2020年4月、犬のしつけハグでは香港で飼い主から犬へ新型コロナウイルスに感染した件をご紹介しました。
2020年8月3日に日本国内で2匹の犬が新型コロナ陽性だったと、ペット保険の「アニコムホールディングス」より、発表がありました。
日本国内初の犬の新型コロナウイルス感染のニュースについて、ご紹介します。
日本で犬が新型コロナウルス感染
ペット保険の「アニコムホールディングス」は、2020年8月3日新型コロナウイルスに感染した飼い主から預かった犬2匹に対してPCR検査を行ったところ、陽性だったと発表しました。
日本国内で、ペットの新型コロナウイルスの陽性が確認されるのは初めてです。
犬が新型コロナに感染した経緯
アニコムホールディングスは、新型コロナウイルスに感染した人のペットを無償で預かるプロジェクトを行っています。
日本国内初の新型コロナウイルス陽性となった2匹の犬は、新型コロナウイルスに感染した飼い主より、7月下旬に預かった犬です。
アニコムホールディングスは、2匹の犬に対して、PCR検査を複数回にわたって行った結果、陽性の反応が出たとの事です。
感染した2匹の犬は、健康状態に異常はみられず、その内の1匹は既に陰性に変わっているとの事です。
2匹の犬は、現在隔離されてお世話をされています。
尚、他のペットや従業員もPCR検査を行った結果、陰性でした。
動物の新型コロナウイルス感染について
ヒトから動物への感染事例
厚生労働省の発表によると、新型コロナウイルスに感染したヒトから犬や猫に感染したと考えられる事例の報告が数例報告されています。
動物園では、飼育員からトラやライオンへの感染が推察される事例の報告もあります。
わずか数例ではありますが、ヒトから動物への感染事例はあります。
ペットからヒトへの感染事例
新型コロナウイルスに感染したペットからヒトへの感染事例の報告はありません。
ペットからヒトへの感染事例の報告はありませんが、ネコは新型コロナウイルスの感受性が他の動物よりも高いという報告があります。
他にも、オランダのミンク農場で、ミンクが大量に新型コロナウイルスに感染した事例があります。
更に、新型コロナウイルスに感染したミンクからヒトへの感染事例も報告されています。
引用元:厚生労働HP
新型コロナウイルスに関する厚生労働省からのお知らせ
新型コロナウイルスには、飛沫感染や接触感染によって感染することがわかっています。
現在、動物への感染事例は数例のみです。
また、犬が感染した事例においては、咳や発熱などの新型コロナウイルスの特徴的な症状は確認されていません。
新型コロナウイルスがペットから人に感染した事例の報告はありません。
普段から、動物と接触した後は手洗いやアルコール消毒などを行い、ペットの体調が悪い時には、出来るだけ接触は控えるようにしましょう。
引用元:厚生労働省HP
他国の新型コロナウイルスに感染した動物の事例
イタリア
新型コロナウイルスの感染が拡大したイタリアで、ペットの抗体検査が実施されました。
結果は、犬の陽性率が約3%で猫が約4%でした。
イタリア北部を中心に、ペットの犬540匹と猫277匹を対象に3~5月にPCR検査を実施しました。
犬も猫も陽性はゼロでしたが、抗体検査の結果は犬が3.4%で猫が3.9%が陽性でした。
飼い主の感染が確認されている家庭の犬は陽性率が高いという結果が出ています。
また、1歳未満の子犬や子猫には感染は1件もありませんでした。
アメリカ
アメリカ ニューヨーク市で、犬として最初に新型コロナウイルスへの感染が確認されたジャーマンシェパードが、死亡しました。
飼い主が新型コロナウイルスに感染している事が判明した4月中旬、ジャーマンシェパードのBuddyは無気力な状態に陥り、体重も減っていました。
症状が現れてから約1か月後に動物病院を受診し検査を受けたところ、新型コロナウイルス陽性と診断されました。
Buddyは、ガンの一種である「リンパ腫」にかかっていた可能性が高いため、新型コロナウイルスによって症状が悪化したのか、ガンによって新型コロナウイルスに感染しやすくなっていたのかは、わかっていません。
鼻や口から血を吐き出す愛犬の姿をみて、飼い主さん夫妻はBuddyを安楽死させる決断をしたとの事です。
愛犬を新型コロナウイするから守る方法はある?
飼い主さんの感染予防を引き続き徹底する!
2020年の年明けから現在まで続いている、新型コロナ感染予防にお疲れの方も多いでしょう。
しかし、ご自分の身を守る為にも愛犬を守る為にも、引き続き
「手洗い・うがい・アルコール消毒」
3つの密「密集・密閉・密接」を避ける事
を徹底しましょう。
ストレスを溜めている方が多いため、お散歩時には癒しを求めて「かわいいワンちゃんですね。触ってもいいですか?」と声を掛けてくる方もいるでしょう。
しかし、その手にウイルスが付着していないとは言い切れないので、お断りしましょう。
きっと、相手の方もわかってくれるハズです。
詳しくは、【獣医師監修】愛犬が新型コロナウイルスに感染しないための5つの防護策
を、是非参考になさって下さい。
まとめ
日本で初めて、犬が新型コロナウイルスに感染したニュースについてご紹介しました。
幸い、2匹の犬のうち1匹はすでに陰性となり、もう1匹にも症状は出ていないとの事です。
引き続き、まだまだ未知のウイルスなので恐怖感はありますが、過剰に反応する事無く、引き続き感染予防に努めましょう。