わざとではなく、愛犬を傷つけてしまったら、飼い主さんはとても心を痛めるでしょう。
怪我が無くても、とっさに手が出てしまった事に対して罪悪感を覚える人は少なくありません。
しかし、あまり重く考える必要はありません。
プロのドッグトレーナーが、愛犬を傷つけてしまった時の対処方法をお教えします。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
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犬種:パピヨン 年齢:4ヵ月
4ヵ月のパピヨンを飼っています。
最近急に噛まれてしまい、思わず手を振り払った拍子にうちの子が飛んでしまい、怪我は無かったから良かったですけど、自分虐待したようで心が痛いです。
これ以降噛まれたら同じようなことになるんじゃないかと犬に触れるのがちょっと怖いです。
どうしたらいいでしょうか?
小型犬にとっさに手が出たらどうなる?
犬の問題というよりも、人の問題だと言えます。
振り払い方に注意が必要です。
ご相談者さんの犬は、生後4ヵ月のパピヨンです。
小型犬の場合は体重も軽く、恐らくご相談者さんの犬も体重は2キロ程度でしょう。
人も力加減がわからず、思った以上に力が入ってしまうことはよくあります。
例を挙げてみましょう。
犬を散歩に連れて行く時、皆さんリードをつけてお散歩すると思います。
リードを少し引いただけなのに、犬が後ろに飛んで行ってしまったという話はよく聞きます。
とっさの時に、思った以上に力が入ってしまうことがあるので、気を付けてあげてください。
子犬期は、体が未発達の状態です。
ほんの少しの力が加わっただけで、体を痛めてしまいます。
骨折や脱臼をしてしまうことはよくある話です。
小型犬を飼っている人は、力加減に充分注意しましょう。
パピヨンについて
パピヨンは、アクティブな性格の場合が多いです。
予測不能で無謀な行動をする子が多い犬種です。
犬が興奮している時、人は興奮をあおるような行動は決してしないでください。
人が興奮をあおってしまうと、更に興奮してしまいさらにはパニック状態になってしまうことがあります。
過度に興奮してしまうと、怪我のリスクが高まります。
犬が興奮してしまっている時、人は落ち着いた態度でいて下さい。
興奮した遊びをさせるだけではなく、膝の上に乗せてゆっくり撫でてあげるなどの遊びを取り入れるとよいでしょう。
人は犬に対して、普段から落ち着いた雰囲気で接することが大切です。
犬を叱る時の注意点
犬を叱ることも大事です。
しかし、「叱る」ということは力業になってしまいます。
犬を叱らなければならないような状態にしない、犬が問題行動に出ないような環境にしてあげることが大切です。
もし、よくいたずらをするのであれば、いたずらが出来ないような環境にしてあげてください。
子犬の時期は、とても好奇心が旺盛です。
犬がやりそうな行動を人が予め予測して、先回りをして対策をするようにしましょう。
犬への恐怖心は犬に伝わる?!
相談者さんは、犬に噛まれてしまった時に犬を手で振り払ってしまったことがきっかけで、犬に触れることが怖くなったということでした。
犬の爪切りに例えて、お話をします。
犬の爪を切ることに対して、人が恐怖心を抱くケースが多くみられます。
犬の爪を切る際に、出血をさせてしまうことがよくあります。
痛いので、犬が悲鳴を上げるのです。
犬が悲鳴をあげることで、人は犬の爪を切ることに恐怖を感じます。
犬は、爪を切られていたかったからではなく、人が恐怖心を持つことが嫌で、爪切りを嫌がるようになってしまいます。
爪を切る時に手が震えたり、不安な気持ちになると犬に伝わるのです。
犬の立場からすると、恐怖心を抱えているような人に爪を切らせたくはありません。
また痛みを加えられるのではないかという恐怖心が湧きます。
もし、爪切りに失敗してしまい出血しても慌てず落ち着いて、止血剤を塗ってあげてください。
何かあっても人が動じていないことで、犬も安心感を覚えてくれます。
人は、また同じことをやってしまうのではないかという恐怖心を持ってしまうかもしれません。
しかし、次は気を付ければ良いのです。
怖がらずに、積極的に行動することをおすすめします。
まとめ
犬に触れるのが怖くなってしまったという、パピヨンの飼い主さんからの質問に対する回答をしました。
愛犬に噛まれた時、とっさに手で振り払ってしまい虐待のようなことになってしまったため、犬に触れるのが怖くなってしまったとのことでした。
結局は人の問題なので、気を付けていただくしか方法はありません。
愛犬が根に持つことは無いとお考えください。
また同じことをされるかもしれないと警戒することが全くないということではありません。
人が怖がっている事に対して、犬が身構えてしまうことが考えられます。
あまり気にせず、ポジティブの考えてください。
傷つけられても犬はあまり気にすることはないでしょう。
パピヨンは活発で好奇心旺盛な犬種です。
あまり興奮させるような遊びだけでなく、静かに遊ぶ機会も設けてあげてください。
ご相談者さんは愛犬に噛まれた時に振り払ってしまったということなので、犬が噛んでしまうような環境を作らないことが大切です。
何かが起きた時に「ダメだよ」と教えるよりも、起きない環境を作ってあげることをおすすめします。
何かが起きてしまった時には対処していただかなくてはならないので、心が折れるのではなく伝えていけるようにして頂きたいと思います。