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【ドッグトレーナー解説】犬の健康管理は毎日の歯磨きから!正しい歯磨き方法

犬の歯磨きは、毎日行っていますか?犬も歯磨きをしないと歯垢が溜まり、口臭や虫歯、歯周病や歯肉炎などの原因になります。

更に、消化器疾患や心臓疾患になる可能性があるので、歯磨きをする事は犬の健康維持に重要です。そこで、歯ブラシの種類や選び方、犬の正しい歯磨きの方法を詳しくご紹介いたします。

記事監修:川島 恵

Kawashima

Profile 川島 恵 ドックトレーナーとして12年目の令和元年に東京の世田谷区と文京区にあるドッグトレーニング犬のしつけ教室をオープン。 『スッキリ』(日本テレビ系)犬のしつけ専門家として出演電話出演。 テレビ東京「どうぶつピース!!」に出演。「おやつ、おもちゃ無しのしつけ」でドッグトレーニングする犬のしつけの専門家

犬の歯磨きの必要性

犬の歯磨きの必要性

犬に歯磨きは必要?

犬にも歯磨きは必要です。

犬は、人間よりも虫歯になり難いのですが、歯垢は付きやすいという特徴があります。

犬の歯垢はたったの4日で歯石に変わってしまいます。

歯石に変わってしまうと、歯磨きで除去する事は出来ません。

歯垢が歯石に変わる前に除去する為に、歯磨きは必要なのです。

歯垢が犬に及ぼす悪い影響

歯垢は、取り除かなければ4日で歯石に変わってしまい、歯磨きでは除去する事ができません。

歯垢は、細菌の塊です。

細菌からは毒素が出ていて、口臭や虫歯の原因になります。

更に、歯周病や歯肉炎、消化器疾患や顎骨骨折や心臓疾患を引き起こす可能性まであります。

歯垢をそのままにしておくと、犬の健康を維持する事は出来ないと言っても過言ではありません。

愛犬の健康の為には、お口の中のケアをきちんと行う必要があるのです。

毎日歯磨きが出来なくても、予防法は沢山あります。

愛犬に合った方法で、口腔内環境を整えてあげましょう。

犬の歯磨きはいつから始めたら良いの?

犬の歯磨きはいつから始めたら良いの?

犬の歯磨きは、早ければ早いほど良いので、乳歯が生えたら始めましょう。

しかし、犬は口を触られる事が好きではありません。

歯磨きを始めたい時に嫌がられないように、子犬の時から口に触られる事に慣れさせておきましょう。

はじめに、顔や口元を優しく触れるようになるところからはじめましょう。

毎日のスキンシップの中で触って、少しずつ触る時間を増やしていって下さい。

愛犬が口元を触らせてくれたら、沢山褒めてあげましょう。

もし、お散歩好きなワンちゃんでしたら、口元を触らせてくれた後にお散歩に連れて行く事も有効です。

口元を触らせたら良い事があると思わせる事がポイントです。

逆に、口元を触る事を嫌がったら、無理に触らないで下さい。

もちろん、叱る事は厳禁です。

犬は口元を触られる事が嫌いなので、愛犬の様子を見ながら、触って行きましょう。

決して無理をしないで、時間をかけて続けて下さい。

犬の歯ブラシの種類と選び方

犬の歯ブラシの種類と選び方

犬の歯ブラシの選び方

犬の歯ブラシは、犬の大きさに合った物を選びましょう。

小型犬は口が小さいので、歯ブラシのヘッドの部分が小さい物を選んでください。

歯茎への刺激を少なくするために、歯ブラシの毛は柔らかい物がお勧めです。

犬用の歯ブラシが市販されていますが、サイズが合っていれば人間用の歯ブラシでも代用できます。

犬の歯ブラシの種類

1.シートタイプの犬用歯ブラシ

シートタイプの犬用歯ブラシ

歯磨き用シートを飼い主さんの指に直接きつく巻き付けて、使います。

シートを1枚そのまま使うと大きすぎるので、適度な大きさに裂いて使って下さい。

先端をとがらせると細かい部分も磨けて、小型犬にお勧めです。

飼い主さんの指で磨くような感覚なので使いやすく、犬にも違和感が少ないというメリットがあります。

喉を突いてしまうしまう事が無いので、安心です。

2.指サックタイプ

犬の歯磨き 種類 指サックタイプ 歯磨きトレーニング

飼い主さんの指にはめて使います。

指サックタイプの歯ブラシは、口の中が広い大型犬にお勧めです。

凹凸があるタイプや細かいブラシが付いているタイプがあり、汚れが落としやすいというメリットがあります。

使っている時に指から抜けてしまわないように、滑り止めが付いている物がお勧めです。

3.歯ブラシタイプ

犬の歯磨きトレーニング 歯ブラシタイプ

人間の歯ブラシと同じように、持ち手がついています。

ブラシのヘッド部分の大きさが様々なので、全ての大きさの犬に対応しています。

持ち手があるので奥歯まで届き、ブラシが付いているので細かい部分まで磨けるというメリットがあります。

万が一暴れてしまった時に、喉を突いてしまうと危険なので、歯磨きに慣れてから使う事をお勧めします。

犬のお口の健康は?歯磨きチェックリスト

犬の体調の変化が現れるのは、口臭だけではありません。

口の中だけでなく、様々な形でサインを出している場合があるので、早く気付いてあげる事が大切です。

愛犬のお口の健康チェックリスト

愛犬に当てはまる項目はありましたか?

チェック☑が付いてしまった項目があったら、出来るだけ早く動物病院を受診する事をお勧めします。

犬の歯磨きトレーニングの3つのステップ~実践編

ステップ1:体や顔周りを触って慣れさせるトレーニング

犬の歯磨きトレーニング 体や顔周りを触って慣れさせるトレーニング

まずは、体全体を触って慣れさせます。

足先、手先、耳、顔周り、尻尾まで、体全体くまなく触ります。

触れない所がないように、触って慣れさせましょう。

ステップ2:歯や口の中を触って慣れさせるトレーニング

体全体を触る事と一緒に、口の中も触っていきます。

犬は口や口の中を触られる事が苦手な場合が多いので、最初は少し難しい可能性がありますが、時間をかけて根気よく行いましょう。

まず最初に、犬に触る時の体勢からご説明しましょう。

飼い主さんの膝の上で、仰向け抱っこにします。

足先、手先、尻尾、体全体を触ります。

次に、顔周りを触っていきましょう。

顔周りは特に嫌がる場合が多いのですが、しっかりと触れる事が出来るようにトレーニングします。

耳の中、鼻先や目尻を触り、口は唇をめくって頂いて、口の中全体もさわりましょう。

犬が、飼い主さんの膝の上で起き上がらずに、体全体・口周りや口の中まで触れるようになったら、歯磨きへと進めて頂きたいと思います。

ステップ3:歯磨きシートから歯ブラシを使ったトレーニング

最初から歯ブラシを使うのではなく、まず最初は歯磨きシートを使った歯磨きのトレーニングを行いましょう。

■歯磨きシートを使ったトレーニング

歯磨きシートを使ったトレーニング

犬用の歯磨きシートが市販されています。

そのまま使うと大きすぎるので、適度な大きさに裂いて使います。

裂いたシートを利き手の人差し指に巻いて下さい。

では、具体的な歯磨きの方法をご紹介します。

歯磨きをする時の基本姿勢を取ります。

裂いたシートを利き手の人差し指に巻いて下さい。

基本姿勢とは、膝の上で仰向け抱っこで寝かせて落ち着いた状態にする事です。

最初は犬歯の部分から磨いていきます。

左右、どちらの犬歯から磨いて頂いても問題ありません。

犬歯から奥の方へ横にスライドするように、磨いていきます。

その時、犬の口は大きく開けずに唇だけめくって拭いていきましょう。

なぜ、口を閉じたままの状態で磨くかと言うと、歯ブラシを使って磨く事になった時に、歯ブラシを噛まれてしまうからです。

犬歯から奥の歯に向かって拭いていきます。

歯磨きシートを使う時には、磨くというよりも拭いていくイメージで行います。

奥歯まで行くと、犬が口をパクパクする場合がありますが、出来るだけ口を閉じた状態で拭いていきましょう。

奥歯まで行ったら、次は反対側の犬歯から先ほどと同じように、横へスライドするように奥歯まで磨いて行って下さい。

次に、前歯を磨きます。

前歯も口を閉じた状態で、唇だけめくって磨きます。

次は、歯の内側を磨きます。

内側を磨く時には、口を開けて磨いていきます。

内側は、舌がある為あまり汚れていないので、念入りに磨く必要はありません。

注意して頂きたいのは、上の歯と下の歯が重なる部分です。

重なっている部分は、口を半開きにして磨くと磨きやすいです。

■歯ブラシを使ったトレーニング

歯磨きシートで慣れたら、歯ブラシを使って磨きましょう。

歯磨きの順番は、歯磨きシートの時と同様に、犬歯の部分から奥へ向かってスライドしていきましょう。

口は閉じた状態で、唇をめくって横にスライドしながら磨いていきます。

少しでも出来たら、褒めながら行いましょう。

奥まで進んだら、上の歯と下の歯が重なっている部分を、下から歯ブラシを入れて磨いて行きます。

犬歯から奥歯まで磨けたら、反対側も同様に犬歯から奥歯まで横にスライドしながら磨きます。

利き手と逆側を磨く際には、押さえるのが少し難しいのですが、コツとしては犬の顔を少し下に押しながら行うと、固定しやすくなります。

犬歯から奥歯まで、唇をしっかりとめくって、汚れを確認しながら磨いて行きます。

次に、前歯を磨いて行きますが、前歯は鼻に近いので嫌がる子が多いです。

嫌がる時には、「マテ」の指示を出しながら、少しずつ慣れさせて下さい。

最後に、歯の内側を磨きます。

まず犬の口を少し開けて、人差し指と中指を前歯の中に入れます。

次に親指と薬指を使って、上の顎と下の顎を固定します。

口を開ける幅は、歯ブラシが入るように、指の太さ分くらいで大丈夫です。

この体制で、一番奥の臼状になっている歯を磨きます。

上の歯、下の歯、左右全て磨きますが、内側はあまり汚れていないので、神経質にやる必要はありません。

おとなしく出来たら、沢山褒めてあげて終了です。

歯磨きは本当に必要?他のケアの方法は?

3歳の犬の約8割が歯周病にかかっていると言われています。

しかし、飼い主の方に毎日歯磨きをしているのかを尋ねると「時間がない」「嫌がるからやめた」「そもそもやり方がわからない」などの声が多く聞かれます。

歯垢を除去せずにそのままにしておくと、虫歯や口臭だけでなく、犬の健康を害する危険が高いと言えます。

虫歯になると、歯が痛くて食欲が無くなってしまったり、消化器疾患になる可能性があります。

歯垢の細菌から出る毒素が血液に乗って体内をめぐり、顎骨骨折や心臓疾患を引き起こす恐れもあります。

最近の研究結果によると、認知症の原因の1つに歯周病が挙げられました。

毎日歯磨きをする事が難しいという方は

毎日歯磨きをする事が難しいという方は、歯磨きガムやデンタルスプレーを利用してみるのも良い方法です。

ドッグフードはウエットタイプの物よりもドライタイプの物の方が歯垢が付きにくいです。

中には、フードの大きさや形状の工夫によって、食べるだけで歯磨き効果が期待出来る物も市販されています。

歯磨き以外にも、歯垢が付きにくくする方法があるので、是非お試し下さい。

 

まとめ

〇犬に歯磨きは必要?

犬に歯磨きは必要です。

歯垢が歯石に変わる前に取り除きましょう。

〇歯垢が及ぼす悪い影響

歯垢は虫歯や口臭、歯周病や歯肉炎、消化器疾患や心臓疾患を引き起こす可能性もあり、万病の元です。

〇犬の歯磨きはいつから始めたら良いの?

乳歯が生えたら始めましょう。

幼犬の頃から、口周りを触られる事に慣れさせておきましょう。

〇犬の歯ブラシの選び方

犬の大きさに合った物で、歯ブラシは毛が柔らかく、ヘッドの部分が小さい物を選んで下さい。

〇歯ブラシの種類

・シートタイプ

飼い主さんの指に巻き付けて使います。

小型犬に向いていて、犬に違和感が少なく喉を突く心配もありません。

・指サックタイプ

飼い主さんの指にはめて使います。

大型犬に向いて、凸凹がある物・細かいブラシが付いてる物があり、汚れが落としやすくなっています。

・歯ブラシタイプ

全ての大きさの犬に対応しています。

持ち手があるので奥まで届き、ブラシが付いているので細かい部分まで磨く事が出来ます。

歯磨きに慣れてから使いましょう。

〇犬のお口の健康チェック

毎日健康チェックを行いましょう。

〇歯磨きトレーニングの3つのステップ~実践編

●ステップ1:体や顔周りを触って慣れさせるトレーニング

足先、手先、耳、顔周り、尻尾まで、体全体で触れられるように、慣れさせましょう。

●ステップ2:歯や口の中を触って慣れさせるトレーニング

体全体と一緒に、口の中も触れるようにします。

顔周りを触られる事を嫌がる子が多いのですが、トレーニングしましょう。

口の中は、唇をめくって頂いて、口の中全体を触れるようにしましょう。

●ステップ3:歯磨きシートから歯ブラシを使ったトレーニング

最初は、歯ブラシではなく、歯磨きシートを使ってトレーニングを行います。

口を半開きにして、犬歯から奥の歯に向かってスライドさせながら、磨くというよりも拭いていくイメージで行います。

前歯も、唇だけめくって磨きます。

歯の内側は、舌がありあまり汚れていないので、念入りに磨く必要はありません。

上の歯と下の歯が重なっている部分は、下から上へ磨きましょう。

歯ブラシを使った磨き方も、

犬歯➡奥へ(左右両方)➡前歯➡歯の内側

の順番で、磨きます。

出来たら、褒めてあげて終了です。

〇歯磨きは本当に必要?他のケア方法は?

歯磨きは必要です。

歯磨き以外にも、歯磨きガムやデンタルスプレーを使ったり、フードをドライタイプにすると歯垢が付きにくいです。

愛犬のお口のケアは、出来るだけ毎日行いましょう。