お散歩に行くと他の犬に吠えている場面を見ることは少なくありません。
犬にとってお散歩は気分転換に最高です。
他の犬や人に吠えることなく楽しくお散歩する方法を、プロドッグトレーナーが解説します。
Youtubeに頂いたコメントの内容
犬種:ゴールデンレトリーバー
月齢:2歳
性別:オス
散歩中、犬を見つけると向かっていく。
威嚇して噛んだことも。
散歩中、前から犬が来ると距離がかなりある時点でロックオンします。
すれ違うと気は勢いよく飛びつこうとします。
向こうの犬も興奮していると、なおさら激しいです。
相手が穏やかな時も、ちょっとでも自分に近づこうものなら唸り、背後に回られるのを嫌がります。
ある時、同じゴールデンと散歩中に出会い、鼻先を着けて挨拶できたとおもいきや、鼻先をつなげて挨拶出来たと思いきや前触れなく噛みつきました。
子犬の頃からドッグランに行き他犬に慣れさせようとしてきました。
8ヵ月頃から威嚇やマウントをするようになり、ある時一頭のワンちゃんがしつこく絡み大ゲンカしました。
そのわんちゃんは何もしてなく、明らかにうちの犬がいきなり絡んでました。
ドッグランはやめました。
いきなりよその犬に威嚇するようになって原因は正直わかりません。
威嚇してくる犬に威嚇し渡すのはわかるそして、何もしてこない犬に威嚇するのがなぜだろうというかんじです。
ゴールデンレトリーバーの性格
ゴールデンレトリーバーは、比較的穏やかな性格なので自分から攻撃を仕掛けに行くことは珍しいです。
個体差はありますが、ラブラドールとゴールデンを比較するとラブラドールの方他の犬に吠えることが多いでしょう。
ご相談者さんの犬は、犬に対するイメージが悪いのではないかと予測出来ます。
攻撃的である時には、他の犬にケガをさせてしまう可能性があるので、ドッグランには行かないで下さい。
お散歩中に他の犬に吠えるなど攻撃的な態度に出る場合には、止めて下さい。
犬のお散歩
お散歩中は、人の左側に着いて人の歩調に合わせて歩かなければなりません。
犬が自分の意思で人の左側に着いて歩けるようにしなければ、人が主導権を握るお散歩にはなりません。
犬が自由に動き回ることが出来れば、犬の気分転換としては良いことです。
犬の自由にさせてあげたい気持ちはあるのですが、特に最初のうちはお散歩もトレーニングの1つとして考えた方が良いでしょう。
なぜなら、外は危険が多いからです。
スピードを出して走っていく自転車をよけたり、青の間に信号を渡らなければならないなど、人の指示に従って歩けなければケガをする可能性もあります。
お散歩中は自由にするのではなく、人の指示に従って歩かなければならないのです。
犬が人のことを意識して歩くことが出来るようになることが大事です。
お散歩時に犬が自分勝手に歩いているような状態の時に、人の言う事を聞かせようとしても難しいでしょう。
お散歩は、犬にとってはとても刺激が多いです。
音、視覚、ニオイなど情報に溢れています。
人に意識を向けることは難しい状態です。
最初から外でのお散歩をしながらトレーニングを行うことは、かなりハードルが高く、トレーニング中に他の犬に遭遇したらトレーニングどころではなくなっても仕方がありません。
室内のお散歩トレーニング
まずは、室内でお散歩の練習を行うことをおすすめします。
室内の慣れた環境でトレーニングをした方が、集中することが出来ます。
家の中で、首輪とリードを着けてお散歩の練習をします。
人の左側に着いて人の歩調に合わせて歩けるように、家の中を歩きます。
同じ場所をぐるぐる回っても、室内の色んな場所に行っても構いません。
刺激の少ない、慣れた場所で理想通りに歩くことが出来たら外でのお散歩トレーニングに移りましょう。
お散歩に出る前に、犬は興奮しがちです。
しかし、興奮をした状態のままでお散歩に行ってしまうと、犬は人の言う事をきかなくなります。
リードを見せただけで興奮してしまうという犬もいると思いますが、家の中で少し落ち着いてから外に出るようにして下さい。
どうしても興奮が収まらない場合には、その日は外でのお散歩は中止にしましょう。
ゴールデンは体も大きくて体重が20~30kgくらいあります。
首輪やハーネスを使っていると思いますが、いざと言う時にきちんと静止がかけられるような物を使って下さい。
出会った犬や人にケガをさせてしまうことの無いように、きちんと静止がかけられる物を選びましょう。
外のお散歩トレーニング
犬は、相手が仕掛けてこないとわかれば、こちらからも仕掛けて行く必要がないということがわかってきます。
まずは大きな通りでお散歩の練習をすると良いでしょう。
細い道を通って犬とすれ違うと、距離が近すぎてしまいます。
道の反対側くらいの離れた場所ですれ違うことが出来ることが理想的です。
犬のしつけハグでも、犬をお預かりしてお散歩トレーニングをすることが多々あります。
犬との距離を徐々に縮めて行き、最終的にはすれ違うことが出来るようにしていきます。
距離を変えたり、色んなシチュエーションを与えるなどしてトレーニングを繰り返して行います。
経験を積ませることで、犬の許容範囲を広げて行きます。
いきなり犬とすれ違っても吠えなくすることは出来ないので、徐々に慣れさせていく必要があります。
まずは、スムーズにすれ違うことが出来ることを目指しましょう。
次に目指すところは、犬同士の挨拶が出来るようになることです。
自己主張が強い犬に関しては、しっかりとトレーニングを行わなければ、相手の犬にケガをさせてしまう可能性もあるので注意が必要です。
ゴールデンは体が大きいので、小型犬はびっくりしてしまうでしょう。
基本的な指示語は通るようにしておきましょう。
人が「マテ」「おすわり」などの指示語を出したら、きちんと出来るようにしておきます。
家の中では120%通っていた指示語も、外では集中することが難しく意識散漫になりがちです。
外に出た時に指示語が通らなければ、危険です。
いつも犬に静止がかけられるようにしておきましょう。
お散歩で吠えなくなるための練習
お散歩中に他の犬とすれ違い、お互いに吠えた場合にそのまま通り過ぎてしまうことはよくありません。
なぜなら、犬にとって他の犬と吠え合ったという経験しかさせていないからです。
犬は犬同士ですれ違う時には、とりあえず吠えておこうという気持ちになってしまいます。
可能であれば、相手に気付かれないようにその犬を追いかけて下さい。
吠えずにまたすれ違うことが出来たら沢山褒めてあげて、固めましょう。
犬の多くは褒めることで伸びるので、褒めてあげるシチュエーションを作りましょう。
まとめ
こちらから攻撃をすることなく、すれ違うことが出来るようにしましょう。
お散歩時には人の左側について、人の歩調に合わせて歩くことが出来るようにトレーニングをしっかり行って下さい。
慣れたら、犬同士で挨拶が出来きるようになることを目指してください。
暫くはドッグランに行くことは、我慢しましょう。
まだ月齢も若いので、時間をかけて慣れさせていくと良いでしょう。
ただし、犬好きになるかどうかは難しいところです。
ゴールデンと体が大きいため、様子をみながら改善していくことをお勧めします。
犬のしつけ ハグ










