犬の鼻は、いつも濡れています。これは、人間のおよそ100万倍とも言われる嗅覚の感度を保つためです。犬の鼻は、涙腺とつながっているため少しの涙で鼻が濡れるのです。また、自分で鼻を舐めて常に濡れている状態を保つようにしています。嗅覚を保つために常に濡らしているはずの鼻が渇いていたら、心配になりますよね。では、犬の鼻が渇いてしまう理由とその原因についてご紹介しましょう。
犬の鼻の特徴
犬の鼻は、黒色であることが多くて柔らかくいつも湿っています。常に水分が蓄えられているため、空気中の臭いの分子を吸着しやすくしています。そのため、嗅覚がとても優れていて、臭いの嗅ぎ分けが得意です。
犬の鼻の色は、ほとんどの場合「黒色」ですが、ウインターノーズと言って、冬になると黒からピンクになり、冬が終わると黒に戻る場合があります。原因は、日照時間の違いと言われていますが、正確な原因はまだ解明されていません。他にも、老化や銅不足、皮膚病の際にも色素が薄くなることもあります。
犬の嗅覚は、人間のおよそ100万倍とも言われており、匂いの変化から時間までもがわかると言われています。物の臭いを嗅ぐだけで、その臭いがどれくらい前のものかがわかるとも言われています。犬の優れた嗅覚を使って「麻薬探知犬」「警察犬」などが活躍しています。
犬の鼻が渇くのはどんな時?
実は、日常的に犬の鼻が渇く事があります。それは「眠い時」「寝ている時」「寝起きの時」この3つです。
なぜなら、寝ている時には嗅覚を保つ必要がないからです。
しかし、今ご紹介した3つの場合以外で鼻が渇いていたら、病気のサインかもしれません。
犬の鼻が渇いていたら、以下の項目に当てはまらないかチェックしてみて下さい。
もし、いずれかに当てはまるようでしたら、動物病院を受診することをおすすめします。
・食欲がない
・散歩に行くのを嫌がる
・遊ばない
・元気がない
・あまり動かない
・目ヤニが多い
・排尿や排便が少ない
・嘔吐や下痢をする
・鼻水や咳が出る
・呼吸は荒い
・熱がある
鼻の乾燥予防法
鼻が乾燥しないようにする方法で、一番効果があるのは水分補給をしっかりすることです。犬の鼻は、水分不足の時や脱水気味の時に渇きます。普段から、水分補給をしっかりするようにしましょう。
特に、お散歩や運動の後、寝起きの時には水分不足になりやすいので、十分な水分補給を心がけましょう。
ただし、飼い主さんが犬の鼻を直接濡らすことは決してしないでください。
また、毛の長い犬種の場合には、鼻が毛で覆われてしまわないように、こまめにカットすることも必要です。
まとめ
私たちの心を癒してくれるだけでなく、優れた嗅覚を使って人のために働いてくれている犬もいます。飼い主さんは、犬の鼻の状態をこまめに観察してあげるようにして下さい。犬の鼻が渇いているだけなら、過剰に心配する必要はありませんが、様子がおかしい場合には病気のサインの可能性があります。体調の変化が見えるようでしたら、病院受診をお勧めします。