愛犬がいびきをかくと、体調不良や病気などが心配になるかと思います。ですが、原則としてワンちゃんがいびきをかいていても問題ありません。ただ、もちろん「絶対に大丈夫」とは言えません。ですから、一度いびきをはじめとして、犬のコンディションを色々な角度からチェックすることをおすすめします。
犬が「いびき」をかくのは危険なの?
犬も普通にいびきをかきます。基本的には問題がないケースが大半です。
「日常的にいびきをかく人でも、そのほとんどは健康」というのと理屈としては一緒です。
ただし、「犬がいびきをしていても100パーセント安全」とも言えません。
「危険ないびき」もあります。
ワンちゃんがいびきをする事がある方は、以下のことをチェックしてみてください。
1:寝ていなくてもいびきに近い音がする
- 日中でも息が苦しそう
- 寝ているときに「いびき」どころか「喘ぎ」がある
という場合は、呼吸困難に見舞われている恐れがあります。
一刻も早く獣医師に診せましょう。
2:いびきが日々エスカレートしている/音が変わった
「最初は大したいびきではなかった」
「一度医者に診せたが、平気と言われた」
「短頭種であり、そもそもいびきをかきやすい」
などであっても、
いびきの音や頻度がエスカレートしたり、音が変わったりした場合は医師に診せることをおすすめします。
そのためにも、「普段のいびき」をある程度把握しておく必要があると言えますね。
3:いきなりいびきが発生した
「これまでいびきはなかったのに(ほとんどなかったのに)、いきなり発生した」という場合、その引き金はなんらかの疾患にあるのかもしれません。
特にシニア犬に突然いびきが発生したのであれば、老化の問題もありますし、すぐにでも医師に診せるべきです。
また、「鼻が長い犬種」はあまりいびきをかかないはずです。それでも突然いびきをかき始めた場合は、動物病院に行きましょう。
いずれにせよ、心配であればすぐに獣医さんに相談しましょう。
犬のいびきは治すべき?治し方は?
では、お医者さんに「特に問題のあるいびきではありません」と診断された場合、何も対処しなくていいのでしょうか。
いいえ。
いびきの影響で寝苦しくなったり、眠りが浅くなったりする場合があるので、できる限り改善していきましょう。
これについては人間も一緒ですよね。
では、いびきへの対処方法をいくつか見ていきましょう。
○1:とりあえず姿勢を調節する
上向きに寝ていると犬はいびきをかきやすいです(人間もですけどね)。
ですからいびきが発生している場合は、体勢を調節して「背中を丸めた姿勢」にしてあげましょう。
2:ダイエット
肥満の犬ほど、器官や喉が脂肪で細くなりやすいので、いびきをかきやすくなります。
ですから、
- ついエサを与え過ぎてしまう
- 散歩の回数が少ない
などの心当たりがある場合は、まずはそこから改善していきましょう。
万全を期すためにも、獣医さんにダイエットのやり方を相談してみることをおすすめします。
いびきに限らず、肥満は万病のもとになりますし、きちんと減量させてあげましょう。
3:タバコに注意
犬がタバコの煙を吸うと、
鼻の粘膜にダメージが及び→鼻水の量が増えて→鼻が詰まり→いびきが酷くなる恐れがあります。
動物を飼う以上はできれば禁煙すべきですが、それが難しいのであれば、犬とは違う部屋で喫煙するなどの工夫をしましょう。
また、空気清浄機を使ったり、こまめに換気したりすることも大事です。
4:こまめに掃除する
ダニやハウスダストがいびきの引き金になるケースも少なくありません。
ですから、こまめに部屋を掃除しましょう。
もちろん、ワンちゃんの小屋や室内のケージなどを清掃することも大事です。
5:場合によってはアレルギー検査を
検査によってアレルギーの理由が分かり、アレルゲンを遠ざける生活を送ることで、いびきが治る場合もあります。
補足:犬の睡眠時間について
先ほど「犬の普段のいびきを把握しましょう」とは言いましたが、犬はいつ眠っているのでしょうか。
実は犬の睡眠時間はかなり長く、
「0~1歳と、8歳以上で18~19時間」
「1~7歳で12~15時間」
くらいだと言われています。
ですから、特に「いつ」と考えなくても犬の睡眠を観察できるはずです。
ただ、いくら睡眠時間が長い犬でも、「異常に眠る時間が長い」という場合は、何らかの疾患に襲われているのかもしれません。
いびきをかいていない場合でも、獣医さんに診せることをおすすめします。
逆に、眠りが短かったり、夜中に起きて遠吠えしたりするのであれば、認知症になっている可能性があります。
これについても動物病院で相談してみましょう。
これらとは別に「日中の活動中にいきなり眠ってしまう」という場合は、ナルコレプシーという疾患に見舞われているのかもしれません。
まとめ
犬がいびきをかいていても基本的に問題ありません。ただし、「昼間も息苦しそう」「いびきが酷くなっている」「いびきの音がおかしい」などの場合は獣医さんに診せてください。また、いびきをかかないに越したことはないので、「体勢の調整」「アレルギー検査」「禁煙」「ダイエット」などに取り組むこともおすすめします。