犬の噛み癖でお困りの飼い主さんは沢山います。
噛み癖が酷くなると飼い主さんだけでなく、他の人や犬にもケガをさせてしまう可能性がありとても危険です。
早急に改善したい、噛み癖に関するお悩みにプロのドッグトレーナーが回答します!
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
Youtubeに頂いたコメントの内容
お迎えした当初から足や顔周りを触られることがあまり好きではないようで、ケアの為お散歩の後に足を拭いたり目の周りを拭いたり耳を掃除したりすると噛もうとしてきます。
少しずつ触って慣らしてくれたらおやつをあげてみたり、噛もうとしたり噛んだらケージの中に入れてしばらく無視をしてみたりしたら少し良くなってきたなと思った矢先、ここ数日で2回流血するほど噛まれました。
どちらも食べてはいけない物を口に含んだため、出してもらおうと口に手を近づけた時でした。
おもちゃで遊んでいても、おもちゃではなく私の手を狙ってきてしまい困っています。
ケアをしようとしてももっと悪化してしまい、常に本気噛みになりケアが出来なくなってしまうのではないかという事と、他の人やわんちゃんに噛みついてケガをさせてしまうのではないかと心配です。
わんちゃんを飼うことがはじめてで、自分なりに頑張ってみたのですが、どうしたら良いのかアドバイスを頂けますと幸いです。
子犬の本気噛みについて
ご相談者さんの犬は生後6ヶ月とまだ若いのに、本気で人を噛んでしまうというつわもの犬です。
6ヶ月で本気噛みをしてしまうというのは、将来が怖いという印象を受けました。
子犬の頃から苦手意識があるケースはあります。
足先や顔周りを触られることを嫌がる犬はよくいます。
犬が触られることを嫌がる場所は、お手入れをする時以外には触らないという方がほとんどです。
お散歩から帰ってきたら足を拭かなければならないのですがその時にしか足を触らない、歯磨きをする時にしか口周りを触らない、目やにを取る時しか目の周りを触らないなど、お手入れをする時以外は触らないという方がいます。
触らなければならない時以外は触らないと、練習が出来ていないということになります。
どんな状況であっても大人しくお手入れが出来るような状態になるように、トレーニングをして頂きたいと思います。
普段から触る練習をして下さい。
仰向け抱っこについて
犬のしつけハグでは、仰向け抱っこを推奨しています。
犬を仰向けに抱っこして、膝の上でゆっくり撫でる練習をします。
仰向けに抱っこした状態で、足先・顔周りなど身体全体を触る練習を念入りの行い、触られることへのイメージをアップさせます。
まずは触られることに十分慣れさせてから、歯磨きなどのお手入れを行うようにしていきます。
体を触られることに対するイメージをアップさせるために行うため、仰向けでなければならないということではありません。
大型犬の場合には仰向け抱っこはできないので、座らせて体を触る練習をします。
犬の体の全ての場所を触る練習をして、歯磨きなどのお手入れを行っていきます。
ご相談者さんの愛犬は流血するほど噛んでくる状態なので、仰向けにしようとしても反抗するでしょう。
おやつやおもちゃを使わずに練習をすることは可能なのですが、きっかけ作りとして使っても良いでしょう。
犬の様子を見て、普段から触る練習をして下さい。
犬が自由に遊んでいる時に捕まえて触る練習をしても無意味です。
犬が近づいてきた時に抱っこをして体を触る、出来そうであれば仰向けにしてみるなど、犬の様子を見ながら行いましょう。
犬がリラックスしている状態で行うことがベストです。
今犬の体を触る事が出来ていても、今後触れなくなる可能性があります。
今現在出来ていることを維持しながら、出来ない事を克服していきましょう。
ケガをしている場所を無理に触ることはNGです。
特に歯周病の場合は、違和感があったり痛みを感じることもあるので、口を触らせたくないケースがよくあります。
無理に触って刺激を与えることは避けて下さい。
普段から体全体を触ることが出来るようにトレーニングを行っていれば、はじめてのケアも難なく行うことが出来ます。
例えば目の病気にかかり生まれて初めて点眼をしなければならなくなっても、簡単に点眼をすることができます。
ブラッシングと歯磨きは必ず出来るようにして頂きたいと思います。
犬のお手入れ項目で、爪切り、肛門腺絞りが苦手という飼い主さんが多くいらっしゃいます。
カットが必要な犬種の場合、3週間~1ヶ月に1回くらいの頻度でトリミングを行うでしょう。
トリミングのタイミングで、お手入れもやってもらう方も多いです。
噛み癖の改善方法
犬との生活において、飼い主さんのお困りごとの常に上位に挙げられる噛み癖ですが、改善する方法はとても難しくデリケートな問題でもあります。
噛み癖は、文章で解決をしたりコメントやアドバイスで改善することは困難です。
犬にとっては噛まざるを得ない状況があった場合もあります。
犬が噛んでしまうシチュエーションである場合があるのです。
また、犬が噛む理由によって対策も異なるため、回答が非常に難しいです。
犬が恐怖心から噛んで来ている場合には、叱ると逆効果になってしまいます。
対応によっては悪化する可能性があるため、非常に難しいです。
実際に見させてもらわないと、噛み癖を改善する方法について回答することは困難です。
近隣のドッグトレーナーに見てもらい指示をしてもらった方が、確実に改善することが出来ます。
噛み癖の改善は、プロの手を借りることをお勧めします。
噛み癖に限らず、犬に関するお困りごとは今起きている事に関しては出来るだけ早く対応することをお勧めします。
どんな事でも、早めに対処することが最適です。
ご自宅の近くで信頼できるドッグトレーナーを見つけて、犬の状況をきちんと見てもらいましょう。
良いトレーナーの判断材料としては、トレーニング後の維持の方法についてのアドバイスがもらえるか、アフターフォローがあるのかどうかという点が挙げられます。
また、トレーニングを行って改善しても、その後の対応も大切です。
せっかくトレーニングを行っても維持をしなければ台無しです。
維持が出来るように、飼い主さんもきちんとアドバイスをもらいましょう。
まとめ
犬の噛み癖を改善することは、簡単ではありません。
犬の性格や噛んでしまう際の状況によって判断する必要があります。
飼い主さんがご自分で噛み癖を治すことを考えるよりも、近隣のドッグトレーナーに一度見てもらいましょう。
適切な対処の方法を行わないと、状況を悪化させてしまう可能性もあります。
また、ケガにも繋がるため慎重な対応が必要です。
犬のお手入れは健康管理をする上でも重要です。
きちんと犬の体全体を触れるようになって、お手入れをしてあげなければなりません。
犬のしつけハグでは、仰向け抱っこをおすすめしています。
犬の健康を守ることは、飼い主さんの重要な役割の1つです。