来客や宅配業者がきて家のチャイムをならずと、激しく吠える犬をよく見かけます。
愛犬がお客さんに対して吠えてしまうことにお困りの飼い主さんから、ご相談いただきました。
あまり吠えてしまうとご近所迷惑にもなりますし、困ってしまいます。そこで、犬が家族以外の人にやたらと吠える理由と改善方法をドッグトレーナーが解説いたします。
記事:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
LINE無料相談への相談内容
犬種:ダックスフンド 年齢:6ヵ月
【相談内容】
家族以外の人が家に入ると、とにかく吠え続けます。
足に噛みつきそうになったり、とにかく追いかけてでも吠え続けます。
おやつで気を引こうとしてもダメ!と声をかけても全く聞いてません。
もう必死に吠えます。
犬が吠える原因とは
今まで吠えなかったのになぜ?
ご相談者さんの愛犬は現在6ヶ月です。
今まで吠えなかったのに吠えるようになった理由は、警戒心にあると思います。
家族以外の人に吠えるということは、外敵が入ってきたと判断しているのでしょう。
臆病な性格の犬の場合は、自分の身を守るために警戒をします。
また、相手に来られてしまうとどうしようもないので、来る前に追い払おうとして吠える傾向にあります。
どんな犬でも警戒心を持つものなので、どんな犬でも通る道だと思ってください。
子犬を迎え入れる時には、警戒心を持つものだと思って頂きたいです。
早ければ、生後4か月ほどで警戒心が出て吠えるようになります。
1歳になる前くらいまでには、自然と警戒心が出るようになると思ってください。
今まで吠えなかったのに吠えるようになったのは、成長過程で誰しも通る道である「警戒心」なのです。
警戒心が出る原因と対処方法
警戒心が出る理由とは
警戒心が出た時にはどのような対処法を取ればよいのかを説明する前に、警戒心が出る理由を説明します。
表で自由に生活をさせてしまうと、そこ全体が犬の縄張りになってしまいます。
そこに入ってくる人がいたら、追い払おうという気持ちになります。
家の中全体を常に徘徊させたり、自宅警備のようなことをさせてしまうと、家の中全てが愛犬のテリトリーになってしまうのです。
自分のテリトリーに知らない人に入ってきてほしくないのです。
チャイムやインターホンが鳴ると吠えるのは、典型的な警戒心の現われです。
犬が警戒することは自然なことですが、犬が外の物音に対して敏感に反応して吠えるようになってしまいます。
外で他の犬が吠えていたら、自分も便乗して吠えるなど周りの物音に敏感になって吠えるようになります。
常に警戒をしなければならない状態は、人に頼ることもできなくなり、犬にとって負担になってしまいます。
散歩に行った時に他の犬に吠えかかったり、他の人に警戒するなど知らないものに対しては全て警戒をするような状態になってしまいます。
縄張り意識を持つことから、警戒心が強くなってしまうのです。
警戒心が出ないようにする方法
警戒心が出ないようにするための犬の管理方法を伝授いたします。
犬のしつけハグでは「クレートトレーニング」を推奨しています。
常に表で自由に過ごすのではなく、クレートの中で静かに過ごす時間を作るのです。
家の中でも外でも、主導権を人が握って下さい。
人が主導権を握って、安心感を与えてあげましょう。
犬が自分の身は自分で守る必要がないとわかれば、人を頼るようになっていきます。
人に頼ることができるようになると、警戒心が解けて行きます。
犬が納得するようにする
主導権を人が握ることによって、人にダメだと言われると納得して言うことを聞くようになっていきます。
愛犬も納得することで、指示が通りやすくなるのです。
警戒をすることは悪いことではありませんが、やたらめったら吠えてしまうと周りの迷惑になります。
ご相談者様の犬も、ダメという指示が通っていないのは、理解できていない可能性があります。
わかっていても、興奮状態で静止がかからない状態になっているのです。
この場合、愛犬を我に返るようにしてあげるという方法と、興奮させないという2つの方法があります。
「叱り」とは、強制的にやめさせるという行為です。
叱ってやめさせるのではなく、そもそも叱らなくてもいいように環境を整えてあげることができればいいのです。
ご相談者さんの愛犬はまだ月齢が若いので、まずは環境を整えてあげるとよいでしょう。
環境を整えるとは、犬をフリーな生活をさせるのではなく、クレートの中で管理をしたり、表に出す時間を制限するなどの方法があります。
犬が生活をする中で、今は何をするべきなのかということがわかっていないと、警戒心や縄張り意識が強くなってしまいます。
月齢が小さいうちは、フリーで生活をさせることはおすすめできません。
犬が落ち着いてきたら、フリーで生活をさせても問題はありません。
愛犬が警戒心を強くしたり、縄張り意識を持たないように環境を整えてあげましょう。
まとめ
愛犬が他人に吠えてしまう理由は、警戒して吠えている可能性が高いと言えます。
警戒心が強くなることを防ぐためには、家の中を自由に歩かせないようにしてください。
飼い主さんの指示が通るような環境作りをすることで、防ぐことができます。
環境作りをしても吠えた時は、落ち着かせたうえで指示をしてやめさせましょう。
警戒している理由としては、説明したものの中で愛犬に当てはまることがないか、考えてみてください。
相談者さんの愛犬は月齢が若いので、まずは環境を整えることを行ってみてください。
環境を整えるにあたってすることは、ずっとフリーな状態にはさせないことです。
家の中で自由に過ごすと、家に来た人を警戒します。
家の中全体が自分の縄張りだと勘違いしてしまいます。
フリーで遊ばせる時間を設けると家の中全体に縄張り意識は出ますが、クレートの中で管理をして落ち着ける場所になれば、チャイムの音などに過剰に反応することは無くなります。
最初は短時間からクレートに入る練習をさせましょう。
クレートの中に入る時間は、最初は短時間からはじめてください。
最初から長時間入れてしまうと、クレートに対するイメージが悪くなってしまう可能性があるからです。
クレートは災害時のための対策にもなりますので、おすすめです。