犬がドライフードを食べてくれなくてお悩みの飼い主さんは、大勢いらっしゃいます。ドライフードは総合栄養食なので、犬の健康を考えると万能な食事です。
どうすれば犬はドライフードを食べてくれるようになるのでしょうか?
犬がドライフードを食べない原因とその対処法について、詳しく解説致します。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
ドライフードを食べない3つの理由
犬がドライフードを食べない理由は一つではなく「愛犬の性格や体質」や「飼い主さんがどのような対応をしているか?」によって異なります。
理由1.食べないともっと美味しいものが出てくる
犬が食べなかった時に飼い主さんが違うドライフードを出す、食べないドライフードにふりかけやウエットフードをかけるなどの対応をして元々のドライフードを美味しくしてしまうと、食べない原因になります。
理由2.いつでも食べることができる
ご飯を長時間置きっぱなしにしてしまうことも、ドライフードを食べなくなる原因の一つです。
理由3.食べるよりも遊びたい
人がいる時には人との遊びを優先してしまい、ご飯を食べなくなります。
今食べなくても後で食べればいいという考えになり、ご飯に対する危機感が無くなってしまいます。
食べてくれなかった時の対処方法
愛犬がご飯を食べない原因を見つけて下さい。
犬は食い貯めをする生き物です。
お腹が空いたら食べるのですが、ある程度の我慢をすることができます。
1日~2日、ご飯を食べることを我慢できる子もいます。
空腹のあまり胃液を吐いてしまうこともあるので心配されると思いますが、空腹が限界に達しているというサインです。
病気が隠れているなど、食べられない理由がある場合はもちろんですが、工夫をして食べさせなければなりません。
最終的にはドライフードのみで食べられるようになることを目指して、ウエットフードを混ぜて徐々にドライフードだけで食べられるようにしていきましょう。
ドライフードをおすすめする理由
ドライフードをおすすめする理由は、犬の体への害が少ないからです。
口コミなどを見ると、「脂分が多い」「添加物が入っている」など様々なことが書かれていますが、そのフードを食べていたことで寿命を全うできなかったり、極端に寿命が短くなることは無いと考えて頂いていいと思います。
最近ではドライフードの種類も豊富で、オーガニックのものや高額なものなど様々です。
涙やけしにくい、便の調子がよくなる、体臭が変わった、歯垢・歯石がつきにくい、アレルギー反応が出なくなったなどの効果を得られるものもあります。
愛犬に合ったもの、愛犬の食いつきがよいものを見つけて、犬の年齢に合ったものを与えて頂くことをおすすめします。
犬の舌が肥えると要求が強くなり、小食になる傾向にあります。
フードを頻繁に変えることは、おすすめできません。
更に美味しいものを求めるようになり、今まで食べていたフードでさえも食べなくなることがあります。
愛犬に色々な種類のものを食べさせたいと思う方もいらっしゃると思うので、ドライフードはしっかりと食べさせて、他のものは間食として与えることをおすすめします。
犬の健康管理を行う上で、総合栄養食と言われているドライフードは主食として最適です。
美味しいおやつでお腹を満たしてしまうと、栄養不足や肥満の恐れがあります。
ドライフードは健康維持のために、しっかりと与えて頂きたいと思います。
ドッグフード、1日の給与量を下回っている場合は?
1日に必要な給与量が十分に摂れなかった場合、無理に与えなくても問題ありません。
例えば、1日に必要な摂取量が20gであったとします。朝10g+夜10g食べることが理想的ですが、朝5gしか食べられなかった場合、夜に無理矢理15g食べさせる必要はありません。
朝5gしか食べられなかった子が夜に15g食べられる可能性は、極めて低いでしょう。
無理矢理食べさせるよりも、しっかりと完食する喜びを与えてあげましょう。
一日の給与量が20gで朝10g+夜10gという与え方は変えないでください。
朝5gしか食べられなかった場合、総給与量は15gになってしまいますが、その与え方で問題ありません。
これを毎日繰り返して、完食できるように促してあげましょう。
体型や運動量によっては、表示通りに与えなくても足りている場合もあります。
愛犬の体重をこまめに測定して大きな変動が無ければ、全く問題はありません。
フードのパッケージに書かれている給与量は目安であると考えましょう。
味を変えずにドライフードを食べさせる方法
フードに水を混ぜてふやかす方法がおすすめです。
のど越しがよくなり、食べやすくなります。
ドライフードに何か美味しい物を混ぜて食べさせるのではなく、水を混ぜるという方法をお試し頂きたいと思います。
緊急時・災害時に備えてドライフードに慣れさせる
近年、地震や台風などの災害が多いため、有事の際のことも考えてドライフードに慣れさせることをおすすめしています。
ドライフードは、犬にとってもあまりおいしい物ではないと思われています。
シニア犬になってからや災害が起きた場合には、長く保存することができる缶詰を与えることがおすすめです。
ドライフードは賞味期限が短いため、保存食には向いていません。
災害時は犬もストレスが溜まりご飯がすすまないケースが多くみられます。
缶詰などの美味しい食事は、食事がすすまない時や食欲が落ちてしまった時のために、とっておくとよいでしょう。
美味しい缶詰を与えると必ず食べるので、しっかりと栄養を補給することができます。
缶詰などの美味しい物は、ドライフードが食べられなくなってからや老後のために残しておきましょう。
ドッグフードの手作り食が愛犬に与える影響
飼い主さんの手作りのご飯を与えている方もいらっしゃいます。
手作り食は美味しいので、舌が肥える可能性が高くなります。
手作り食を食べている犬は、ドライフードには戻れないとお考えください。
犬はあまり味覚が優れている動物ではありませんが、味覚はあります。
飼い主さんが手作りした美味しい食事に慣れてしまうと、あまりおいしくないドライフードに戻ることはできません。
ずっと手作り食を続けていけるという方は問題ありませんが、ドライフードに戻したいと思っている方は手作り食を与えることはほどほどにしましょう。
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まとめ
犬がドライフードを食べなくなってしまった原因と対処法をご紹介しました。
- 愛犬と相性のいいドライフードを探す
- 長時間おいておくのはNG
- 食事は時間通りに一定量与える
- 味や具を変えるのはNG
- 美味しい物はとっておく
- 手作り料理はほどほどに
ご飯の据え置きは食が細くなる原因の一つなので、おすすめしていません。
ご飯は時間を決めて、しっかりと与えましょう。
ドライフードに何かを加えて美味しくすること、新しいフードを次から次へと与えることは食いつきが悪くなる原因のひとつです。
この世に食べ物はこのドライフードしかない!と思わせれば食べます。
工夫をすると犬が期待します。
「美味しい物をあげたい」という飼い主さんの気持ちはよくわかりますが、それが愛犬のためにならないと考えて、ほどほどにして頂くことをおすすめします。
ご自身の生活スタイルに合わせて調整して頂きたいと思います。