポイントに分けて詳しく解説していきます。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
お悩みのポイント
- 愛犬の運動量は十分ですか?
- 要求吠えにどう対処すればいいの?
- 生活環境の整え方が知りたい
- 落ち着きのない性格を改善するには?
- 育犬ノイローゼの解決方法を教えてほしい
今回はこの5つのテーマについて、順を追ってお答えしていきます。
少し長くなりますが、ぜひ参考にしてください。
1. 愛犬に必要な運動量とは?
わんちゃんの運動量については、飼い主さんの間でもよく話題になりますよね。
「どれくらい散歩させればいいの?」「どれだけ遊べば満足するの?」と迷うことも多いと思います。
愛犬の運動時間ではなく、回数を意識しよう
たとえば「1時間ずっと外で遊ばせれば十分ですか?」という質問をいただくことがありますが、これだけでは運動量を満たすのは難しいかもしれません。
1時間の散歩を1回行うよりも、15分程度の散歩を4回に分ける方が、わんちゃんの1日を充実させやすいんです。
わんちゃんの遊び方にも注目!
散歩や外遊びをしていても、わんちゃんが動き回らなければ効果は薄いかもしれません。
たとえば、散歩中ずっと立ち止まっている子や、家でクッションの上で寝ているだけの子の場合、運動不足になりがちです。
そういう場合は以下を試してみてください。
- ボール遊びで体を動かす
- 短い散歩をこまめに繰り返す
- ドッグランで自由に走らせる
反対に、散歩中に走り回る活発な子の場合は、少し長めの運動時間を設けるのもいいですね。
愛犬に合わせた運動量を見極める
運動量を増やしても要求吠えや落ち着きのなさが続く場合は、ケージの中でのトレーニングも必要かもしれません。
ケージでの過ごし方や様子を観察しながら、その子に合った運動量を見つけていきましょう。
2. 愛犬の要求吠えの対処法
要求吠えは、飼い主さんの負担になりがちな行動です。
でも、これには環境の工夫とトレーニングで対応できます!
わんちゃんの環境を整えるのが第一歩
要求吠えをする子の場合、ケージの配置や環境が大きな要因となっていることがあります。
以下のような工夫を取り入れてみてください。
- ケージを別の部屋に移動する
- ケージにタオルをかけて目隠しする
- ケージ内でおとなしく過ごせるトレーニングを行う
特に「飼い主さんが見える位置にケージがある」と、期待感から吠えが強まることがあります。
見えない環境を作るだけで落ち着くケースも多いです。
ケージの中でのわんちゃんの過ごし方を変える
ケージの中では、愛犬を興奮させないことがポイントです。以下のことを心がけてみてください。
- ケージ内で手を入れて撫でたり、声をかけたりしない
- 遊びはケージの外で行い、ケージ内では静かに過ごさせる
- ケージ内で眠れる環境を整える(タオルで覆うなど)
吠えを減らすためには、愛犬に「ケージ=落ち着ける場所」と認識させることが重要です。
3. 愛犬の生活環境を整える
わんちゃんが過ごす環境も、とても大切なポイントです。
広すぎる空間でずっと過ごしていると、逆に狭い場所を嫌がるようになることも。
愛犬が狭い場所に慣れさせるトレーニング
愛犬を広い空間に自由にさせる時間が長いと、いざケージやクレートに入れるときに嫌がることがあります。
これを防ぐためには、以下のようなトレーニングを取り入れてみてください。
- 飼い主さんが家にいるときでも、ケージ内で過ごす時間を作る
- 「お留守番」だけでなく、普段からケージに慣れさせる
- ケージ内でリラックスできるような工夫をする
普段からケージに慣れていれば、急なお留守番や移動時にもストレスを感じにくくなります。
日常的に一貫したわんちゃんへのルールを作る
「今日は家にいるから出してあげる」「休みの日は広い部屋で遊ばせる」といった変則的な対応は避けましょう。
一貫性のあるルールを持つことで、わんちゃんが環境に適応しやすくなります。
4. 落ち着きがないわんちゃんへの対処法
わんちゃんに落ち着きが無くストレスに感じることもあるかと思いますが、少しずつ改善していくことも可能です。
わんちゃんの性格を理解し、環境を整える
わんちゃんが落ち着きがないというのは、その子の性格による部分が大きいです。
たとえば「落ち着きなさい」と声をかけても、簡単には動きを止められないものです。
ですので、まずは落ち着ける環境を整えることが大切です。
これは、日常生活の中で取り入れられるちょっとした工夫がポイントになります。
愛犬のクレートやケージの活用方法
わんちゃんに落ち着いて過ごす時間を作るためには、 クレートやケージを活用してみるのがおすすめです。
ただし、これらを「閉じ込めるための場所」ではなく、 わんちゃんが安心してリラックスできるスペースとして使うことが大事です。
- 一日のうち数回、静かに過ごす時間をクレートで設ける。
- クレートを「安心できる居場所」として、ポジティブな印象をつける。
- おやつやおもちゃを使って、クレートに入ることを楽しいものにする。
このようにわんちゃんが自分のスペースでリラックスする経験を積むことで、少しずつ落ち着きを身につけていけます。
わんちゃんと人との接し方を見直そう
さらに、人間側の接し方も影響を与えることがあります。
毎回おもちゃで遊ぶばかりでは、わんちゃんは興奮しやすい状態になってしまいます。
そこで、 落ち着いた対応 を意識してみましょう。
- わんちゃんが近づいてきたら、優しく静かに撫でてあげる。
- 激しい遊びよりも、一緒にリラックスできる時間を作る。
- 穏やかな声で話しかける習慣をつける。
こうした接し方をすることで、わんちゃん自身も自然と穏やかな行動が増えていきます。
愛犬の刺激を減らす環境づくり
刺激が多い環境は、わんちゃんの興奮を引き起こしやすくします。
たとえば、騒がしい場所や頻繁に人が出入りする空間にいると、落ち着きがない性格がさらに目立つこともあります。
もし、そうした環境を避けられるのであれば、 静かで安定した環境 を提供することを考えてみてください。
育犬ノイローゼを防ぐために
わんちゃんが思い通りに動かず、考えすぎてしまいノイローゼに陥ってしまう人も少なくはありません。
飼い主さん自身の負担を軽減する
「育犬ノイローゼ」という言葉が出てきましたが、実際にはわんちゃんよりも 飼い主さん自身が悩みすぎてしまっている ケースが多いです。
何をどうすれば良いのか分からなくなり、全てが負担に感じてしまう状況がノイローゼに繋がります。
こうした状態を改善するには、 一人で抱え込まず、誰かに相談すること がとても重要です。
プロの力でわんちゃんのトレーニングを
もし、どうしても解決策が見つからない場合は、プロのトレーナーや専門家に相談するのも一つの手です。
例えば、以下のような場面でプロのアドバイスが役立ちます。
- わんちゃんの状態を直接見てもらい、適切なトレーニング法を教えてもらう。
- 今の生活環境を見直し、改善点を提案してもらう。
- 目指す生活スタイルに合わせた具体的なプランを一緒に考えてもらう。
プロに相談することで、漠然とした悩みが具体的なアクションプランに変わり、前向きに取り組むきっかけが得られるはずです。
明確な目標を持とう
「ただ何となく良い子にしたい」という思いだけでは、どのように進めば良いのかが分かりづらくなってしまいます。
たとえば、「待てができるようになりたい」「散歩中に引っ張らないようにしたい」など、具体的な目標を設定してみましょう。
そうすることで、わんちゃんと一緒に進むべき道が明確になります。
わんちゃんの事を一人で抱え込まないことが大切
悩みを一人で抱え込まず、家族や周りの人、さらには専門家の力を借りることが大切です。
相談することで、自分では気づかなかった視点や解決策が見つかることもあります。
まとめ
わんちゃんの性格や環境、飼い主さん自身の負担が関係するこれらの問題は、一つひとつ向き合うことで少しずつ改善していけます。
落ち着きがないわんちゃんには、クレートや静かな環境の工夫を、育犬ノイローゼには周りの助けを借りることで、状況が楽になることが多いです。
日々の努力と工夫が、わんちゃんとの生活をより楽しいものにしてくれるはずです。
焦らず、少しずつ進んでいきましょう!