寒冷地でソリをすることでも有名な大型犬のシベリアンハスキーがなりやすい病気や怪我についてご紹介します。
シベリアンハスキーがなりやすい病気や怪我について
なりやすい病気①眼疾患
白内障や緑内障など、両目の色が違うオッドアイ、キレイなブルーアイを持つシベリアンハスキーに眼の疾患は多く見られます。
若年性白内障は若いうちから目が白くなってしまう遺伝的な白内障、歳をとってからかかってしまう白内障と2つあります。
緑内障は眼圧が高くなり、視神経を圧迫してしまう疾患です。
こちらも遺伝的なもの、後天的なものがあり、白内障とは違い、症状がわかりにくく、気付いた時にはかなり進行してしまっている事があります。
元々、犬は目が悪く近視なので気づかない原因にもなります。
特徴としては見えず楽なった事によって以前よりも行動範囲が狭いことや、白目が赤く充血している事などがあります。
犬はゴミやホコリ、興奮などでも簡単に充血しますので素人には判断が難しいこともあります。
なりやすい病気②膝蓋骨脱臼
後ろ足の膝部分のお皿が内側や外側にずれてしまう疾患です。
大型犬は、外側にずれてしまうことが多いようです。
グレードは4段階に分けれらますが、1番低いグレード1でもジャンプや歩行を嫌がることが多く、痛みが伴います。
治療は痛み止めなどもありますが、根本的な治療にはなりません。
完治には外科手術が必要です。
骨折などの外的要因、遺伝的なもの、成長ホルモンなど、色々なものが原因になるため特定が難しい疾患です。
なりやすい病気③甲状腺機能低下症
のどのすぐ近くに甲状腺という器官があります。
この甲状腺が悪さをすると、ホルモンが異常に活発化してしまうバセドウ病、逆にホルモンが出なくなってしまう機能低下症があります。
甲状腺機能低下症になってしまうと・元気がなくなる・眠る時間が増える・肥満・低体温になる など、風邪でも引いたのかな?と思うような症状が長期間続きます。
この甲状腺の病気にかかった場合、薬で体調が落ち着けば寛解の可能性もありますが、完治が難しく、一度体調が良くなったとしても何かをきっかけにまた具合が悪くなる事もあるため、一生付き合っていく必要がある病気です。
薬でホルモン値を正常に戻すことができれば、普段と変わらない生活を送ることができるのであまり怖がる必要はありません。
治療期間や治療方法は症状によって変わります。
定期的な検査が必要になるため、医療費がとてもかかる病気です。
なりやすい病気④皮膚腫瘍
皮膚腫瘍は皮膚のどこにでもできる腫瘍です。
しこりのようなものを見つかり、日に日に大きくなっていくなどの症状がある場合は腫瘍の精密検査をおすすめします。
腫瘍には良性と悪性があり、シベリアンハスキーをはじめ、大型犬には多く見られる疾患です。
足や口周り、目にもできることがあります。
なりやすい病気⑤熱中症
シベリアンハスキーは寒冷地で生活してきた犬なので、寒さにはとても強い被毛を持っていますが、暑さには弱いです。
人間と違い汗をかいて体温を調節することができません。
暑い夏にエアコンのない室内に留守番させてしまうと、熱中症になってしまう可能性があります。
- 社内での留守番
- 暑い時間帯の散歩
- 屋外での飼育
などは気をつけてあげるようにしましょう。
合わせて、シベリアンハスキーは柔らかい温かいアンダーコートと呼ばれる被毛に覆われた犬種なので、夏場は毛を刈ってあげる、ブラッシングもこまめにし、換気をしてあげる必要があります。
夏場は暑く蒸し蒸ししているため、皮膚の衛生管理も気をつけてあげましょう。
大型犬なので、ケアも大変ですが、シャンプーを月に2回程度行ってあげると良いでしょう。
シベリアンハスキーの歴史や特徴
シベリアンハスキーは元々は寒冷地で暮らしていた犬種です。
シベリアンハスキーという名前は、遠吠えの声がハスキーに聞こえることから付けられました。
昔は、チュクチ族と呼ばれる山脈で暮らす先住民と生活を共にし、荷を運んだり、猟犬として獲物を狩ったりしていました。
寒冷地で活躍していたシベリアンハスキーは、寒さに耐える必要があるため、とても被毛の密度が細かく気密性の高い毛質をしています。
毛量も非常に多いので、寒冷地よりも暖かい日本では抜け毛がとても多く感じられるでしょう。
また、活動的で運動能力が高いので散歩が少なかったり、留守番が多いと遠吠えなどで家族を呼んだり、有り余るエネルギーを発散させることがあります。
シベリアンハスキーのブルーアイ・オッドアイとは
シベリアンハスキーの特徴として、オッドアイという左右の目の色が違う特徴を持った個体がいます。
左右の目の色はブルーアイとブラウンの2色を持つことが多いでしょう。
他の犬種ではあまり見られない特徴です。
オッドアイが生まれる理由は暮らしていた地域の特性に強く影響を受けているからと言われています。
人間でもそうですが、紫外線が多くメラニン色素が大量に発生した場合、瞳の色はより茶色く、黒くなります。
逆に紫外線に当たらず、メラニン色素が少ない地域の場合は目がブルーやグレーに変わります。
日本やアジアでは黒目が多く、ヨーロッパにブルーの目の人が多いのも紫外線が関係しています。
ペットとして紫外線の多い、新しい環境に適応するために目の色も変わりましたが、たまたま片目だけが適応できずに残ったものがオッドアイです。
まとめ
シベリアンハスキーは日本とは異なる環境で暮らしてきた犬なので、暑さにはとても弱い犬種です。
夏場は熱中症や、湿気による皮膚病などには注意しましょう。
1年の中で夏は特に気をつけてあげる事が大切です。
抜け毛も多いので、日々のブラッシングやシャンプーなども丁寧にケアしてあげると良いでしょう。