日常生活の中で、わんちゃんが怪我をしてしまうシチュエーションがあります。
家の中なら安全と油断することは出来ません。
不注意で大事な愛犬に怪我をさせてしまっては大変です。
そこで、家の中でわんちゃんが怪我をしやすいシチュエーションを5つ紹介します。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
危険な場所1.人用のソファー
家の中にソファーがあるという方も多いのではないでしょうか。
ソファーで愛犬とまったりと過ごす時間は、とても幸せですよね。
ソファーに犬が飛び乗って来ることは、日常の風景としてよくあるのではないでしょうか。
ドッグトレーナー目線では、犬を人用のソファーに乗せることはあまりおすすめできません。
むしろ「やめて下さい」と言いたい行動の1つです。
近年、人用のソファーにわざわざ階段を付ける方も多く見られます。
犬が必ず階段を登り降りしてくれるのであれば、問題はありません。
しかし、犬が興奮している際にはソファーに飛び乗る、飛び降りることはあるでしょう。
犬は高い所に行きたがるという性質があります。
犬は警戒心が強く、高い所から見下ろしたいという思いがあります。
高い所から見下ろすと周りが見やすくなります。
ソファーの背もたれまでにも登ってしまうのは、高い所の方が対象物を見やすくなるからなのです。
警戒心が強い性格の犬には、高い所に登らせないように注意して頂きたいと思います。
犬がソファーに飛び乗る際にはあまり怪我のリスクは高くないのですが、飛び降りる時には危険度が高くなります。
ソファーから飛び降りた際に、四足で着地すると力が分散して危険度が小さくなります。
しかし、多くの場合は前脚のみで着地するのです。
犬の全体重が前脚にかかるわけですから、骨折のリスクが高くなることはおわかり頂けるのではないでしょうか。
逆にソファーに飛び乗る際には、後脚に全体重が乗るため腰に負担がかかり腰を痛める危険性があります。
また、床が滑る場合があります。
滑ってしまうと、余計な場所に力が入ってしまうため、足を痛める危険性もあります。
一般的なソファーの高さは30cmくらいあります。
30cmを超えると骨折のリスクが高くなるため、犬の怪我のリスクを考える場合には、ソファーには登らせないことをお勧めします。
どうしても登らせたい場合には、十分に注意して頂きたいと思います。
危険な場所 2.ゲートの前
犬に行ってほしくない場所の前にゲートを作っているという家があります。
ベビーゲートや階段の前、キッチンの入り口など犬が入れないようにゲートを設けている場合があると思います。
ゲートの向こう側へ行きたい、ご飯が欲しいなどの理由でゲートの前で、後脚で立って飛び跳ねることがあるのではないでしょうか?
二本足で立ち飛び跳ねると、足腰に負担がかかってしまいます。
犬はしっかりと四足で立っている状態が自然です。
柵に飛びつく、人に飛びつくなど二足で立つようなシチュエーションは、怪我のリスクが高くなります。
二本足であるく小型犬の動画などがSNS上などでよく見られますが、よくありません。
犬はしっかりと4本足を地面に着けている状態で歩かせることをおすすめします。
危険な場所3.扉付近
犬用の扉の近くは危険です。
扉の動きがスムーズであれば、あまり問題視する必要はありません。
しかし、扉の開閉がスムーズではない場合には犬の足が引っかかって抜けなくなる可能性があります。
実際に足が挟まって怪我をするケースが多く見られます。
犬用だけでなく、人用の扉にも危険が潜んでいます。
飼い主さんは犬がソファーの上でリラックスしていると思い込んで扉を閉めたら、犬が挟まれてしまったというケースがあります。
車の扉に犬が挟まれて骨折してしまったという事故もあります。
家の扉だけでなく、車のドアなど様々な「扉」に犬が怪我をする危険性があるのです。
犬をクレートやケージの中に入れていて、100%出てくる心配がないのであれば気にする必要はありません。
万が一にも犬が出てくる可能性がある場合には、気を付けて頂きたいと思います。
扉がゆっくり閉まるような器具を取り付けるなど、扉の開閉には十分に注意して下さい。
危険な場所4.滑りやすい床
フローリングなどの滑りやすい床は、犬の足にあまりよくありません。
フロア加工などで滑らない床に加工することは可能です。
ただし、あまり滑らなさすぎる床も転んでしまうリスクがあるので注意が必要です。
犬の足に負担がかからない床に加工するというのも一つの方法です。
絨毯やカーペットを敷くという方法も有効です。
ただし、布製品は犬の臭いを吸収してしまいます。
絨毯やカーペットは、犬が滑りにくくするためには有効ですが、臭いが気になるという方には向いていません。
排せつの失敗をした際にも、片付けるのが大変です。
愛犬の状況に合わせて対応の仕方を変えて頂きたいと思います。
フローリングでの怪我を防ぐためには、犬の爪を切っておくことも大切です。
爪が長くなると歩きにくくなり、爪が折れてしまう可能性もあります。
爪がフローリングに当たって音がするようなら、切ってあげましょう。
フローリングでの怪我を防ぐ方法として、靴や靴下を履かせるという方法もあります。
靴や靴下を選ぶ際には、愛犬に合ったサイズのものを選ぶようにご注意ください。
危険な場所5.階段
犬に階段の上り下りをさせている飼い主さんがいます。
犬は、階段の登りは比較的スムーズに来なうことが出来ます。
しかし、降りる時に興奮していると、転がり落ちる危険性があります。
老犬になった際にも、転がり落ちる可能性が高くなるため、注意が必要です。
階段の上り下りはあまりおすすめできません。
どうしても階段の上り下りが必要な場合、小型犬であれば飼い主さんが抱っこをしてあげると良いでしょう。
階段を上り下りさせることにメリットはないと考えています。
階段を使って階を移動させることによって、1階も2階も3階も自分の縄張りだと思ってしまうというデメリットもあります。
家の中に階段があるという人は、犬はいつも同じ階で過ごせるような環境を作ってあげることをおすすめします。
怪我をしやすい犬
小さい犬
トイプードルやチワワ、パピヨンなどの足が細い小型犬は骨折がしやすいと言えます。
パピヨンは活発な性格で、ソファーやベッドから飛び降りる、フローリングの上で転ぶなどの衝撃で骨折することがあります。
人に抱っこされている状態から飛び降りて骨折するというケースもあります。
誤って人に踏まれてしまったり、ドッグランなどで遊んでいて他の犬に激突されても骨折してしまうことがあります。
幼犬
1歳未満の幼犬は怪我をしやすいと言えます。
骨がまだ十分に発達していないことや、もろいことが原因です。
好奇心旺盛な時期で、動き回って転んでしまい骨折することもあります。
興奮しすぎる状況を作らないようにしてあげましょう。
筋肉が少ない犬種
小型犬に限らず、スリム体型の犬も骨折をしやすいので注意が必要です。
ボルゾイやアイリッシュ・セターは足が細いため骨折をしやすい犬種です。
遊んでいる時に壁にぶつかって骨折したということもあります。
また、老犬になり筋肉が衰えてしまうと怪我をするリスクが高まります。
病気のリスクも高くなることも覚えておきましょう。
骨折などの怪我をしたらどうする?
犬は骨折をしても「痛い」とは言ってくれません。
ソファーから飛び降りた時に痛そうな様子が見られるなど、現場に居合わせた場合には分かりやすいのですが、必ずしもそうとは限りません。
人間と同様に赤くなる、腫れるなどの症状がみられます。
- 他にも骨折をした場合には、次のような様子が見られます。
- 歩かない
- 鳴く
- 骨折している部分を触らせない
- 骨折が疑われる足を地面に付けようとしない
- 元気がない
骨折ではなく捻挫をしている場合もありますが、素人では判断することは難しいでしょう。
愛犬の様子がおかしい場合には、動物病院へ行きましょう。
まとめ
日常生活の中に潜む、犬が怪我をするシチュエーション5選をご紹介しました。
危険な場所1:ソファー
登る時に後ろ足と腰に負担、降りる時に前脚に負担がかかり古拙のリスクがあります
危険な場所2:ゲートの前
飛び跳ねることで後脚と腰に負担がかかり骨折のリスクがあります
危険な場所3:扉
犬用扉では足を引っかけ抜けなくなる危険があります
人用扉では開閉時に体を挟む可能性もあります
車の扉も同様に開閉時に体を挟むこともあります
危険な場所4:滑りやすい床
滑った時に筋肉を傷めてしまうリスクがあります
危険な場所5:階段
登る時に後ろ足と腰に負担、降りる時に前脚にふたんがかかります
降りる時に興奮していると、転がり落ちる危険性があります
犬が室内で怪我をする場合に多いのが、骨折やヘルニア脱臼などが挙げられます。
骨周りを傷つけてしまう可能性が高いです。
人間は事故やスポーツをしている時に骨折をすることがあります。
それに比べて犬は、特別な状況ではなく日常に骨折のリスクがあるのです。
犬の様子を見ていると、ひやっとするシチュエーションがあるのではないでしょうか?
骨折をして痛い思いをしてしまうのは犬です。
犬が怪我をしないような環境作りを人がしっかりとしてあげましょう。