飼い主さんが仕事や学校から帰宅すると、犬が喜んで出迎えてくれる場面をよく目にします。
嬉しくて吠えたり飛び掛かったり走り回ったり、全身を使って喜んでいる姿は飼い主さんもうれしいと思いますが、興奮し過ぎることも考え物です。
興奮した犬を落ち着かせる方法をご紹介します。
Youtubeに頂いたコメントの内容
犬種:トイプードル
月齢:7ヶ月
性別:メス
犬が帰宅後にとても興奮します。
飼い主が帰ってきて余程嬉しいのかよく飛びついてきます。
落ち着くように抱っこすると暴れて首元を引搔かれて傷になります。
原因や対応、改善策をしりたいです。
飼い主の帰宅時の犬の興奮
飼い主さんの帰宅に喜んで、犬が興奮してしまうことはよくあります。
飼い主さんに飛びつくということは、家の中で犬はフリーでの生活をしているのでしょう。
中には嬉しすぎて、おしっこを漏らしてしまうこともあります。
いわゆる「うれション」です。
疲れて帰宅したのに、帰宅後は最初に玄関の掃除をしなければならなくなると、気がめいってしまいます。
飼い主さんが留守にする時間が決まっているのであれば、留守中はクレートやケージの中で管理をすることをおすすめします。
犬が過剰に興奮をしないような環境をつくりましょう。
帰宅した時に犬とのスキンシップを測りたいと思います。
犬を興奮させる原因
飼い主さん自身
飼い主さんが帰宅した時に犬を興奮させてしまう原因は、飼い主さんにあります。
犬は、飼い主さんが帰宅すると嬉しくなってしまいます。
嬉しくて興奮してしまうことは当然のことです。
犬が興奮している状態で飼い主さんの帰宅を喜んでいる時に、飼い主さんも同じテンションで対応してしまうと、犬は更に興奮してしまいます。
興奮を落ち着かせるために抱っこしているようですが、抱っこされると喜んでしまいます。
帰宅した際に犬に挨拶をすることが悪いというわけではありません。
ただ、犬を興奮させる原因にはなってしまいます。
犬の生活環境
フリーで生活をさせてしまうと、飼い主さんの帰宅に喜び、飼い主さんが構ってくれることに喜び、抱っこしてくれることに喜び、と興奮が増していきます。
飼い主さんの帰宅に対して犬の興奮を抑えるためにはどうしたら良いのかというのは、飼い主さんの素朴な疑問だと思います。
決して犬が悪いことをしているわけではありません。
犬は本能のままに行動しているだけで、嬉しさを体全体で表しているだけなのです。
犬が過剰に興奮をすることで、走り回って足を痛めてしまうことがあります。
ケガなどを予防するためにも、過剰に興奮をさせない方が良いです。
興奮をさせてしまうシチュエーションにしないことが大切です。
せっかく愛犬に合えたのに、目を合わせることもせずに通り過ぎることは難しいでしょう。
家の中でフリーにせずに、クレートやケージなどの決められた範囲の場所で生活させると良いです。
クレートやケージの中で管理をした方が、興奮が少なくて済みます。
ただし、帰宅後に飼い主さんの方からクレートやケージに行って「ただいま」と言ってしまうと、同じように興奮するので辞めて下さい。
犬が落ち着くまでは、あまり構わないようにすると良いです。
飼い主さんが帰宅後、少し経ってからクレートやケージから出してあげて、撫でてあげるようにしましょう。
犬を興奮させない方法
犬を興奮させないためには、帰宅後にすぐに犬を構わないことが良いです。
犬が興奮している時に飼い主さんも同じようなテンションで対応してしまうと、更に興奮が増してしまいます。
飼い主さんは落ち着いていて下さい。
飼い主さんの帰宅後、5~10分程度は愛犬に接することは我慢して下さい。
直ぐに接することを避けることで、犬は落ち着いて来ます。
ご相談内容から、興奮しやすい性格の犬なのではないかと感じました。
直ぐに治るという保証は出来ませんが、犬の興奮に飼い主さんの興奮がプラスされて更に興奮をさせないようにして頂くことで改善されると思います。
ケージやクレートでの管理
急に、長時間ケージやクレートの中で管理することは辞めて下さい。
まずは、普段からケージやクレートの中で生活することを習慣にしてみて下さい。
落ち着きを教えて行きます。
飼い主さんが帰宅したらケージやクレートの中に入れてしまうと、出して欲しいと騒ぐ可能性が高いです。
普段から飼い主さんの「ハウス」の指示で自らケージやクレートの中に入るように教えて行きましょう。
ケージのサイズは、少し小さめの物がお勧めです。
ケージが広すぎてしまうと、結局ケージの中で歩き回って興奮してしまうからです。
犬にピッタリのサイズを選ぶことも大切です。
犬は何歳で落ち着く?
成長と共に落ち着いてくると言う方もいますが、落ち着きは教えなければ身に着きません。
月齢が若い時には好奇心旺盛である場合が多いです。
犬の性格が好奇心旺盛である場合には、2歳になったから自然に落ち着くことはあまりありません。
中には2歳くらいで落ち着く場合もありますが、多くの犬に当てはまることではありません。
ある程度の年齢になれば落ち着くのであれば、犬のしつけをする必要はありません。
犬のしつけハグでお預かりしてしつけを行った犬の中には10歳を超えている子もいました。
ある程度の年齢になったら落ち着くという期待はしないことをおすすめします。
まとめ
興奮してしまう犬には、飼い主さんが落ち着きを覚えさせる必要があります。
飼い主さんが帰宅した際に興奮し過ぎてしまう場合には、帰宅後5~10分は犬との接触を避けて下さい。
犬の興奮に合わせて飼い主さんが構ってしまうと更に興奮が増してしまいます。
飼い主さんが犬を構わないことで、落ち着いて来ます。
犬が落ち着いたことを確認してから構ってあげて下さい。
飼い主さんにも我慢が必要になってきます。
興奮しすぎて走り回り、足にケガをしてしまうこともあります。
犬の健康を守るためにも、構わないことが大切です。
また、犬をフリーの状態にせずにケージやクレートの中で管理することもお勧めです。
フリーで生活させている場合と同様に、帰宅後すぐに犬のところに行くのではなく、5~10分後くらいに犬に挨拶をしに行って下さい。
犬の興奮を防ぐことが出来ます。
犬を管理するケージは、あまり広すぎないものを選んでください。
ケージの中で走り回ることが出来てしまうとフリーの状態と同じになってしまいます。
犬を興奮させないためには、生活環境を整えてあげて落ち着きを教えましょう。
犬は成長と共に落ち着くということはありません。
2歳くらいになると落ち着くと言われていますが、落ち着きは教えなければ身に着けることは出来ません。
ケージやクレートの中で静かに過ごす時間と飼い主さんと遊ぶ時間の2つの時間を作ることで、メリハリのある生活が出来て落ち着きを覚えることが出来ます。