お散歩中の他犬への吠え、物音や来客への反応、そして飼い主さんを舐める行動には、それぞれ異なる原因があります。
愛犬がリラックスできる生活を目指して、日常の練習や環境の見直しをして改善していきましょう。
わんちゃんの警戒心や吠え癖対策、飼い主さんとの関係性を改善するポイントを詳しく解説していきます。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
愛犬のお悩み
東京都にお住まいのミニチュアダックスの5歳の女の子に関する内容です。
- お散歩中に他の犬に吠えることがある
- 寝ている時に物音がすると混乱したように吠えることがある
- 来客に吠えることがある
- 飼い主をよく舐めてくる
愛犬に関する4つの状況についてですね。 それでは、それぞれのお悩みに丁寧に回答させていただきます。
愛犬のお散歩中の吠え・寝ている時の吠え・来客時の吠えについて
この3つのお悩みについてですが、いずれも警戒心が関係している可能性が高いと考えられます。
特にミニチュアダックスは次のような特徴があるため、こうした行動が出やすいのかもしれません。
ミニチュアダックスの特徴
- 警戒心が非常に強い
- 自己主張が激しく、強気な性格
- 吠え癖が目立ちやすい
ただ、このような行動をそのまま放置すると問題が拡大してしまうことがあります。
特に吠える声が大きい犬種なので、近隣から苦情が来ることもあり得ますね。
愛犬の吠え癖を改善する基本の考え方
吠え癖の改善にあたっては、「環境を整えること」と「日常的なコミュニケーション」が重要です。
吠える行動を叱るだけではなく、犬が吠えなくても済む環境を作るのがポイントです。
わんちゃんの警戒心を和らげるための環境作り
まずは、愛犬がリラックスできる環境を作ることから始めましょう。
以下の方法を参考にしてみてください。
犬用ケージやクレートを活用する
- 家の中で自由にさせる時間を減らす
- ケージやクレートの中で過ごす時間を設ける
- 犬が「守らなければならない縄張り」を広げすぎないようにする
犬が家全体を「自分の縄張り」と認識してしまうと、来客や物音に対して警戒心が強くなることがあります。
そのため、飼い主がしっかりと管理できる範囲で生活させることが大切です。
愛犬との日常的なコミュニケーションを見直す
また、愛犬とのコミュニケーションの仕方を一度見直してみてください。 以下のポイントに注意してみましょう。
- 飼い主が指示を出した時に愛犬が反応しているか確認する
- 興奮していない状態で指示を出し、練習を繰り返す
- 指示に対する反応を日々チェックする
犬が冷静な状態で「指示語」を理解できているかどうかが重要です。
これができていないと、いざという時に吠えを止めるのが難しくなります。
わんちゃんの日常的なトレーニングのすすめ
普段から小さなトレーニングを重ねることで、愛犬が吠えにくくなる環境を作ることができます。
以下のステップを試してみてください。
1日1回の指示練習
- 「お座り」「待て」など基本的な指示を出す
- 犬が指示を正しく理解しているか確認する
- 成功したら必ず褒めてあげる
愛犬が指示語を正確に覚えているかどうか、毎日少しずつ確認することが大切です。
これにより、いざ吠えそうな場面でも冷静に対応できるようになります。
愛犬が吠える前に注意を促す
吠え始めてから注意するのではなく、吠える前に対処するのが理想的です。
犬が興奮しそうな時に声をかけることで、吠えを未然に防ぐことができます。
わんちゃんが物音に敏感な場合の対処法
1. わんちゃんの誤解を解くことが大切
- 物音に反応して吠えるわんちゃんは、「これは自分に関係がある」と誤解していることが多いです。
- この誤解を解き、「自分には関係のない音だ」と認識させることが第一歩です。
2. わんちゃんが安心できる環境を整える
- わんちゃんが安心できる環境を整え、飼い主さんがいることで「安心できる」と感じられる状況を作りましょう。
- わんちゃんが物音を恐れなくても良い環境を考え、少しずつ慣らしていくことが大切です。
3. 愛犬を取り巻く環境設定と指示語の練習
- 家の中で「おいで」や「待て」などの基本的な指示語を練習し、飼い主さんに意識を向ける習慣をつけましょう。
- 音に敏感なわんちゃんには、突然の大きな音ではなく、穏やかな環境から徐々に慣らすのが効果的です。
お散歩中に他の犬に吠える場合の対策
1. 愛犬の吠え方の種類を見極める
- 他の犬に対する吠え方には、友好的なものと攻撃的なものがあります。
- それぞれの状況に応じた適切な対処法を考える必要があります。
2. 主導権は愛犬ではなく飼い主様が握る
- わんちゃんが飼い主さんの前を歩くことで、自分が状況をコントロールしなければと誤解することがあります。
- 散歩中は飼い主さんの後ろまたは横につかせるようトレーニングすることで、わんちゃんの負担を軽減できます。
3. 愛犬が吠える前に成功体験を積ませる
- 他の犬に反応しそうになったら、早めに声をかけて飼い主さんに意識を向けさせます。
- 吠えなかった場合に大げさに褒めることで、正しい行動を強化します。
4. 少しずつ他犬がいる環境に進める
- 刺激の少ない場所から始め、徐々に他の犬がいる環境に慣らしていきましょう。
- 最初から接触を前提にせず、通り過ぎる練習を繰り返すことがポイントです。
わんちゃんが飼い主さんを頻繁に舐める場合
1. 愛犬が人を舐める行動の原因を探る
- 気を引こうとしている、甘えたい、あるいは癖として舐めている場合があります。
- 原因を理解することで、適切な対処が可能になります。
2. 愛犬の舐めが不快な場合はやめさせる
- 舐める行動が不快に感じる場合は、はっきりと「やめて」と伝えましょう。
- 一貫した対応を心がけ、家族全員で同じルールを守ることが重要です。
3. 犬の専門家に相談する
- 何をしても改善しない場合は、トレーナーに相談するのも良い選択です。
- わんちゃんの性格や状況に応じたアドバイスをもらうことで、具体的な改善方法が見つかるかもしれません。
まとめ
わんちゃんの行動には、それぞれ理由があります。
まずはその理由を理解し、適切な環境を整えることが大切です。
焦らず少しずつ練習を積み重ねることで、わんちゃんとの信頼関係が深まり、問題行動も改善されていくでしょう。
また、具体的な質問やお悩みがある場合は、公式LINEやYouTubeにコメントをいただけたら回答させていただきます。