毎日のお手入れの1つとして、犬の歯磨きがあります。
口の中を触られることが苦手な犬は少なくありません。
無理矢理歯磨きをすると、噛まれてケガをする可能性があるので注意が必要です。
犬が歯磨きを嫌がる理由と改善方法について、プロのドッグトレーナーが解説します。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
Youtubeに頂いたコメントの内容

犬種:柴犬
月齢:14歳
性別:
歯磨きを嫌がるようになって噛みつくようになった(わざとではないと思う)
他に歯磨きの方法など教えて欲しい。
柴犬の歯磨き

歯磨き中に噛みつくようになってしまった、14歳の柴犬の飼い主さんからご質問を頂きました。
今までは歯磨きが出来ていたのに、急に嫌がるようになり噛みつくということです。
今まで、どのような形で歯磨きをしていたのかがわからないのですが、きちんと出来ていたという前提でお話をさせて頂きます。
柴犬のような小型犬ではない場合には、歯磨きは飼い主さんの正面に座らせて磨くことが一般的だと思います。
または、少し高い場所に座るもしくは伏せの状態で歯磨きをすると思います。

今までは歯磨きが出来ていたのであれば、出来なくなったことには必ずきっかけがあるはずです。
頂いたご質問の文章の中には、歯磨きを嫌がるようになったきっかけについての記載がありませんでした。
一般的に犬が歯磨きを嫌がる理由を紹介します。
犬が歯磨きを嫌がる理由

歯周病
ご相談者さんの愛犬は14歳です。
14歳になると、しっかりと歯磨きを行ってきても歯周病になる可能性が高くなってきます。
歯周病が原因で、口の中に対する違和感が出てしまい歯磨きを嫌がることがあります。
歯磨き嫌い

元々歯磨きが苦手な犬がいます。
歯磨きをされて嫌な気持ちから威嚇をしたら、人が引いてくれたので抵抗するようになることがあります。
今まで我慢して歯磨きをしてきたところ、嫌がったらやめてくれたから嫌がるようになった可能性があります。
犬のトレーニングで大切なこと

犬が歯磨きを嫌がる原因は、「痛み・恐怖」「わがまま」の2つが挙げられます。
14年間もの長い間、おとなしく歯磨きが出来ていたのであれば、「わがまま」よりも痛みの可能性が高いでしょう。
痛みや恐怖が原因である場合には、時間をかけて慣れさせるしかありません。
きちんと歯磨きが出来たら沢山褒めてあげるという方法を繰り返すことが最適です。
歯磨きに限らず、トイレや指示語などの犬のトレーニングに共通して大切なことがあります。
それは「褒めること」です。

犬が何かが出来た時に「褒める」ということを一生続けなければ、犬はその行動をしなくなります。
犬は人に褒めてもらうために、その行動をします。
恐らく、多くの人は犬にトレーニングを行っている時には沢山褒めてあげると思います。
やがて、犬にその行動が定着すると褒めなくなるのではないでしょうか?
褒められなくなると、犬は行動を起こす意味がなくなってしまいます。
今まで出来てきた行動が出来なくなるという現象が起きるのです。
犬のしつけハグでお預かりしている犬や実際に川島トレーナーが飼っている犬達には、何かの行動をした時には必ず褒めます。
「すわれ」「おすわり」などの指示語に対しての行動は、定着しています。
何百回もトレーニングを行っているので出来ます。
定着している行動が出来た時でも、必ず褒めます。
なぜなら、褒めなくなると行動をしなくなることがわかっているからです。
飼い主さんがトレーニングを行って犬が出来るようになった行動に関しては、必ず褒めてあげなければ犬にとってやる意味がなくなります。
今まで出来たことが出来なくなった原因の1つとして、「褒め」を辞めたことが挙げられます。
少しでも出来たら褒めてあげるようにして欲しいと思います。
指示語が通った、トイレがきちんと出来た、お散歩を人の横についてきちんと出来たなど、日々の生活の中で犬が何等かの行動をきちんと出来た時には、必ず褒めてあげましょう。
歯磨きへの恐怖心

14年間もの長い間、きちんと歯磨きが出来ていたのに急に出来なくなり、噛みつくようになってしまうと、飼い主さんも少なからず恐怖心があると思います。
怖がりながら行うと、犬も恐怖心を抱いてしまいます。
飼い主さんが身構えてしまうと、犬も身構えるようになってしまいます。
無理矢理歯磨きを続けることは危険です。
更に噛まれるリスクが高くなってしまいます。
噛まれると大変なので、また1からトレーニングを行った方が良いでしょう。
犬のケア

ご相談者さんの愛犬は、14歳です。
柴犬は寿命が長く、20歳くらいです。
平均寿命から考えるとあと5~6年くらいは、きちんと歯磨きをして汚れを除去することは大切です。
歯磨き以外にも、ガムやマウスクリーナーなども市販されています。

ケアの方法を変えてあげることも考えると良いと思います。
完全に犬の負担を減らすためには、犬が嫌がることを一切やめてしまえばいいのです。
しかし、どうしてもやらなければならないことがあります。
例えばフラッシングは、嫌がってもどうしてもやらなければならないことの一つです。
口の中のケアに関しては、歯磨き以外の方法でケアすることが出来るので、違う方法で行うのも良いと思います。
歯磨きのトレーニングについて

小型犬の歯磨きは、飼い主さんの膝の上で仰向け抱っこをして行うことをお勧めしています。
しかし、柴犬は一般的に15キロくらいの体重なので、仰向け抱っこは難しいです。
柴犬は性格的に噛む犬が多いので、14歳で仰向け抱っこを教えることはかなり危険だと言えます。
今までの体制で歯磨きを続ける方が良いと思います。
「まて」の指示語を教えて、静止をかけながら磨くと、人にも犬にも負担が少ないでしょう。
まとめ

犬が歯磨きを嫌がる理由は「痛み・恐怖」「わがまま」のいずれかである場合が多いです。
14歳という年齢から、歯周病などによる痛みである可能性が高いでしょう。
痛みの場合には、慣れさせると良いでしょう。
わがままである場合には、出来たら褒めて続けるようにして下さい。
犬は出来たことを褒められなくなると、今まで出来ていたこともやらなくなります。
犬のどんな行動に対しても、出来たら褒めてあげてください。
犬の口の中のケアは、歯磨き以外の方法もあります。

歯磨きガムやマウスウォッシュを使うことも良い方法です。
飼い主さんと犬の両方に負担が少ない方法を選びましょう。
犬のしつけ ハグ



