愛犬の吠え癖に悩み、「もうどうしたらいいかわからない…」と途方に暮れていませんか?
「無視すればいいと聞いたのに、いつまでも吠え続けている」「ケージに入れると余計に騒ぐ」 こうした悩みは、
多くの場合、犬の心理と飼い主さんの対応が噛み合っていないことが原因です。
今回は、YouTubeチャンネル『犬のしつけハグ』のプロの視点を基に、
愛犬の吠えを無理やり抑え込むのではなく、
原因から解決するための具体的なステップを徹底解説します。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
1. 吠え防止グッズの落とし穴:なぜ「力技」はおすすめできないのか

吠え声がひどいと、つい「無駄吠え防止首輪(振動、音、匂いが出るもの)」などの便利な道具に頼りたくなります。
しかし、プロの視点ではこれらはあまり推奨されません。
犬にとって吠えることは「言葉」
犬にとって吠える行為は、人間にとっての「会話」と同じです。
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「お腹が空いた」
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「こっちに来て」
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「怖いよ!」
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「あそこに誰かいるよ!」
こうしたメッセージを伝えようとしているのに、吠えた瞬間に強い刺激(痛みや不快感)を与えて黙らせるのは、いわば「喋るたびに口を塞がれる」ようなもの。犬の感情を無視した力技での解決は、ワンちゃんに大きなストレスを与え、結果として他の問題行動(攻撃性や自傷行為など)を引き起こすリスクがあります。
2. 間違った「無視」が吠えを助長している?

「要求吠えには無視が一番」とよく言われますが、実はこの「無視」が正しくできていないケースが非常に多いのです。
ついついやってしまう「NGな反応」
ワンちゃんが吠えている時、以下のような行動をとっていませんか?
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チラッと見る(アイコンタクト)
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「ダメでしょ!」「うるさい!」と声をかける
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ため息をつく、肩を落とす
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「見えないように」と布をかけに行く
これらは、飼い主さんにとっては「叱っている」あるいは「対策している」つもりでも、ワンちゃんにとっては**「吠えたら、大好きな飼い主さんがこっちを向いてくれた!」「反応してくれた!」**という成功体験になってしまいます。
正しい無視とは「無反応」を貫くこと

プロが推奨する無視とは、目線も合わせず、声もかけず、まるでそこに犬がいないかのように振る舞うことです。
少しでも反応を見せると、犬は「もっと頑張って吠えれば、もっと反応してくれるかも」と期待(期待を持たせる行為)を持ってしまいます。
3. ケージ・クレートトレーニングの本当の意味

「吠えるからケージに入れる」という対応を「お仕置き」として使っていませんか?
もしそうなら、今すぐ見直しが必要です。
魔法の箱ではない
ケージやクレートは、中に入れれば自動的に静かになる「魔法の箱」ではありません。
無理やり閉じ込められたり、暗い部屋に隔離されたりすると、犬はそこを「苦痛な場所」と学習します。
すると、中に入れられた不安から、さらに激しく吠えるという悪循環に陥ります。
「安心できる自分の部屋」にするための工夫
効果的なのは、犬が自ら「ここに入ると安心だ」と思えるようにすることです。
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メリットを与える: ハウスの合図で自ら入ったら、最高のご褒美をあげる。
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休息の場所にする: 「ここに入っていれば誰にも邪魔されず、ゆっくり眠れる」という安心感を教える。
「出すために吠える」のではなく、「落ち着くために中にいる」という心理状態を作ることが、静かな環境を作る近道です。
4. 生活環境をデザインして「吠える理由」をなくす

しつけと同じくらい大切なのが、**「そもそも吠えなくて済む環境」**を作ることです。
視覚と聴覚の情報をコントロールする

犬が外の通行人やバイクに反応して吠えるなら、窓に目隠しシートを貼ったり、ケージの配置を窓から離したりする工夫が必要です。
また、家の中で特定の音がきっかけで吠える場合は、ホワイトノイズ(生活音を消すための音)を流すなどの対策も有効です。
「期待」を持たせない習慣
「そろそろご飯かな?」「散歩かな?」という期待が吠えに繋がることがあります。
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ご飯の時間を毎日少しずつ変える
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散歩の準備(着替えやリードを持つ音)をしても、すぐには行かない
このように、特定の行動と結果を直結させないことで、犬の過度な期待を抑え、落ち着きを促すことができます。
5. 愛犬の個性に合わせたアプローチを

動画でも強調されている通り、犬にはそれぞれ個性(犬種、年齢、性別、過去の経験)があります。
一概に「この方法が正解」と言い切ることは難しく、ある子には有効な方法でも、別の子にはストレスになることもあります。
プロの力を借りるタイミング

もし、ご自身で環境を見直し、無視やトレーニングを続けても改善の兆しが見えない、あるいは悪化していると感じる場合は、早めに専門家(ドッグトレーナー)に相談してください。
直接ワンちゃんの様子を見てもらうことで、「実は不安から吠えていた」「運動不足が原因だった」など、飼い主さんだけでは気づけない根本原因が見つかるはずです。
終わりに:解決の鍵は「信頼関係」

吠えの改善には時間がかかります。しかし、焦って叱ったり道具に頼ったりするのではなく、まずは「なぜこの子は吠えているんだろう?」と観察し、理解しようとすることから始めてください。
適切な環境を整え、一貫した対応を続けることで、愛犬とのコミュニケーションは必ず変わります。
「うちの子の場合はどうすればいい?」と具体的に相談したい方は、まずは公式LINEや近隣のしつけ教室に足を運んでみるのも大きな一歩です。
犬のしつけ ハグ



