「うちの犬は、抱っこされる事が嫌いなんです」という方、もしかしたら抱っこの方法が間違っているのかもしれません。
犬の抱っこには、「安心する抱っこ」と「やってはいけない抱っこ」があるのです。
そこで、今回は犬が安心する抱っこの方法と、やってはいけない抱っこの方法をご紹介します。
「あなたと愛犬の理想の生活を叶えます!」
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
小型犬が安心する抱っこの方法
ロングコートチワワ みえるちゃん(4か月)に協力して頂き、小型犬の抱っこの方法をご紹介します。
みえるちゃんの体重は1kg程度で、まだ抱っこに慣れていない為、不安な様子です。
しっかりと抱っこをしてあげないと、犬は不安になってしまい抱っこされる事が嫌いになってしまう恐れがあります。
犬が安心できる抱っこの仕方をご紹介します。
手のひらを犬の前胸に当てて、そのまま脇を締めて抱っこします。
肘を使って犬の身体を支えて、反対の手は落ちないように支えてあげましょう。
この抱っこの仕方をすると身体が安定するので、犬は安心します。
片手で抱っこをしたい場合には、犬の身体を支えている手の脇をしっかりと締めれば、大丈夫です。
片手で抱っこをすると足が宙に浮いてしまうので、出来るだけ反対の手で支えてあげましょう。
胴の長い犬の抱っこの方法
ミニチュアダックスフンド くんちゃん(2歳)に協力してもらい、胴が長い犬の抱っこの方法をご紹介します。
胴が長い犬は、正しい方法で抱っこをしないと、背骨に負担がかかってしまうので、注意が必要です。
胴の長い犬は、長い身体を極力まっすぐな状態で抱っこしましょう。
前脚の持ち方は、人の人差し指を犬の足の間にしっかり挟んで頂いて、犬の足を束ねて持ちます。
手のひらの上に、犬の左前脚・人の人差し指・犬の右前脚・人の中薬小指の順番で乗っている形になります。
犬の身体がまっすぐになるようにして、脇をしめて抱っこをします。
反対の手を添えて犬が安定するように、しっかりと抱っこをしてあげると、犬は落ち着きます。
もし片手で抱っこする場合にも、体はまっすぐな状態でしっかりと脇をしめて、犬の体を安定させるようにして下さい。
やってはいけないNG抱っこの方法
もちちゃん(4か月)の女の子に協力してもらい、やってはいけないNG抱っこの方法をご紹介します。
不安定な抱っこ
上半身を手だけで持ち上げて、足がブラブラしてしまうような不安定な抱っこはやってはいけません。
抱っこをする時には、必ず体に密着させて犬が安定するようにして下さい。
また、体が曲がらないように、まっすぐな状態で抱っこしてあげましょう。
上半身だけを持ち上げる縦の抱っこをすると、体重がっかって腰に負担がかかってしまいます。
出来れば抱っこしている手と反対側の手で、しっかりと支えてあげて体が安定するようにしてあげて下さい。
肩乗せ抱っこ
よく飼い主さんの方に乗せるような抱っこの仕方をしている人がいますが、このような肩乗せ抱っこはNGです。
肩にのせる抱っこをすると、人と犬が同じ目線になってしまいます。
ドッグトレーナーの観点から言うと、犬と同じ目線になるとお友達感覚になってしまいます。
犬が人の上に立つ事を連想させてしまうので、目線が同じになる抱っこは避けましょう。
また、犬がよじ登ってしまい背中側から落っことしてしまい、ケガをさせてしまう可能性があります。
そのため、肩乗せ抱っこはお勧めできません。
人よりも犬の目線が下になる位置で、抱っこしましょう。
腰骨のあたりで抱っこすると安定します。
ももちゃんは、川島トレーナーの左手で抱っこされて、添えている右手に顎を乗せて、とてもリラックスしています。
【ドッグトレーナー監修】犬が抱っこから逃げるのは当然!でも対策すれば大丈夫!
犬が抱っこを嫌がる理由と対策
犬が抱っこを嫌がる4つの理由
1.足が地面から浮いて安定感がなく、目線がいつもと違って怖い。
2.自由に動けないから、本能で逃げたくなってしまう。
3.抱っこの後には嫌な事をされると学習してしまっているから。例えば、抱っこして病院に連れて行かれたなど、抱っこと嫌な事が結びついている。
4.関節炎や椎間板ヘルニアなどの病気の影響で、抱っこされると足や腰が痛い事があります。
あまり過剰に抱っこを嫌がる場合には、病院へ連れて行く事をお勧めします。
抱っこ嫌いを治す方法
1.スキンシップをはかる
飼い主さんと愛犬とのスキンシップをはかる所からはじめて下さい。
犬に「飼い主さんに触られると気持ちいい」と思われるようになりましょう。
撫でたり、ブラッシングをする事から始めてみて下さい。
2.お膝に抱っこ
スキンシップをはかれるようになったら、お膝に抱っこしてみて下さい。
犬が逃げたら無理矢理膝に抱っこする事はNGです。
まず、飼い主さんが座り膝の上に犬を乗せます。
犬は、飼い主さんの足が地面についていて、その上に自分が乗っているという事が理解できるので、さほど難しくはないでしょう。
抵抗なくお膝に抱っこが出来たら、やさしく撫でながら褒めてあげて下さい。
3.抱っこしてみましょう!
お膝に抱っこをして、犬が体重をかけてきて撫でる事が出来るようになれば、抱っこに挑戦です。
ご紹介したように、犬が安心できるように体を安定させる抱っこをして下さい。
【ドッグトレーナー監修】犬が抱っこから逃げるのは当然!でも対策すれば大丈夫!
まとめ
小型犬の抱っこ3つの方法
- 正面で抱きかかえる方法
- 脇を締めて固定する方法
- 片手で抱っこする方法
- 胴が長い犬の抱っこの方法
体が長い分、背中に負担がかかってしまう。
- 体をしっかり伸ばした状態で抱っこする方法
- 脇で抱える場合のまっすぐ抱える方法
やってはいけない抱っこの方法
- 宙ぶらりんな状態で暴れてしまう抱っこ
- 肩に乗っける人と同じ視線になる抱っこ
※極力犬と視線が合わない低い位置で抱っこしましょう。
左手で犬の前足を支える時、掌を上にした状態で犬の前足の間に中指を入れて、親指と中指でしっかりと固定して頂いて、前足を束ねて持って頂きます。
反対の手は、お尻か足を支えて安定するように持ってあげて下さい。