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【ドッグトレーナー監修】犬のしつけができない理由は?|まずは認識を改めましょう

【ドッグトレーナー監修】犬のしつけができない理由は?|まずは認識を改めましょう

「犬のしつけができない」と困っている方は少なくないはずです。
「こんなに愛情を注いでいるのに」「犬のために尽くしているのに」などと考えている人は、今すぐ認識を変えましょう。犬はそもそも「使役動物」ですから、「自分(飼い主)がリーダーになって従える!」という意思がないとしつけは成功しません。

記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵

Kawashima

Profile 川島 恵 ドックトレーナーとして12年目の令和元年に東京の世田谷区と文京区にあるドッグトレーニング犬のしつけ教室をオープン。 『スッキリ』(日本テレビ系)犬のしつけ専門家として出演電話出演。 テレビ東京「どうぶつピース!!」に出演。「おやつ、おもちゃ無しのしつけ」でドッグトレーニングする犬のしつけの専門家

しつけができないと嘆く前に「犬」を知りましょう

犬を「可愛がるべき動物」とだけ考えている人は少なくないはずです。

「可愛い」というのは間違いないでしょうが、犬は本来「使役動物」です。
使役動物とは、「人間がある目的を持って使う動物」のことであり、例えば「牛を追うこと」「狩りをすること」などが該当します。
そのため、欧米では犬をトレーニング教室などに通わせている人が少なくありません。
ですが、日本ではあまりそうした文化は普及していません。

また、犬は「リーダー」に従って行動します。
「しつけができない飼い主」はリーダーとして認識されませんから、犬が言うことを聞かなくてもおかしくありません。

「しつけができない」を解消するために|飼い主がリーダーになるためのポイント

飼い主をリーダーだと認識する→リーダーがいることにホッとするようになる→リーダーの「しつけができない状態」が解消される

うまくいけば上記のようなステップを踏むことができます。
では、どうすれば飼い主はリーダーになれるのでしょうか。

1:食事は飼い主の後に与える

飼い主がリーダーであると強く認識させるために、必ず飼い主から食事をしてください。
また、家族と一緒に暮らしている場合は、できるだけ家族全員で先に食事を済ませます。

そのあと、犬に食事を与えます。
「強いものからエサにありつける」というのが自然界の摂理ですから、これは必ず守りましょう。

2:飼い主と愛犬は別の場所で眠る

「自分とこの人は同格の存在である」と認識させないためにも、犬とは別の場所で眠るようにしてください。

これまでずっと一緒に眠っていた人ほど「もう、同じ布団で寝ることができないなんて……」と寂しく感じるかもしれません。ですが、そのぶん日中散歩をしたり、遊んだりすればいいですよね。

3:愛犬の口を優しく掴む

飼い主に口を掴まれると、犬は「この人の言うことは聞かないと!」と認識しやすくなります。もちろん理由もなく口を掴むのは良くないので、しつけをするときに掴むようにしましょう。

4:子犬のときからお腹を撫でる

犬のお腹を撫でるためには、犬を仰向けにする必要があります。
「仰向け=無防備」ですから、飼い主の前でこの体勢を取れるようになることには大きな意味があります。

成犬になってから取り組んでも実現できない場合があるので、子犬のうちからタイミングを見てお腹を触っておくことをおすすめします。

犬のしつけができない人が取り入れるべきアイコンタクトについて

犬とのアイコンタクトができないと、しつけに失敗しやすくなります。
では、犬とのアイコンタクトのポイントを挙げていきます。

1:愛犬を叱るときは必ず目を見る

特に叱る場合は、必ずアイコンタクトを取ってください。
この際、犬が「叱られている」「叱られるようなことをした」と理解していれば、犬が目を離そうとします。「目を離す=服従」ですから、このときのしつけは成功していると言えます。

逆に一番良くないのは、「飼い主のほうから目を離す」ということです。
これでは「この人は、自分に恐れをなしている」などと思われて、ますますしつけができない状態が継続しやすくなります。

2:「愛犬のほうから目を合わせてくる」のが大事

犬が飼い主をリーダーだと思っていれば、犬のほうからアイコンタクトを取ってきます。
つまり、「飼い主のほうから目を合わせるのは良くない」ということです。

愛犬側からアイコンタクトをさせるためにも、「こっち!」などと声をかけてみましょう。
そして、目が合ったらすぐにしっかりと褒めます。
そうすることで、犬は「この人の目を見るといいことがある」と理解します。

このようにして犬がアイコンタクトに慣れれば、色々なしつけの際に自然に目が合いやすくなります。
「ワンちゃんの名前を呼んでみると、犬のほうからアイコンタクトを取ってくる」という状態になっていれば、成功している証拠です。

3:見知らぬ犬とアイコンタクトを取るのは危険

注意点です。

犬を散歩につれていくときなどに、他の犬とすれ違うことがありますよね。

この際、その見知らぬ犬の目を見ないようにしましょう。
一瞬目が合うくらいであれば問題ありませんが、「見つめる」というレベルになると、「ボクにケンカを売っているな!」と思われてしまう恐れがあります。
最悪の場合、そのまま犬同士のケンカに発展してもおかしくありません。

また、あなたの愛犬が他の犬の目を見そうになったときは、リードを引くなどして、目が合わないように誘導しましょう。

まとめ

犬のしつけができないとお悩みの皆さんに向けて、しつけの基本などに関して解説しました。極端な例ですが「犬はただ可愛がるもの!」と認識している方は、今すぐ改めましょう。
犬が「この人がリーダーで、ぼくはこの人に従う」と考えている関係性のほうが健全です。「しつけ=単に厳しくする」という事でもありませんしね。