犬が同じ場所を、ずっとくるくると回っていると「一体どうしたんだろう」と驚いてしまうこともあるかもしれません。
多分、おトイレかな?と思っているたもたくさんいらっしゃると思います。
実は、喜んでいる時もくるくる回っているんです。
犬の回り方や状況によって犬が表している意味は異なるので、ちょっといつもと様子が違うのであれば、病気という可能性もあります。
犬との生活の中で、より良いコミュニケーションをとるためにも、犬が回る本当の理由と考えられる病気、原因を把握しておきましょう。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
犬がくるくる回る理由とは?【ストレス?!】もしかして認知症?考えらる病気や原因とは
- 排せつをしたい時
- 寝所を整えている
- 喜んでいる時
- ストレス
- おしりの周りにおでき、またはついてる
排せつをしたい時
犬がウンチをする前に、サークル前やトイレシート、地面などを嗅ぎながらくるくる回るところを見たことがある飼い主さんも沢山いらっしゃると思います。
本来、野生に生きる犬たちにとってとても大切なことで、犬は背の高い草や茂みを選び、自分たちの休む場所を作って、その上で回転しながら押し踏みし固めることで好みの休み場所を作ることがあるそうです。
また、イギリスの科学誌「Frontiers in Zoology」の発表によると、犬の排泄と地磁気の関係を調べたところ、犬のこの行動には地球の磁場が関係して、地磁気が安定している場合、すべての犬が体を南北軸に向ける傾向にあり、東北軸は避けるということがわかったそうです。
参照サイト:
Frontiers in Zoology
DNews
寝床を整えている
犬が寝る前に寝床くるくる回る理由は、安全で寝心地のいい場所かどうかを確認するためと言われています。
踏んだ草の上に寝ることで体を清潔に保ち、自分が作ったその「場所」を踏みつけることで、自分たちの匂いをより遠くまで広げることができ、他の犬に対して「この土地は自分のテリトリーだ」ということを示すためだそうです。
うれしい時
お留守番をしていて、飼い主が帰ってきた来た時や待ちに待ったゴハンを目の前にした時、
おもちゃで遊んでる時などにくるくると回りますね。
嬉しいという感情が炸裂してしるような状態です。
2倍速の動画をみたいですね!見てる飼い主さんの笑顔が想像できます。
ストレス性からくるもの
生活していくうえで、犬は人間と同様、少なからずストレスを感じます。
ストレスが溜まって不満のはけ口にクルクル回っているのかもしれません。
ストレス状態が続くと、自分のしっぽを追いかけてくるくる回り、ストレスや不安、恐怖を行動で発散させようとします。
運動不足や愛情不足、散歩後の足拭きやお尻拭きを嫌がっていませんか?
全然わかってもらえないことを悟った犬は、往々にして 攻撃行動を示すことがあります。
酷い時には尻尾を噛んで傷を作ってしまうこともあるので注意して観察してあげましょう。
飼い主さんとのコミュニケーションを見直して、ストレスの原因を見つけて対処してあげるようにしましょう。
最近はアプリで犬の様子をメモることができます。
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おしり周りに何かある、またはついている
- 排泄物がおしりについている
- おでき、腫れ、赤み、傷など
犬は、おしり周りに付いた何かが気になり、炎症部分を舐めようとします。
誤食したお菓子の袋や草が排泄物に混じって肛門付近に引っかかっていることもあります。
愛犬がおしりを気にして頻繁にくるくる回るようであれば、おしり周りを念入りにチェックをし、おでき、腫れ、赤み、傷や虫刺さされが無いかどうかチェックしてみましょう。
くるくる回る行動が症状として考えられる病気とは
実は、くるくる回る行動には、病気が潜んでる場合もありますので、ご紹介致します。
- 常同障害
- 認知症
- 脳腫瘍
- 内耳炎
常同障害
不安障害のひとつで、ストレスがたまったり、どうしたらいいのかかわからなくなってしまった時、全く関係のない行動を繰り返す症状です。
足先をなめたり、尾追いや穴を掘る等他にもありますが、この行動自体には何か意味があるわけではありません。
繰り返し行動をすることでストレス解消をしているので、一時的ですぐに行動が改善されれば問題ないですが、しかし解消しきれず、ストレス状態が継続し、行動がエスカレートすると常同障害となります。
認知症
犬は、12歳を過ぎるころから発生率が高くなることが知られています。認知力が低下することによって行動が変化してきます。
症状の一部に、同じ場所を何回もくるくる回ったり、今までできていたことができなくなり、トイレも繰り返し失敗したりします。
認知症である場合は、進行を抑える方法があるので、なるべく早く病院に行くことが重要です。
認知症の原因と対処法はこちら
脳腫瘍
脳腫瘍とは脳にできる癌になります。
多くの場合には老齢動物がかかりますが、腫瘍の種類によっては1歳未満、あるいは4−6歳で多く認められるものもあります。
脳の腫瘍は、脳や脊髄自体はごく柔らかい組織であり、それ自体が「腫瘍化」する脳原発性腫瘍と、身体の他の場所に出来たガンが転移した場合の転移性腫瘍があります
そして脳腫瘍のさまざまな症状の中のひとつに旋回運動(くるくる回る)があります。
他にも歩き方がおかしい、身体が曲がってしまうなどさまざまな症状が現れます。
内耳炎
耳の構造は外側から外耳、中耳、内耳に分けられます。
内耳とは、外耳のさらに奥のリンパ液で満たされた空間です。
内耳が炎症を起こしている症状を内耳炎といいます。
内耳は聴覚、平衡感覚に関係する神経が伸びてきています。
内耳炎を発症すると難聴や神経症状などが起こります。
細菌感染が原因になることが多いですが、
真菌やダニ、異物混入、ポリープなどがきっかけになることもあります。
その神経症状の中のひとつに旋回運動(くるくる回る)があります。
まとめ
大抵は犬の習性によるもので、健康上の問題がなさそうであれば、愛犬の様子をそっと見守ってあげましょう。
しかし、危険な病気が潜んでいるケースや傷、虫刺され等、回り方で様々なケースが考えられますので、今までとは愛犬の回り方が違ったり、回る時間がいつもよりあきらかに長いなどの異変を感じたら、スマートフォンやビデオカメラ等で愛犬を撮影しプロトレーナーやかかりつけの医師に相談しましょう。