犬の目の周りが赤茶色になった場合、それは「涙やけ」かもしれません。涙やけ自体は放置していても問題ないケースが多いですが、「涙やけが起きる身体のコンディション」は決して良いとは言えません。本記事をお読みになって、涙やけを治しつつ、ワンちゃんの生活習慣も見直していただけると幸いです。
犬の涙やけはまず獣医さんに診てもらいましょう
- 逆さまつげ
- 目の細かなゴミ
- 目の疾患(アレルギー、結膜炎)
- まぶたの反り
などの影響で「たくさん涙が出て、涙やけが発生している」のであれば、犬を獣医さんに診せればそれで治せる場合があります。
「逆さまつげ」や「ゴミ」についてはご自身で処理したくなるかもしれませんが、ミスをすれば犬の目を傷つけることになるので、やはり専門家に診せるのがおすすめです。
また、一般の方がケアしようとすると、細かいゴミなどを見落とすかもしれませんが、獣医さんに任せればその心配もありません。
「理由が分かりにくいタイプ」の犬の涙やけもある
「逆さまつげ」など、分かりやすい原因がないタイプの涙やけもあります。
これについてですが、
まず、鼻と目は接続しており、余計な涙は鼻から出ると言われています。
ですが、その「接続している管」が何らかのトラブルで塞がると、鼻から流れずに、大量の涙が出てしまう可能性があります。
抵抗がなければ、この「管の塞がり」を薬やオペで治しても構いませんが、それでは根本的な解決にはならない場合があるようです。
(月日が経てば再発するかもしれないということです)
手術や薬に頼らずに改善できる(可能性がある)方法がありますので、
次項から説明していきますね。
白身のドックフードで犬の涙やけが治る場合も
「加熱処理された食品に入っているタンパク質」は、犬にとって分解・消化しにくく、タンパク質の代謝副産物が涙管に付着して、詰まる恐れがあります。
また、涙自体がドロドロして流れにくくなる場合も。
ですから、「愛犬に与えているタンパク質」を一回見直してみてはいかがでしょうか。
基本的に「白身肉のタンパク質」は消化しやすいと言われています。
白身肉の代表格は鶏肉ですね。ですから、鶏肉系のドックフードを与えてみましょう。
ただし、いくら白身肉のタンパク質であっても、過剰摂取すると涙やけの原因になり得ます。
したがって、一度は獣医さんと食事量について相談してみる事をおすすめします。
運動不足が涙やけを招く可能性も
つまりは「タンパク質をきちんと消化・分解できれば涙やけは起きにくくなる」という事です。
ですから、犬をできるだけ毎日散歩させて、運動不足にならないようにしましょう。
人間も運動不足だと消化機能が衰えますが、犬についても同じことが言えます。
犬のマイボーム腺のマッサージをしましょう
まぶたの縁には、油脂を分泌する「マイボーム腺」というものがあります。
マイボーム腺が油脂を出すことで、目の潤い、涙の蒸発、まぶたの開け閉めなどがコントロールされるわけです。
犬が目を盛んに掻こうとするのであれば、「ものもらい」の可能性が高いです。
ですが、「痒くはなさそうだけれど、涙の量が多い」というのであれば、「マイボーム腺が塞がって涙の量を制御しにくくなっている」ことを疑いましょう。
この症状は以下の手順で治る場合があります。
1:ホットアイマスクか温タオルを用意する
ホットアイマスクか温タオルを準備してください。
ホットアイマスクは人間用のもので構いません。温タオルはもちろん清潔なものにしてくださいね。
2:犬の目元を温める
ホットアイマスクか温タオルを犬の目元に乗せます。
涙やけの症状が軽い場合は、より温度が低い温タオルを使いましょう。
30~60秒くらいが目安です。犬としても結構気持ちがいいはずなので、嫌がらない可能性が高いです。
3:まぶたの縁をマッサージする
ホットアイマスクか温タオルを外し、まぶた縁を優しくマッサージしましょう。
温かいうちに行うのが大事なので、手早く初めてください。
4:マッサージの頻度を下げていく
最初は毎日マッサージすることをおすすめします。
そして涙やけが軽くなってきたら、マッサージを数日おきにしたり、「タオルを当てるだけ」「マッサージだけ」にしたりしましょう。
ホットアイマスクを使っていたのであれば、ある程度のところで温タオルに切り替えてください。
5:それなりに涙やけが改善したらやめる
あまり長期的にこのマッサージをしていると、目元に締まりがなくなる恐れがあるそうです。ですから、完治しなくてもある程度のところでやめましょう。
あとは、先ほど紹介した「食事の改善」や「運動」などでケアしてみてくださいね。
要点まとめ
細かな情報が多くなったので、最後にまとめます。
- 「逆さまつげ」など物理的な理由の涙やけなら動物病院で治る可能性が高い
- そうでないなら、食事改善・運動不足解消・マッサージなどで治る場合が多い
まとめ
犬の涙やけの原因や解消方法について解説しました。「物理的な理由以外の涙やけ」については、率直に言って治すには根気がいる場合が多いです。ですが、涙やけの事を置いておいても、運動したり質の良いタンパク質を摂取したりすることはワンちゃんのためになるので、「トータルでの健康のためにも」という意識で取り組んでみてはいかがでしょうか。