犬がお散歩中に拾い食いをするクセがついてしまうことがあります。
犬とお散歩に行くと、道路には石や自然の草花、ごみや犬にとって危険なものが落ちていることもあります。
犬が口にしてしまうと健康を害したり、最悪の場合死に至ることもあります。
犬の拾い食いの原因とその対処法についてご紹介します。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
犬が拾い食いをする2つの原因
好奇心
犬が拾い食いをする原因の1つは、好奇心です。
お散歩に行くと、下に何か落ちていないかなと探しているような状態になります。
好奇心が強い性格の犬は、口に入る物は全て食べ物であるという認識がつきやすいです。
例えば、お散歩中に落ちている石を食べてしまったり、落ちているタバコの吸い殻を食べてしまうことがあります。
しかし、拾い食いはとても危険な行為です。
好奇心を抑えることは難しいですが、拾い食いをすることは危ないということを教えることはできます。
好奇心からくる行動は言葉で「ダメ!」と教えることは効果的ではありません。
飼い主さんの動作で教えて行きましょう。
集中が他に向いてしまう
犬が拾い食いをする原因のもう一つは、集中が他に向いてしまうことです。
犬のしつけハグでは、人の左側について半歩下がった状態でお散歩するトレーニングを行っています。
主導権を握るのは飼い主さんなので、犬は飼い主さんについて歩く練習をします。
飼い主さんなどのお散歩をさせる人に集中が向いていないと、拾い食いや臭い嗅ぎをしてしまいます。
犬のお散歩の目的はリフレッシュや気分転換、運動、人と一緒に歩くことを楽しむことです。
臭い嗅ぎや下に落ちている物に意識を向かせないようにしましょう。
犬の拾い食いを防ぐ方法
リードを使う
犬とお散歩に行く時には必ずリードを着用すると思います。
拾い食いは、リードを使って防ぐことができます。
お散歩中に犬の顔が下がったら、リードを軽く上に引いてください。
リードをツンツンと軽く引いて、合図を送るイメージです。
犬の顔が下に下がったら、その都度リードを引いて合図を送りましょう。
この方法は、拾い食いだけでなく臭い嗅ぎをした時にも有効です。
犬に声をかける
犬の意識が落ちている物や周りに行ってしまわないように、お散歩中は犬に声をかけてあげましょう。
犬も歩いていて暇だと、つい下を見たり周りに気が向いてしまいます。
飼い主さんが次から次へと言葉をかけてあげることで、集中を飼い主さんの方へ向けることができます。
飼い主さんの方へ意識を向けることで、拾い食いを防ぐことができます。
お散歩が長時間になると飽きてしまう可能性が高くなります。
可能であれば、短時間のお散歩を何回かに分けて行くとよいでしょう。
犬のリードを引く力加減
リードを引く目的は、犬の顔を力づくで下から上へ向けることではありません。
リードを引く目的は、合図です。
花壇や植木に気が行ってしまい横を向いてしまったら、犬の顔の向きとは逆方向にリードを軽く引いて合図を送ります。
犬の顔が下に下がったら、上もしくは斜め上にツンツンとリードを引いて合図を送ります。
リードを引く力は、合図を送る程度にしましょう。
犬が拾い食いをしたら危険な物
ゴミ
道にはごみが落ちていることがあります。
中に何が入っているのかわからないごみや生ごみなど、どんなゴミでも犬が口にすることはとても危険です。
やきとりのくしや爪楊枝など、先が尖ったものが入っている危険性もあります。
ゴミ収集場所やコンビに近くなどは特に注意しましょう。
有毒な植物
道の横の花壇や公園にある植物の中には、犬にとって有毒なものがあります。
また、除草剤や農薬が散布されている場合もあるので、絶対に犬が口にしないように注意しましょう。
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動物のウンチや死骸
犬は臭いの強い物を好む傾向にあります。
動物のウンチや死骸を見つけると、拾い食いしてしまうことがあります。
動物のウンチや死骸には病原菌や寄生虫がいる可能性があります。
特に動物の死骸は危険なので、絶対に拾い食いをしないように注意しましょう。
もし犬が拾い食いしてしまったらどうしたらいいの?
犬が拾い食いをしてしまったら、すぐに動物病院へ連れて行って下さい。
「急に元気がなくなってきた」という状況になってしまうと、手遅れになる可能性があります。
食べた食後であれば、すぐに吐き戻すようにしてください。
苦しい思いをするのは愛犬です。
素人判断をすることは危険なので、出来るだけ早く獣医さんの指示を仰ぐことをおすすめします。
まとめ
犬の拾い食いの主な原因と対処方法について説明しました。
拾い食いの主な原因は「好奇心」「集中が他に向いてしまう」の2点です。
犬が散歩中に落ちているものを口にして、食べることができたという経験をしてしまうと、落ちている物を食べるクセがついてしまう傾向にあります。
犬が何かモノをくわえてしまうと離すことは難しいので、くわえさせないようにしましょう。
犬にモノをくわえさせないためには、犬の顔が下を向いたら顔を上げさせる必要があります。
犬の顔が下に向いたら、リードを軽くツンツンと引っ張って顔を上に上げさせましょう。
犬の集中が他に向いてしまう場合には、歩きながら常に声を掛けてあげて飼い主さんの方へ意識を集中させることが有効です。
お散歩が長時間にわたるとだらけてしまうので、短時間のお散歩を何回かに分けて行くことをおすすめします。
万が一、犬が何かを食べてしまった時には、すぐに病院へ行きましょう。