夏の暑い時期になると、犬の熱中症対策として「サマーカット」にする飼い主さんがいらっしゃいます。
犬のしつけハグでは、犬のサマーカットはおすすめしておりません。
犬は暑さに弱いので、飼い主さんがしっかりと暑さ対策をしなければ熱中症になる可能性があります。
今回は「犬の熱中症対策について」解説いたします。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
犬の熱中症になりやすさと、夏場に散歩をするリスクについて
犬は熱中症になりやすい?
犬は、暑さに弱く熱中症になりやすい動物です。
犬の健康管理に大切なことの一つに運動があげられます。
運動のため、リフレッシュのために、毎日犬の散歩に行くという飼い主さんも多いでしょう。
しかし、日中の暑い時間に犬の散歩に行くことは、熱中症にかかるリスクが高くなるため、とても危険です。
夏場に犬の散歩をするリスク
夏場の犬の散歩は、日中の陽が当たっている時間でなければ大丈夫と考えてしまうかもしれません。
しかし、陽が当たっている時間を避けても、アスファルトが熱くなっている可能性があります。
夏場に散歩をすると、熱中症にかかるリスク、さらに足にやけどをおうリスクがあります。
まず、犬を外に出すということに対して、気を付けていただきたいと思います。
夏の暑さ全開!愛犬の命を瞬時にうばう【熱中症】応急処置と対策方法。夏のお散歩は夕方!
夏場の犬の散歩
夏場の犬のお散歩は、早朝の陽が昇る前の5時~6時くらいがよいでしょう。
陽が沈んだ後の夜は、9時~10時くらいがおすすめです。
お散歩は必ずいかなければいけないものだという認識をつけてしまうと、犬にとっても負担になってしまいます。
夏場のお散歩は、無理をしない程度におこないましょう。
お散歩にいかないと運動不足になってしまうことが心配という飼い主さんもいらっしゃるでしょう。
小型犬の場合は、室内でもできる運動を行いましょう。
例えば、ボール遊びなどを普段から考えていただきたいと思います。
家の中でリードを付けて歩く練習をする、室内ウォーキングなどもからだを動かすことができるため、おすすめです。
お散歩に連れて行けない時の運動不足の解消方法については、以前にもご紹介させて頂いた『コロナでお散歩ができない!愛犬のストレス解消方法!』を是非、参考になさってください。
【実践動画】新コロナの影響でお散歩できない!? 愛犬のストレス解消、室内ウォーキングや対処方法 – YouTube
クーラーやサーキュレーターを使った室内温度の維持について
犬を飼っている方は、夏場の暑い日はエアコンを絶対に切らないでください。
犬のしつけハグでは、犬が過ごす部屋の温度は冷房で27~28度程度で管理することを推奨しています。
人間がちょっと寒いかな?と思うくらいの室温が犬にとっては丁度いいとお考えください。
冷房の風が犬に直接当たってしまうと低体温になる危険性があるので、直接当てずに涼しさを維持しましょう。
犬が過ごす部屋の隅の方で部屋の温度が高くなりがちの場合、サーキュレーターを上手に使って、部屋の全ての場所の涼しさが保てるように工夫をしてください。
犬のしつけハグではクレート管理をおすすめしていますが、部屋の風通しがよくないとクレートの中が暑くなってしまいます。
室温の管理は徹底して頂きたいと思います。
クレートの中が暑くなってしまうようでしたら、下にアルミのシートを敷いて頂くと過ごしやすくなるのでおすすめです。
犬のからだに熱を貯めない方法と冷やし方
お散歩のとき、犬にくつをはかせている方をよく見かけます。
犬はくつを履くことによって、熱くなったアスファルトから肉球を守ることができます。
しかし、犬の体温が上がることを防ぐことはできません。
犬のからだに熱を貯めないためには、暑い時間は外に出さないことをおすすめします。
どうしても犬を外に出さなければならないことがあり、万が一犬のからだが熱くなってしまったらどうすればよいのでしょうか?
犬のからだを冷やすためには、濡れタオルでからだを拭くことが有効です。
常温の水に冷蔵庫で冷やした水を足して、冷たい水を与えることもからだを冷やすことができます。
犬が体温調整をする方法は、呼吸しかありません。
そして、犬は肉球と鼻先にしか汗をかくことができないため、人間のように汗をかくことで体温調節をすることができません。
暑い時期にお散歩に行ったり外に出たときには、帰宅後にしっかりとケアをして頂きたいと思います。
犬の毛を刈るサマーカットの効果はあるの
夏場に犬の毛を短くするサマーカットをする犬が多く見られます。
犬は体全体で体温調節をすることができないので、サマーカットにしてもあまり意味はありません。
逆に、直射陽光が当たりやすくなり皮膚を守ることができなくなるので、必要最低限の毛を残してカットして頂きたいと思います。
サマーカットにしたために具合が悪くなるケースもあるため、毛があった方が安全です。
サマーカットは見た目は涼しくなるのですが、犬の体にはあまりいいことではないのです。
サマーカットにする場合には、トリマーさんと相談して行うようにしましょう。
まとめ
夏場の犬の散歩
夏場の犬の散歩は、必須であると考えないでください。
暑い時間にお散歩に出てしまうと、犬は足の裏をやけどしてしまったり熱中症になる可能性が高いと言えます。
お散歩は、朝の早い時間か夜の遅い時間に行って頂いて、直射日光の当たる場所や熱いアスファルトの上は避けましょう。
【ドッグトレーナー考察】自宅でできる犬のトイレトレーニング【初心者向け】 | 犬のしつけハグ (dog-hagu.com)
クーラーでの室温維持
夏場のエアコン管理は必須です。
夏場は必ずエアコンを付けっぱなしで、愛犬が快適に過ごせるようにしてください。
お留守番中も必ずエアコンは付けっぱなしで出掛けるようにしてください。
エアコンの温度設定は、27~28度に室温が保たれるようにしましょう。
夏場は湿度が高くなりがちですが、除湿をして部屋の湿度を取ってから冷房で冷やすなどの工夫をするとよいでしょう。
濡れたタオルでからだを拭く
万が一、暑い時間にお散歩に連れて行ってしまったら、からだを冷やしてあげる必要があります。
濡れた冷たいタオルで犬のからだを拭くと、犬の体温を下げることができます。
冷たい水で中から冷やす
からだを中から冷やす方法として、常温の水に冷蔵庫で冷やした水を混ぜて犬に飲ませてあげるという方法があります。
冷蔵庫の水だけや、ウォーターサーバーの冷たい水をあげると、からだを冷やすという点では問題はありませんが、飲みすぎて下痢をしてしまう可能性があります。
冷たい水の与えすぎにご注意ください。
犬用のくつについて
くつを履くことによって、足が直接地面に触れることを防いでくれるので、犬の足を守ることはできますが、犬のからだが熱くなることを防ぐことはできません。
くつを履かせたからといって、暑い時間にお散歩に連れて行ってもいいというわけではありません。
くつの役割は「けが予防」です。
暑さ対策にはならないということをご承知おきください。
夏の犬のお散歩!少しの工夫で快適に犬用ブーツやバンダナでアスファルトの肉球の火傷注意!普段のお散歩の半分の時間で
サマーカットの効果
サマーカットを施すと、見た目は涼しそうに見えますが、熱中症対策にはなりません。
犬のしつけハグでは、サマーカットはおすすめしていません。
サマーカットにする場合は、獣医さんやトリマーさんと相談して行って頂きたいと思います。
関連記事
犬の散歩をするなら覚えておくべきマナーと注意点!ワクチン接種、ご飯をあげた直後の散歩はNG!