犬が服を嫌がることの主な理由を紹介します。ただし、「嫌がるから着せないようにしましょう」と言いたいわけではありません。
犬に服を着せる事にはメリットもあるからです。正しい知識を身につけてから、着せるかどうかを判断しましょう。「絶対ダメ!」「絶対着せる!」など、極端な考え方をすべきではありません。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
犬が服を嫌がる主な理由は?|嫌がるのが当然です
犬に服を着せる飼い主さんが少なくありません。
犬に服を着せることの良し悪しは置いておいて、とりあえず「犬が服を嫌がる理由」を紹介します。
嫌がる理由1:違和感
言うまでもありませんが、犬は本来服を着ません。
ですから、違和感を覚えるのが当たり前です。
そのため服を着せたいのであれば、短時間ずつ着用させて徐々に慣れさせていくことが大事です。
嫌がる理由2:サイズがおかしい
犬もサイズがおかしい服は嫌がるものです。
人間であれば多少我慢できるかもしれませんが、犬には通用しません。
特にダックスフントなどの特有の体型の犬に関しては、専用のフォルムの服がありますので、それを調達することをおすすめします。
嫌がる理由3:素材の問題
服に犬が嫌がる素材が使われているのかもしれません。
特に、「静電気が発生しやすい素材」「重量が重い素材」「厚手の素材」を犬は嫌がる傾向にあります。
もちろん、どの素材を嫌がるか・好むかは犬によってバラバラなので気を付けましょう。
嫌がる理由4:暑さ
ヒトと比べると、犬は体温のコントロールが苦手です。
ですから、「着ることで暑くなりすぎる服」は犬にとって最悪です。
嫌がる理由5:ニオイ
犬はニオイに敏感です。
服から「これまで嗅いだことのないニオイ」がすると落ち着かないものですし、着ることでストレスが溜まっていく場合もあります。
ですから、なかなか服を着てくれないのであれば、
まずは「服を犬のそばに置いておく」という事をしましょう。
そうすることで「服の存在そのもの」に慣れていきますし、服に自分のニオイがつくことで「親しみのあるモノ」になっていく場合が多いです。
犬が服を着ることのメリット|嫌がるなら無理は禁物です!
続いて、犬が服を着ることのメリットを紹介していきます。
もちろんいくらメリットがあるとしても、嫌がるのであれば無理に着せないようにしましょう。
仮に「ちょっとずつ慣れさせていけば着てくれる犬」だったとしても、トラウマになって服を酷く嫌がるようになる可能性があります。
メリット1:フケや抜け毛が飛び散りにくくなる
犬に服を着せると、フケや抜け毛が飛び散りにくくなります。
そうなれば、「ペットOK」のカフェ、飲食店、スーパー、宿泊施設などにも連れていきやすくなります。
メリット2:自分で肌を掻きにくくなる
特になんらかの手術後は、残ったキズなどが気になって、舐めたり掻いたりしやすくなるものです。
しかし、服を着ていればそれを防ぐことができます。
ただし、とりあえず動物病院で相談してから方針を決めましょう。
エリザベスカラーなどの専用のアイテムもあります。
また、服を噛んだり、無理矢理脱いだりする事もあるので気を付けてください。
メリット3:寒さ対策
特に子犬、シニア犬、なんらかの疾患にかかっている犬など、体温のコントロールが苦手な犬にとっては、服がありがたい存在になる事があります。
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メリット4:飼い主が楽しくなる
「適切に服を着せている」という事ができているのであれば、飼い主も「服を着ることでさらに可愛くなった愛犬」に心癒されたり、楽しくなったりしても良いはずです。
犬が服を着ることのデメリット|嫌がるなら素直にやめましょう
続いて、犬が服を着ることの主なデメリットを紹介します。
「メリットもデメリットも両方を受け取っているから、どうするか迷う」という場合は、とりあえず服を着せないことをおすすめします。
そして、必要に応じて獣医さんに相談しましょう。
服を着るよりも良い方法を教えてくれるかもしれませんし、「より適切な服の着せ方」のアドバイスをしてくれる可能性もあります。
デメリット1:ストレス
結局のところ、これが最大のデメリットになるのだと思います。
犬は本来服を着ない生き物ですから、仮に「服によって寒さ対策ができる」のだとしても、違和感を覚えることに変わりはありません。
先ほどもお伝えしましたが、徐々に慣らしていきましょう。
また、体温調整の方法は他にもあるので、動物病院などで相談してみるのもおすすめです。
そして、「どうしても嫌がるのであれば着せない」ということを心に留めておきましょう。
犬によっては、人間が想像できないレベルのストレスを感じますからね。
デメリット2:フケや抜け毛が蓄積する
先ほど「フケや抜け毛が飛び散りにくくなる」と言いましたが、これは裏を返せば「フケや抜け毛が蓄積しやすくなる」という事でもあります。
肌と服の間に溜まってしまいますので、長時間服を着せたときは軽く払ってあげましょう。
まとめ
犬が服を嫌がる理由や、犬が服を着ることのメリット・デメリットを紹介しました。
特にニオイ、素材、サイズなどに気を付けましょう。
「本来、犬は服を着ない」ということは常に頭に入れておくべきですが、適切な方法・場面で着せるのであれば、「服を着ている犬を見て単純に楽しむ」という事までして構わないと思います。