ビーグルとミニチュアダックスフンドの多頭飼いに関する遊びのご相談です。
愛犬に体格差がある場合は、遊ぶ様子を見守る中で過度な力がかからないよう注意が必要になります。
他犬との交流や遊び時間の設定を通じて、ストレスを軽減し安全で楽しい環境作りを目指しましょう!
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
愛犬の多頭飼いでの遊び
1歳2ヶ月のビーグル(女の子)と2ヶ月のミニチュアダックスフンド(男の子)の2頭に関してのご相談をいただきました。
以下、いただいたご質問です。
問題行動ではないかもしれませんが、2匹で遊んでいる時に先住犬が前足で後住犬を引き寄せるような行動をとります。
後住犬も痛がっている様子はないのですが、力の差がありすぎて不安です。
状況の確認と初見の印象
ご質問と一緒に遊びの様子の動画も送っていただき、確認させていただきましたが、2匹とも非常に楽しそうに遊んでいる様子で、特に攻撃的な行動や後住犬のダックスちゃんが痛がる様子は見受けられませんでした。
ただし、月齢や体格差がかなりあるため、ビーグルちゃんが少しダックスちゃんをおもちゃのように扱っている印象を受けました。
現時点では特に問題はありませんが、将来的に体格差が影響してトラブルが起きる可能性はゼロではありません。
例えば、ダックスちゃんが「嫌だな」と感じたり、遊びに対して恐怖を抱くようになる場合も考えられます。
今後の注意点
現時点では仲良く遊べているようですが、以下のポイントに注意してください。
- 体格差による影響:今は遊びとして成り立っていますが、力の差が原因で後住犬がストレスを感じる可能性があります。
- 行動のエスカレーション:遊びがエスカレートし、ビーグルちゃんが過剰に力を使ってしまうことが懸念されます。
- 意思表示を見逃さない:ダックスちゃんが「嫌だ」という意思を示したときに、それをビーグルちゃんが正しく受け取るかがポイントです。
飼い主様ができること
飼い主様が介入することで、トラブルを未然に防ぐことができます。
以下のアプローチをおすすめします。
- しつこさを止める:ビーグルちゃんがダックスちゃんをしつこく引き寄せたり、力を入れすぎたりする場合は「やめてね」と優しく制止しましょう。
- 遊びのルールを教える:お互いが無理のない範囲で遊ぶために、ビーグルちゃんには「これ以上はダメだよ」というラインを教えることが大切です。
- 一緒に遊ぶ時間を管理:体格差が大きい場合、短時間の遊びを心がけて様子を見守るのも効果的です。
ビーグルちゃんの理解を深めるために
ビーグルちゃんがダックスちゃんの「嫌だな」というサインを正しく理解できれば問題行動にはつながりません。
ただし、ビーグルちゃんがそのサインを「もっと遊んでほしい」という誤解につなげる場合もあります。
そのため、飼い主様が間に入ることで正しい遊び方を教えることが重要です。
愛犬同士の遊びの温度差を調整するための工夫
遊び時間を決める重要性
わんちゃん同士の遊びには、個体差や性格の違いから温度差が生じることがあります。
例えば、遊びたいダックスちゃんと、あまり遊びたくないビーグルちゃんが一緒にいる場合、この温度差がストレスの原因になることもあります。
こういった場合には、遊ぶ時間をあらかじめ決めておくことがとても効果的です。
例えば、「15分だけ遊ぶ」といったルールを作ることで、わんちゃんたちは「この時間だけ頑張ればいいんだな」と理解しやすくなります。
一方で、遊び時間を決めずに自由にさせてしまうと、遊びたい子はひたすら相手を誘い続け、休みたい子はそれに応じざるを得ない状況になりがちです。
このような環境が続くと、どちらのわんちゃんにとってもストレスが溜まり、関係が悪化してしまう可能性があります。
フリーな状態が招く問題
遊びたい子が常に遊び相手を求め、休みたい子がそれを拒否できない状況では、トラブルが起きる可能性が高まります。
このような場合、わんちゃんたちは次のような行動を取ることが多いです。
- 怒って吠えたり噛みついたりする。
- 狭い場所に隠れて威嚇する。
- ストレスが溜まり、体調を崩す。
このような状態を防ぐためにも、飼い主さんが遊びの時間を管理し、適切に休憩を取らせる工夫が必要です。
お互いのペースを尊重する仕組み作り
わんちゃん同士の関係を良好に保つためには、遊びと休息のバランスを取ることが重要です。
特に、以下のような工夫が有効です。
- 遊び時間を明確に決める。
- 一緒に休む時間を設ける。
- 年齢や体力差を考慮してスケジュールを調整する。
年齢や体力に差がある場合は、特に注意が必要です。
若いわんちゃんが元気いっぱいに遊びたがる一方で、年齢を重ねたわんちゃんは休息を必要とします。
このような場合、飼い主さんが間に入って仕組みを作ることで、わんちゃんたちが仲良く生活できる環境を整えることができます。
他犬から学ぶ機会を作る
ドッグランの活用
ビーグルちゃんの遊び方が少し強すぎる場合、家庭内で調整するだけでなく、外の環境を活用するのも効果的です。
例えば、ドッグランに連れて行き、他のわんちゃんたちと交流させることで、社会性を育むことができます。
ドッグランでは、以下のようなメリットがあります。
- おとなしいわんちゃんと遊ぶことで、適切な遊び方を学べる。
- 他のわんちゃんに怒られる経験を通じて、自分の行動を見直すきっかけができる。
- さまざまな性格のわんちゃんと触れ合うことで、社交的になれる。
このような経験を積むことで、ビーグルちゃんは自然と「これ以上はやりすぎだな」といった加減を覚え、ダックスちゃんとの関係もスムーズになる可能性が高まります。
家庭内での工夫と外部環境のバランス
家庭内だけで調整しようとするのではなく、外部の環境も積極的に利用することが大切です。
- 他のわんちゃんたちとの交流を通じて、遊びのルールを学ばせる。
- 家庭内では、遊び時間と休憩時間を明確にする。
- 飼い主が中断する役割を担うのではなく、自然な関わりの中でルールを覚えさせる。
こうしたバランスを取ることで、わんちゃんたちのストレスを軽減し、関係性をより良いものにすることができます。
愛犬の成長を見守ることも大切
ダックスちゃんの成長を待つ
現在、ダックスちゃんとビーグルちゃんの間には体格差がありますが、ダックスちゃんが成長すればこの差が縮まり、遊びのバランスが自然と取れてくる場合があります。
体格差が縮まることで、ビーグルちゃんもダックスちゃんを対等な遊び相手と見なしやすくなり、無理なく遊べるようになることが期待されます。
成長を待つ間の工夫
ただし、成長を待つ間にも、関係性を良好に保つための工夫が必要です。以下のような方法を試してみてください。
- 遊びのルールを明確にし、遊び方がエスカレートしないよう管理する。
- ビーグルちゃんに適切な遊び方を学ばせるため、他のわんちゃんとの交流を増やす。
- ダックスちゃんが安心して休める場所を確保する。
これらの工夫を通じて、ダックスちゃんとビーグルちゃんがストレスなく一緒に過ごせる環境を整えていきましょう。
まとめ
わんちゃん同士の関係を良好に保つためには、飼い主さんが適切な調整を行うことが重要です。
遊び時間の設定や他のわんちゃんとの交流の機会を活用することで、わんちゃんたちがストレスなく生活できる環境を作ることができます。
また、わんちゃんたちの成長を温かく見守りながら、成長段階に応じた対応を取り入れることも大切です。
何か不明点やご質問があれば、ぜひコメント欄や公式LINEを通じてお気軽にご相談くださいね。
わんちゃんとの暮らしがさらに楽しく、充実したものになるよう、私たちもお手伝いさせていただきます!