東京都は、平成30年度に犬と猫の殺処分ゼロを達成したことを発表しました。犬は、平成28年度から3年連続での達成となりました。飼い主のいないペットの保護施設は、東京都に登録している団体としては50を超えています。東京都だけでなく、日本全国には多くのペット保護施設があります。身勝手な飼い主によって、捨てられてしまった犬などのペットは、保護施設に収容されます。そこで、犬の保護施設について、ご紹介します。
保護犬の状況
私たちの生活の中で、野良犬や捨てられている犬を見ることはほとんどありません。
しかし、環境省の統計資料(犬・猫の引き取り及び負傷動物の収容状況)によると、犬の引き取り件数は38,511頭という大きな数字が出ています。無事に飼い主さんの元に帰ることが出来た犬や、別の人に引き取られた犬もいます。しかし、残念ながら殺処分されてしまった犬もいます。
平成30年度、東京都では犬と猫の殺処分件数はゼロでしたが、日本という国全体でみると、多くの犬が殺処分されていることがわかります。
なぜ保護施設に連れていかれるの?
犬が好きな人なら、愛犬を捨ててしまうことなど考えられないでしょう。でも、保護施設に連れていかれる理由は、飼い主の身勝手だけではありません。
主な理由
・転勤などで飼えなくなってしまった
・家族に犬アレルギーがあることがわかった
・飼い主が亡くなった
・経済的な理由で飼えなくなった
・ご近所からクレームがきてしまった
・子犬が生まれてお世話しきれなくなった
これらの理由がありながらも、元の飼い主さんが懸命に引き取り手を探して、無事に新しい居場所で生活している犬もいます。しかし、どうしても新しい飼い主が見つからずに、保護施設に連れていかれる犬も多くいるのです。
犬の保護施設
野良犬になってしまった場合、管轄の保健所に保護されます。一定の期間保護された後、各都道府県にある「動物愛護センター」に移されます。保護された犬は、ケガなどがあると治療を受けます。また、動物愛護センターでは、里親探しもしてくれます。
動物の収容期間は7日間です。7日間を過ぎると、殺処分されることになります。
飼い主の責任
保健所や動物愛護センターに保護された後、新しい飼い主の元で元気に暮らしている犬も沢山います。
残念ながら殺処分されてしまう犬もいます。そんな犬が1匹でも減るように、保護センターの方達は愛情を持って犬を保護しています。
犬の飼い主になるということは、その犬の一生に責任を持つということを忘れないで下さい。
まとめ
どうしてもやむを得ない理由で、犬を飼うことが出来なくなってしまう事もあるでしょう。災害によって、飼い主さんと犬が離れてしまうこともあります。そんな犬達は、保護施設で新しい飼い主さんに出会うことが出来れば、新しい場所で新しい生活を始めることができますが、必ずしもそうではありません。
もし、犬を飼えなくなってしまったら、簡単に諦めないで一緒に生活できる方法を探してみて下さい。