「アイスを犬に与えても大丈夫なのか」ということに関して解説していきます。また、犬にアイスを食べさせる際の注意点や、犬向けアイスの特徴などについてもお伝えします。さらに犬用アイスの作り方についても説明いたします。「安全に犬に涼しさを与えたい」とお考えの飼い主さんはぜひご覧ください。
アイスを犬にあげるのはOK?
最初に言ってしまいますが、アイスを犬に食べさせるのは良くありません。
まず、アイスにはたくさん糖分が入っていますから、犬が肥満になってしまう恐れがあります。
また、プレーンのアイスならまだしも、ナッツやチョコレート等が含まれているアイスの場合はアレルギー反応が出てしまう恐れも。
それに、そもそも「(栄養面で考えた場合に)犬がアイスを食べるメリット」はほぼないので、与えないほうが無難なんですよね。
人間が食べるアイスに入っている成分は?
人間向けのアイスの主原料は糖類、乳製品、ミルクですよね。
そこに、香りづけとして、イチゴ、抹茶、チョコレートなどが含まれている場合があります。
まとめるとこんな感じです↓
- 糖類
- 乳固形分、無脂乳固形分、乳脂肪分
- 香りづけの食材(チョコレート、抹茶、イチゴなど)
- 植物油脂
- 乳化剤
- 着色料
- 香料
- 安定剤
などなど。
犬にとって特に高い2つのリスク
- 香りづけの成分や食品
- 多すぎる糖分
犬にとって特にリスクが高いのは、「香りづけに使う、アレルギーや中毒を起こし得る」と「多すぎる糖分」ですね。
ちなみに、アイスのコーンはほぼ「小麦粉」でできています。
膨張剤が使われているケースもありますが、先ほど紹介したような「香りづけの食材」が入っていないのであれば、アレルギーの心配はほぼありません。
ですが、タマゴや砂糖、それから形を良くするための添加物などが使用されていることもあります。
そう考えると、やっぱり人間向けのアイスやコーンは食べさせないほうが良いでしょうね。
アイスを犬に食べさせるときに気を付けるべきことは?
ただ、実は「アイスを犬に食べさせるのは絶対にダメ!」というほどではありません。
「ミルクアレルギー」などがある犬の場合はもちろん厳禁ですが、そういったリスクがなければ、犬にアイスを与えても基本的に大丈夫です。
ただし、「乳製品に含有されている成分」や糖分が犬の体調に悪影響を与える可能性はあるので、「じゃあどんどん食べさせよう!」と考えるのもNG。
各成分の性質を考慮しつつ、気を付けながらアイスを与えてくださいね。
アイスの糖分が犬を太らせるかも
犬って実は甘いものが好きなんですよね。
甘味を感じやすい生き物なので。
ですから、糖分たっぷりの人間向けのアイスも大好物です。
ですが、犬が糖分を摂り過ぎると太ってしまう恐れがあります。
また、そこから様々な不調や疾患が併発する場合もあります。
ですから、アイスを犬に与える場合はほんのちょっとにしましょう。
具体的に言うと、指に少しつけるくらい。
「食べさせる」というより「ペロッと1回舐めさせる」というイメージですね。
乳糖不耐症について
「乳製品を食べるとお腹を壊しやすい」という方がいますよね。
実は人間に限らず、そういう性質の犬もいます。
だいたいの乳製品には乳糖が入っています。
そして消化酵素の「ラクターゼ」によって、体内に入った乳糖の分解が行われます。
ですが、乳糖の分解がうまくできない犬がかなりいるため、
胃腸がおかしくなって、吐いたりお腹を下したりする恐れがあります。
乳製品アレルギー
また、乳製品に対してアレルギー反応を起こしてしまう犬も。
「肌の病気」が初期症状として発生する場合が多いので、
- 痒そうにしている
- 妙にフケが発生する
などのケースでは、すぐに獣医さんに診せることをオススメします。
「乳製品アレルギー『だけ』」が引き金だった場合は、乳製品の摂取を控えるだけで徐々に症状が治まっていきますよ。
犬に「涼しさ」を与えられる人間向けアイス以外の食品は?
「でも、できれば犬にも涼しさを満喫してほしい……」と感じる飼い主さんもいると思います。
そういったニーズをバッチリ満たす優れモノがいくつかありますよ!
犬向けアイス
「人間向けアイス」が危ないなら、「犬向けアイス」をあげましょう。
特に暑い時期の場合は「水分補給」の意味合いも出てきます。
ただ、犬向けとは言っても、もちろん与え過ぎれば太るので気を付けてくださいね。
ちなみに、シャーベット状のものも出回っています。
ヨーグルト
「乳糖不耐症を発生させ得る乳糖」の一部を分解する働きを、「ヨーグルトに入っている乳酸菌」が持っています。
また、ビタミンB1、B2、カルシウム、カリウムなども多く入っているので栄養補給にも良いかもしれません。
ちなみに、意外に思えるかもしれませんが、ヨーグルトでお腹を下すリスクは非常に低いです。
冷凍フルーツ
「与え過ぎ」にさえ気を付ければ冷凍フルーツを犬に食べさせるのもアリです。
「冷たすぎるのは心配だなあ……」という場合は、冷蔵庫で冷やしてから与える程度にしておきましょう。
ただ、もちろん「犬にとってNGなフルーツ」は避けてくださいね。
犬向けアイスの作り方
最後に犬向けアイスの作り方を挙げていきます。
市販の犬向けアイスと違って、犬の好みや性質を見ながら調整できるというメリットがあります。
準備するものは以下のとおり。
- ヨーグルト(シュガーフリー)
- スキムミルク(大匙1杯)
- 果物(50グラム程度)
作り方は
1:ボールに果物を入れて十分にすり潰す
2:スキムミルクとヨーグルトをボールに投入
3:しっかり混ぜる
4:製氷皿やタッパーに移す
5:冷凍庫で凍らせたら出来上がり!
もちろん果物は入れなくても良いですけどね。
でも、使ったほうが多分ワンちゃんが喜ぶはずです。
まとめ
犬に「人間向けアイス」を与えるのはおすすめしません。
ただし、人間向けアイスに含まれている成分・食品へのアレルギーがない犬であれば、「舐めるくらい」なら与えても大丈夫です。
ですが、そこまで気を使うのは大変ですよね。
ですから、犬にアイスを食べさせる場合は基本的に「犬用」のものを選ぶことをおすすめします。