犬の無駄吠え、特に深夜の無駄吠えはご近所トラブルに発展する可能性もあるため、できるだけ早く対処したい問題です。
幼犬が噛むという行為に出ることはよくあるのですが、どんな場合も噛むという行為は辞めさせなければなりません。
犬の無駄吠え、噛むという行為の対処法を犬のしつけ専門家が解説します。
記事:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
LINE無料相談への相談内容
犬種:スキッパーキ 年齢:6ヶ月
【相談内容】
無駄吠えが多い。
周りに人がいないと吠えてしまいます。
歯磨きやブラッシングができない。
歯磨きの際に噛んで血がでました。
クレートで寝てくれない。
朝早く起きて家族がなかなか眠れないです。
受け入れてちょうど2週間になります。
よろしくお願いします。
無駄吠えが多い犬の対処法
要求吠えの原因と解決法
人がいないと吠えてしまうということですが、飼い主への要求吠えの可能性が高いといえます。
- かまって欲しい
- 近くにいないと嫌だ
- 外に出して遊んで
などを訴えて、吠えているのだと思います。
6ヶ月とまだ月齢も若いということから、ケージの中から人の動向が見えてしまうと、人が通るたびに期待をしてしまいます。
ソファーなどで家族がくつろいでいる姿を見てしまうと、暇ならかまって欲しいと思ってしまいます。
かまってくれるのかな?と犬に期待をさせてしまったにもかかわらず人が無反応だと、吠えて要求してくるのです。
犬がどうやって人の気を向けるかを考えると「吠える」という行動に出るのです。
犬は、吠えることで、人の気を向けられると勘違いしてしまいます。
要求吠えを改善するためには、ケージを置く場所など、普段犬を管理している場所は犬が落ち着ける環境にあるのかを確認しましょう。
犬が吠えてしまう原因として、犬の居場所が落ち着けるところではない可能性があると思います。
ケージに目隠しをしたり、人の動向が見えないようにしていただく必要があります。
別の部屋があるなら別の部屋で管理をすれば、人の動向が気になることがありません。
人がかまってあげられないときには、人の動向が気にならない環境に置いてあげるようにすると、要求吠えを改善することができます。
睡眠のコントロールで無駄吠えを予防する
ご相談者さんの愛犬は6ヶ月とまだ月齢が低いため、睡眠欲がしっかりあります。
ご飯を食べた後、運動をした後に寝ている時間があると思います。
そのため、睡眠を管理することができます。
例えば、毎日夜中の2時に吠えるとします。
夜のご飯を10時にあげて夜中の2時に吠えるとすると、4時間しか寝ていないことになります。
ご飯の時間を12時にずらしてあげることで、吠える時刻を4時にずらずことができます。
そういった形で、吠える時間の調整をすることが可能になるのです。
愛犬が寂しいであろう時間を睡眠の時間にしてあげるように、飼い主さんが調整することができます。
寂しがっても満腹で眠くなれば、お互いの負担軽減になります。
犬のかまいすぎに注意する
犬をかまえる時間にかまいすぎてしまうと、「なんでかまってくれないの?」という要求も増えてしまいます。
かまって欲しいという要求吠えの改善には、人がかまえる時間であってもケージの中で管理することが大切になります。
要求吠えが酷い場合には、自立ができていない可能性があるので、生活環境の見直しをおすすめします。
歯磨きやブラッシングができない
お手入れ時に噛む原因
月齢が6ヶ月なので、じゃれて噛んでくることはよくあります。
本気で噛んでいても、じゃれて噛んでいても、人を噛むことはいけないことであると教えてあげる必要があります。
今後のためにも、噛んではいけないということを教えることは、愛犬のためになります。
ただ、犬が嫌がることをした時に、犬は「吠える」「噛む」という行動で嫌だということを表します。
少しでも出来たら褒めてあげたり、顔回りを触る練習をしましょう。
例えば、抱っこをすると歯磨きをするという流れにしてしまうと、抱っこ=嫌いな歯磨きという条件付けになってしまうこともあります。
そうなると、抱っこが嫌いになってしまいます。
人が抱っこしてくれると、全体を触ってくれる、気持ちいいなと思ってくれるようになると、何をしても無抵抗な状態になります。
褒める!慣れさせる!の2ステップ
ブラッシングや歯磨きは犬の健康管理のために、毎日やらなければならないことです。
毎日やらなければならないことは、愛犬が負担なく待っていられるようにしていただきたいと思います。
愛犬が嫌がらなくなれば、お互いに負担がなくなると思います。
歯磨きやブラッシングは、最初から問題なくできることではないので、少しでもできたら褒めてあげるとよいでしょう。
ブラッシングに関しては、毛玉になってしまうとほぐすのが大変なので、もつれの段階で対処するようにしましょう。
最初から出来る子はいないので、少しずつ慣れさせていただきたいと思います。
クレートの中で寝てくれない
クレートの中で寝てくれない原因と対処法
クレートの中で寝てくれない原因として、クレートの中が心地よい空間になっていない可能性があります。
迎え入れて2週間なので、まだクレートの中に慣れていないのだと思います。
まずは徐々にクレートに入れる時間を延ばしながら、慣れさせましょう。
人がクレートの中に犬を押し込んでしまうと、出して欲しいという要求が出てしまいます。
最初は、人がいる状態でクレートに入れる練習をしましょう。
最初は30分、次に1時間と徐々に時間を長くしていき、最終的には人の睡眠時間と同じ長さの時間クレートの中に入っていられるように練習していただきたいと思います。
分離不安の可能性と対処法
人がいないところで吠えてしまうという状態は、若干分離不安が出てきてしまっているところも考えられます。
改善するためには、犬の自立心を養う環境作りをするとよいでしょう。
犬が自立できるようになれば、クレートの中で落ち着いて寝られるようになると思います。
クレートトレーニングがおすすめ
「クレートで寝てくれない」ということと「人に対する要求吠え」は、対処方法が同じです。
犬をクレート管理することは必要不可欠なので、このまま続けましょう!
クレートに入らないから諦めてケージ管理にしたり、フリーで生活をしてしまうと要求がなくなるため吠える必要がなくなります。
ただし、クレートに入れたとたんに吠えるようになるので、あきらめずに慣れさせるようにしてください。
「ハウス」の指示語で、自分からクレートに入るようになるまで、時間をかけて訓練していただきたいと思います。
クレートトレーニングの方法は、こちらを参考になさってください。
【犬のしつけ専門家が解説】自分で出来る!クレートトレーニング【犬を飼うのがはじめての方向け】 | 犬のしつけ ハグ (dog-hagu.com)
まだ迎え入れて2週間なので、愛犬の様子を見ながら1歳までにはクリアしていただきたいと思います。
まとめ
・夜間の無駄吠え
月齢が低く好奇心が旺盛な時期であることから、寂しがりかまって欲しくて夜間に吠える可能性がある。
→かまえる時間であっても一人でいられるように、クレートトレーニングを行って自立を促す。
・歯磨きやブラッシングは基本的に嫌がる
→最初は触る練習からはじめる。嫌がることを無理矢理少しでも出来たら褒めてあげて、徐々に慣れさせる。
仰向け抱っこができるようにする
→犬のしつけハグでは、仰向け抱っこをおすすめしています。詳しいやり方は、こちらをご覧ください【ドックトレーナー解説】仰向け抱っこが出来ると犬のお手入れに便利!仰向け抱っこの方法 | 犬のしつけ ハグ (dog-hagu.com)
・クレートで寝てくれない場合には、環境の見直しをする
→最初からクレートが好きなケースは少ないので、繰り返し練習をする。
犬は狭い場所が好きなので、練習をすることで「ハウス」の指示語で自分から入るようになる。
月齢がまだ若くて迎え入れて2週間なので、人に対して試すような行動をとっている可能性がある。
- ブラッシング中に噛んだら辞めてくれるのではないか?
- 歯磨き中に噛んだら辞めてくれるのではないか?
- 吠えて要求すれば通してくれるのではないか?
などの期待をして、試されているということが考えられる。
試した結果要求が通れば、今後も要求をし続ける可能性大。
お互いに負担になってしまうので、今のうちから要求には一切応えませんという対応に変えることがポイント!
クレートトレーニングを行っておくと、災害時などにも便利なのでおすすめ。