愛犬との散歩、自由に歩かせていませんか?
実は「人の横を歩かない」状態を放置するのは、
事故や怪我に繋がる非常に危険な行為です。
本記事では、プロドックトレーナーが愛犬の命を守るための「主導権」トレーニングを徹底解説。
室内での基礎練習から外での実践まで、
ステップアップ形式で詳しくご紹介します。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
お散歩で「人の横を歩きたがらない」のはなぜ?

お散歩中、ワンちゃんがグイグイ前を歩いたり、逆に固まって動かなくなったりすることはありませんか?
「お散歩は犬が楽しむためのものだから、自由にさせてあげたい」という飼い主さんの気持ちも分かりますが、実は勝手気ままな歩行(自由歩行)には大きなリスクが潜んでいます。
自由歩行に潜む危険性

犬がリードをいっぱいに伸ばして自由に歩いている状態では、以下のような危険に即座に対応できません。
- 角から急に飛び出してきた自転車や車との接触
- 道に落ちている危険なものの誤飲
- 他の犬や通行人への突然の飛びつき
飼い主さんの横(ヒールポジション)を歩く習慣がついていると、何かあってもすぐに制御ができ、アイコンタクトで愛犬の異変に気づくこともできます。
お散歩の主導権を人間が握ることは、愛犬の安全を守るための「優しさ」なのです。
性格別!歩きたがらない理由とチェックポイント

動画内では、お散歩中の行動からワンちゃんの性格を分析しています。
性格によってアプローチの仕方も変わってくるため、まずは愛犬がどのタイプか観察してみましょう。
1. グイグイ引っ張る「好奇心旺盛タイプ」

外の世界に興味が強く、臆病な面が少ない子です。
このタイプは「行きたい方向に行ける」と学習してしまうと、どんどん引っ張りが強くなります。
人間への意識を向けさせるトレーニングが不可欠です。
2. 固まって動かない「慎重・臆病タイプ」

外の環境や音、地面の感触などに不安を感じている可能性があります。
無理に引っ張るのではなく、まずは環境に慣らすことから始める必要があります。
どちらのタイプにも共通して言えるのは、「いきなり外で完璧に歩かせようとしないこと」です。
お散歩の悩みであっても、解決の糸口は「室内」にあります。
【最重要】トレーニングは「室内」からスタートする

多くの飼い主さんが「お散歩の練習=外でするもの」と考えがちですが、プロの視点は違います。
外は刺激(音、匂い、他者)が多すぎて、ワンちゃんの集中力が続きません。
まずは刺激の少ない室内で「基礎」を作る

外で言うことを聞かない子は、実はお家の中でも「飼い主さんの指示」に対する優先順位が低いことが多いのです。
まずは、家の中でリードをつけて歩く練習から始めましょう。
左回りのトレーニングが効果的
室内で練習する際は、以下のポイントを意識してください。
- 左回りで歩く:ワンちゃんを常に内側(人間と壁の間など)にして、左回りにくるくると歩きます。
- 視界に人を入れる:左回りにすることで、ワンちゃんの視界に常に飼い主さんが入るようになります。これにより、意識が外に逸れにくくなります。
- 褒める回数を増やす:室内なら成功体験を作りやすいため、「横を歩けたら褒める」を繰り返して、正しい位置を認識させます。
興奮をコントロール!お散歩前の「事前準備」

リードを持った瞬間や、飼い主さんが上着を着た瞬間にワンちゃんが大興奮していませんか?
この「興奮状態」でお散歩に出発してしまうと、外でも制御不能になりやすいです。
「お散歩のサイン」を消す工夫

ワンちゃんは飼い主さんの些細な行動をよく見ています。
以下の行動を日常に取り入れ、お散歩への期待値をフラットにしましょう。
- リードをつけて室内で過ごす:「リードをつける=外に行く」という条件付けを解くために、リードをつけたまま家の中でリラックスする時間を作ります。
- お散歩に行かないのに準備をする:散歩バッグを持つ、鍵を手にする、上着を着る。これらの動作をしても「お散歩に行かない」というパターンを混ぜることで、ワンちゃんを冷静にさせます。
屋外での実践:スモールステップで環境に慣らす

室内でしっかりアイコンタクトが取れ、横を歩けるようになったら、ようやくお外へ出ます。
しかし、ここでも「いきなり長距離のお散歩」は厳禁です。
玄関前から少しずつ

まずは玄関の前で「お座り」「待て」ができるかチェック。
飼い主さんに意識が向いていることを確認してから歩き出します。
マンションの場合は、共用部では抱っこをし、降ろして良い場所に来てからトレーニングを開始しましょう。
「行って帰って」の繰り返し

お散歩コースを決め打ちするのではなく、家の前を20〜30メートル行っては戻る、という練習をひたすら繰り返します。
慣れた環境であればワンちゃんも余裕を持てるため、指示が通りやすくなります。
新規開拓は「静かな場所」から

場所が変われば匂いも刺激も変わります。
新しい道に挑戦するときは、なるべく静かな時間帯や場所を選び、一歩一歩「自信」をつけさせてあげてください。
どこでも余裕を持って飼い主さんに意識を向けられるようになることがゴールです。
まとめ:主導権を握ることは愛犬への愛

お散歩で人の横を歩かせるトレーニングは、決して犬の自由を奪うためのものではありません。
むしろ、「どこでも安心して安全に歩ける自由」を愛犬に与えるための大切なステップです。
お散歩中のトラブルや、歩きたがらない悩みをお持ちの方は、まずは今日から室内での「左回り歩行」と「お散歩サインの打ち消し」から始めてみてください。
焦らず、愛犬のペースに合わせて信頼関係を築いていきましょう。
犬のしつけ ハグ



