犬を飼っている人は、愛犬が吠えるとご近所の方に聞こえているか否か気になるでしょう。
吠え癖がついてしまっている場合には、苦情が来るのではないか冷や冷やしてしまいます。
ご近所トラブルが発生してしまったら、引っ越しも考えなくてはならなくなります。
そこで、トラブルを起こさない為に、吠え癖の改善方法をご紹介します。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
Youtubeに頂いた質問の内容
ペットOKのマンションに住んでいるのですが、愛犬の吠え癖が出ていて無視し続けると苦情が来てこのままで良いか心配です。
止めようとしても吠え続けるので困っています。
どうすれ吠えが収まるのか教えてください。
苦情が来やすい時期とは
季節の変わり目は苦情が来やすい時期です。
犬のしつけハグにも、季節に変わり目になると近隣の方からの苦情についてのお問合せを頂くことが多くなります。
季節の変わり目に苦情が多くなることには理由があります。
寒い時期や暑い時期は、窓を閉め切っていることが多いと言えます。
窓を閉めていると、近隣の音が聞こえにくくなりますが、季節の変わり目は、窓を開けているご家庭が多くなります。
窓を開けていると、周りの音が入ってきやすくなるのです。
窓を開けている時期は、音が気になるため苦情が来やすくなるのです。
もちろん、普段から気を付けなければならないのですが、窓を開ける時期は特に気を付ける必要があります。
ペットOKの住宅であっても、吠える・トイレをそこら中でする・人に危害を加えるなど、周囲の迷惑になるような行動をすることはNGです。
基本的なマナーは、ペットOKの住宅でも同じです。
周りの迷惑にならないように、吠え癖がついてしまった犬にも対応が必要です。
犬に関する苦情について
今回のお問合せ頂いた飼い主さんの場合、既に苦情が来てしまっています。
犬の吠えに対する苦情に限ったことではありませんが、一度目に苦情を言う時は言いづらいものです。
二回目以降は、少しのことでも苦情を言われやすくなる傾向にあります。
一度言ってしまうと、激しく吠えているわけではなくても気になってしまい、すぐに苦情を言うようになってしまう傾向にあります。
まずは、苦情を言われないようにすることが大切です。
苦情が原因で、住み続けることが難しくなることもあります。
犬にとっての印象が悪くなってしまうことも、ドッグトレーナーという立場から見ても悲しくなります。
人が密集している場所にお住まいの方は、近隣住民に気を遣いましょう。
犬の吠え癖と直し方
犬の吠え癖にはいくつかの種類があります。
飼い主さんと離れてしまうと不安で吠えてしまうことを「分離不安」と言います。
分離不安の場合には、直ぐに改善することは難しいでしょう。
ドッグトレーナーとして助言しても、短時間で吠え癖が直るというわけではありません。
分離不安の場合には、トレーニングを積み重ねて徐々に直して行きましょう。
犬が吠えた事を叱りその場で辞めさせるというような力業を使うのは、あまり良いことではありません。
犬が吠えて何か要求をしている場合には、要求をしずらい状況を作ったり要求をしても無駄だと思うような環境を作ることが大切です。
直ぐに吠え癖を直したい場合には、ある程度の期間犬のトレーニング施設に預けてプロに見てもらうことをお勧めします。
吠えの軽減が見られたら、自宅に戻すというのも一つの方法です。
自宅で吠え癖を直す方法
吠えている原因をつきとめる
吠え癖を直すために、まず最初に必要なことは「吠えている原因をつきとめること」です。
なぜなら、吠えの原因によって対処方法が異なるからです。
・チャイムや物音に吠えている場合
警戒心の強さから吠えていると考えられます。
チャイムの音を聞いて吠えている場合には、人が来てくれたことに対する喜びで吠えている場合もあります。
6~7割くらいの割合で、警戒心から吠えているケースが多いです。
・人に対する要求で吠えている場合
お散歩に行きたい、ご飯が食べたい、遊んで欲しいなど人に対する要求で吠えている場合もあります。
・興奮をして吠える
人とおもちゃで遊んでいる時、多頭飼いで興奮し吠えてしまうことがあります。
他にも様々な原因から吠えることがあるので、単純に吠えたら叱って止めさせることが出来るわけではありません。
警戒心が強い場合
チャイムや物音などに対して吠えている場合、警戒心の強さから吠えていると考えられます。
家全体に縄張り意識が付いている可能性があります。
警戒心から吠えている場合には、環境を整えてあげると良いでしょう。
家の中でフリーな状態で犬を飼っている方に警戒吠えをする傾向にあります。
家に縄張り意識を持ってしまうと、家の中に入って来ようとする人や何かに警戒して吠えるのです。
外の車やバイクの音などは、家の中に入って来るという予測にもなります。
外から聞こえる音は、家の中に入って来るのではないかという不安から、関連づいてしまうのです。
フリーで生活をしていることが、警戒心を強めてしまい吠えの原因になるのです。
改善するためには、ケージの中やクレートの中で管理をしましょう。
ケージやクレートの中を犬の縄張りにすることで、その更に外の物音に対する反応をしずらくなります。
生活環境を変えることで、警戒心が目立たなくなります。
警戒心が強く臆病だと思ったら、管理の仕方を見直すことをお勧めします。
要求で吠えている場合
ご飯が欲しい、散歩に行きたいなどの要求で吠えている場合、要求に応えてしまうと要求をすれば人が応えてくれると勘違いしてしまいます。
その結果、要求吠えが強くなる傾向にあります。
犬の要求には一切応えないという態度も必要です。
また、犬に期待を持たせる環境で管理をしないようにしましょう。
フリー状態で生活をさせると、要求吠えが多くなる傾向にあります。
犬がかまってちゃんタイプの性格だった場合、人の姿が見えるとかまって欲しくて要求吠えをします。
吠えるだけではなく、飛びついて遊んで欲しいことを伝えようとすることもあります。
人がリアクションをすると、吠えると構ってもらえると勘違いしてしまうのです。
生活にメリハリを付けると良いでしょう。
ケージやクレートの中で管理をして、外に出ている時は遊ぶ時間、中にいる時は大人しくするようにして下さい。
構う時間と構わない時間を明確にすることで、要求吠えをなくすことが出来ます。
仕事中、ご飯を作っている時、お風呂に入っている時には犬を構ってあげることは
出来ないでしょう。
構ってあげられない時間も構ってしまうと、犬は自分のタイミングで構ってもらえると勘違いしてしまいます。
日常生活の中で、当然のようにいつでも犬の要求に付き合えるのでしたら問題ありません。
しかし、構うことができないこともあるので、犬を構う時間と構わない時間を明確にすると良いでしょう。
フリーな状態で家の中で飼うと、構って欲しいと吠えて要求するようになってしまうかもしれません。
問題行動が改善したら、フリーな状態でいられる生活に戻してあげて下さい。
まとめ
犬の吠え癖を改善するためには、まずは原因を突き止めて下さい。
吠える理由としては、警戒している・要求がある事が考えられます。
改善する方法としては、ケージの中やクレートの中で管理をする時間を設けると改善されるでしょう。
犬を人の管理課に置くことが大切です。
少しお休みをすることで、改善されることもあります。
メリハリのある生活をすることで、吠えは軽減することが出来ます。