クレートは、愛犬との外出だけでなくお留守番にも利用出来て、外でも中でも犬が安心して居られる場所になります。分離不安のある犬にも適しています。しかし、そのためにはクレートトレーニングが必要不可欠です。犬に安心感を与える場所にするためには、飼い主さんにもきちんとした知識が必要となります。クレートの選び方や正しい使い方について、ご紹介しましょう。
犬用のクレートとは?
クレートとは、出入り口が格子になっていて、犬を運ぶことが出来るかごのような物です。英語のCrate:物を運ぶかごからきています。プラスチックで出来ているものが多いのですが、布製の物もあります。大きさやタイプは様々です。
クレートの選び方
・大きさ
クレート選びで最も重要な点は、その犬に適した大きさの物を選ぶことです。目安は、犬がクレートの中で方向転換できるくらいの幅と高さの物です。狭すぎると窮屈ですし、広すぎて動き回れるようだと犬にとってはあまり居心地が良い場所ではありません。少し狭いくらいが良いでしょう。子犬の時期に購入して、少し広すぎたら、毛布などで調整すると良いでしょう。成長するとサイズが合わなくなるので、犬のサイズに合わせて買い替えをお勧めします。
・素材
クレートはプラスチック製の物が多いのですが、布製で軽量のソフトクレートもあります。
プラスチック製のクレートは、持ち運ぶ際に多少重いのですが、頑丈で掃除が楽というメリットがあります。大切な愛犬を守るためには、丈夫であることは重要なポイントです。
一方、布製の物は軽いという点が最大のメリットと言えます。布なので臭いが残りやすいのですが、丸洗いが出来ることと、折りたたむことが出来るというメリットがあります。
クレートトレーニングの必要性とは?
クレートトレーニングが出来ていると、様々なメリットがあります。
・犬が落ち着ける場所になる
犬は野生の時には、狭い横穴を寝ぐらにしていました。そのため、クレートのような狭い場所は安心できるのです。狭い場所に入れられてかわいそうと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、犬にとっては居心地の良い場所になるのです。
・災害時に活躍する
災害が起きた時に、クレートの中でおとなしく出来れば、一緒に避難することが出来ます。また、クレートの中は安全です。
・安全に移動できる
車に乗る時に、安全でいられます。また、電車やバスなどの公共交通機関を利用する際にも、使用できます。ほとんどの公共の交通機関では、クレートのような全身が隠れる物に入れて乗車しなければなりません。クレートトレーニングが出来ていると、周りの人に迷惑をかけずに安全に移動することが出来ます。
クレートトレーニングの方法
その1.慣れさせる
まずは、慣れることから始めましょう。最初から興味を持って自ら入ってくれれば良いのですが、初めて見る物には警戒する場合が多いでしょう。
お気に入りのおもちゃや毛布を入れて警戒心を解くのも良い方法ですが、愛犬自身に納得して入ってもらう必要がある為「入ってもまた出れる」「入ったら安全」など短時間から確実に愛犬にとって良いイメージを作っておきましょう
その2.中に入れてみる
クレートの存在に慣れたら、中に入れてみましょう。もし嫌がったら、無理矢理入れたりはしないで下さい。自分で入れるようにしましょう。中に入っておとなしく出来たら、沢山褒めてあげましょう。
その3.扉を閉める
中に入れるようになったら、扉を閉める練習です。
最初は、扉は半開きにして直ぐに出られるような状態にしましょう。直ぐに出たがったりしなければ、扉を閉めてみてください。少しずつ扉を閉める時間を長くしていきましょう。決してあせらずに、根気よく続けましょう。
できるようになったら、たくさん褒めてあげましょう。
その4.クレートに布をかけて目隠しをする
クレートの扉を閉めた状態で、長時間中にいられるようになったら、クレートを布で覆って目隠しをして下さい。外が見えないため、飼い主の姿も見えなくなります。少しずつ時間を長くして、長時間居られるようにします。
その5.寝られるようにする
この段階までくると、数時間はクレートの中で大人しく出来るようになっているでしょう。クレートの中でリラックスして寝られるようにしましょう。
まとめ
クレートトレーニングをすると、多くのメリットがあることがおわかりいただけたでしょうか?犬が安心できる場所になるように、ゆっくり時間をかけてトレーニングを行うことをおすすめします。