犬のお困りごとベスト3に入るのが、トイレトレーニングです。
飼い主さんが外出先から帰ってきたら、家の中で排せつされてしまったという話を聞くことは少なくありません。
実は、トイレトレーニングの方法は難しくありません。
犬のトイレトレーニングの方法を解説します。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
1頭飼いと多頭飼いのトイレトレーニングの違い
犬のしつけハグをご利用頂いている方の中にも、多頭飼いをしている方が沢山いらっしゃいます。
2頭飼っている方はもちろん、中には4頭、5頭飼っている方もいらっしゃいます。
実は犬の数が増えても、トイレトレーニングのやり方は全く同じです。
犬が複数頭いても、トイレトレーニングは1頭ずつ行う必要があります。
一気に何頭もトイレトレーニングを行うことはできません。
犬のしつけハグでも、何頭もの犬をお預かりしているので、多頭飼いと同じような状態になっています。
お預かりした犬全員一度に、トイレを教えているわけではありません。
同時に教えて出来るものではないのです。
トイレを教えるためには、1頭ずつ丁寧に教える必要があります。
個別に日記のような記録をつけながら、管理をしてあげることをおすすめします。
毎日何時にどのタイミングでトイレに行ったのかを記録していき、トイレに促してあげることで、トイレの成功率を上げていきます。
飼い主さんは、ドッグトレーナーのように一日中犬を見ているわけにはいかないと思います。
仕事や外出などで、犬にお留守番をさせることもあるでしょう。
飼い主さんが家でできるトイレトレーニングの方法をご紹介していきます。
犬のトイレトレーニングの必須項目
犬をケージ・クレートで管理する
トイレトレーニングをするためには、犬をケージやクレートなどの囲いの中で管理する必要があります。
飼い主さんが不在の際に犬を家の中でフリーの状態にしておいて、家中の色んな場所で排せつをしてしまうことに関しては、どうすることもできません。
まずは飼い主さんが在宅中にトイレの成功率を挙げる必要があります。
人が見ていない時に、成功に導くことは出来ないのです。
例えば先住犬が教えてくれる、自然とトイレの場所を認識するということもないのです。
人が教えてあげることが最短ルートです。
犬がトイレを覚える近道は、人がきちんとトイレトレーニングを行うことなのです。
人が見ていられない時は、ケージやクレートなどの囲いの中で管理してください。
クレートの中で管理をする場合には、クレートの中ではトイレを我慢しなければなりません。
ケージの中で管理する場合には、ケージの中のトイレでトイレが成功できれば問題ありません。
クレートで管理している場合
囲いの中、特にクレートの中で管理をする場合には、トイレに導いて排せつができるようにトレーニングを行います。
クレートの中で過ごす時には排せつは我慢させます。
クレートの外に出ている時に、飼い主さんがトイレに促してあげて排せつをさせるようにしていきます。
多頭飼いの場合、優先順位の高い犬から順番にトイレに促してあげましょう。
月齢の若い犬は、トイレを失敗しやすいと言えます。
子犬はトイレの回数が多い傾向にあるため失敗をしやすいのです。
トイレの回数が多いということは、それだけトイレに導いてあげる回数も多くなります。
成長していくと、徐々にトイレの回数は減っていきます。
一日のトイレの回数が多い犬の優先順位が高くなります。
なぜなら、トイレの我慢ができないからです。
トイレの我慢ができない子犬から順番にトイレに導きましょう。
クレートの中では、トイレを我慢しなければならないということを教えてあげてください。
ケージで管理している場合
ケージで管理している人の多くは、ケージの中の半分がトイレ、半分が寝床という形にしていると思います。
ケージの中では、自由に排せつができるような環境になっていると思います。
ケージの外に出した時にトイレの失敗をしてしまうのは、ケージの中にいる際にいつ排せつをしたのかがわからない状態であることが原因だと考えられます。
トイレを成功に導くためには、「何時に?」「どんな排せつをしているのか?」をチェックして頂きたいと思います。
犬のことをずっと見ていられるわけではないので、ペットカメラを設置して様子を見ることが効果的です。
それぞれの犬のオシッコの時間、うんちの時間を把握しましょう。
ペットカメラで確認をすることで、犬がいつ排せつをしていたのかを簡単に確認することが可能になります。
もし排せつをしていない場合には、排せつをしたらケージの外に出してあげてください。
なかなか排せつをしない場合には、一旦ケージの外に出して代謝を上げてから中に戻して排せつを促すと良いでしょう。
犬のトイレのタイミングは
-
- 寝て起きた時
- 食事の後
など、決まったタイミングで行うことがほとんどです。
寝る時間や食事の時間をいつも同じにすれば、トイレに行く時間もほとんど同じになるため、把握しやすくなります。
犬がトイレに行く時間を把握して、そのタイミングで促してあげて成功したら褒めてあげるという行為を繰り返すことで、トイレの成功率は上がります。
他にも運動をした後などは代謝が上がって排せつをしやすくなります。
個体差はあるので、多頭飼いの場合には犬ごとのタイミングを把握してあげてください。
トイレの成功のポイント
褒める
トイレを定着させるためには、成功した時に褒めてあげるしかありません。
いかに成功に導くことが出来るかがポイントになってきます。
犬のトイレは、人がコントロールしてあげましょう。
トイレの失敗を減らすことを考えていってください。
トイレトレーニングの方法は、1頭飼いでも多頭飼いでも全く同じです。
1頭の犬に対して、どれくらい時間を割くことが出来るかによって、短い期間で成功に導くことが出来ます。
子犬の時期はトイレの回数が多いので大変ですが、しっかりと見張っていてください。
きちんとトイレで排せつをすることが出来たら、沢山褒めてあげるということを繰り返すことで、犬はトイレを覚えて行きます。
トイレトレーニング中に絶対にやってほしくないことがあります。
トイレの失敗をした時に「叱る」ことです。
犬が排せつに失敗してしまった時、つい叱りたくなってしまうかもしれませんが、絶対にやめてください。
なぜなら、犬はトイレ以外の場所での排せつを叱られたのではなく、排せつしたこと自体を叱られてしまったのだと勘違いしてしまうからです。
排せつを叱られたと勘違いした犬は、人に隠れて排せつをするようになってしまう可能性が高くなります。
人に隠れて排せつをするようになってしまうと、トイレトレーニングを行うことが難しくなってしまいます。
根気よく行う
トイレはすぐに覚えられるとは限りません。
中には、一度教えただけですぐに覚えられる犬もいますが少数です。
失敗を繰り返しても決して叱らずに、時間をかけて行いましょう。
成功したら褒めてあげることで、成功に導くことができます。
根気よく行うことが最短ルートです。
多頭飼いの場合には、1頭ずつ行わなければならないため長い道のりになる可能性もあります。
飼い主さんにとっては辛いかもしれませんが、いつか成功すると信じて根気よく行ってください。
まとめ
多頭飼いの犬のトイレトレーニングの方法をご紹介しました。
1頭飼いでも多頭飼いでもトイレトレーニングのやり方は同じです。
トイレトレーニングを行う時は、最初に囲いの中で管理しましょう。
クレートやケージの中で管理します。
トイレの失敗を全くしない犬の場合には、囲いの中で管理する必要はありません。
トイレのしつけがまだ出来ていないような犬は、囲いの中で管理してください。
多頭飼いの場合には、トイレが完璧な犬とトイレを失敗してしまう犬とでは、管理の仕方を変えて頂きたいと思います。
クレートの中で管理をする場合には、クレートの中ではトイレを我慢させます。
ケージの中で管理する場合には、ケージ内で排せつをさせます。
人が見ていることができない時間は、囲いの中で過ごさせるようにします。
人が見ていることができる時間はフリーにして、トイレに導き成功率を挙げるようにしましょう。
トイレトレーニングは時間がかかります。
犬にも個体差があるので、すぐに覚える犬もいればなかなか覚えられない犬もいます。
直ぐに覚えてくれたら楽なのですが、焦らずに気長にトレーニングを行って頂きたいと思います。
犬のトイレ日記を付けることをおすすめします。
何時にどんな排せつをしたのかを、1週間程度記録してみてください。
犬の排せつのサイクルは、あまり変わりません。
1週間から1ヶ月程度記録をすれば排せつのサイクルはわかりますので、犬が排せつをする時間にトイレの導いてあげてください。
必ず成功に導くことができます。
トイレトレーニングは、さほど難しいものではありません。
ただし多頭飼いの場合には、どうしたらいいのか悩んでしまう飼い主さんは少なくありません。
1頭でも多頭でもトイレトレーニングの方法は同じです。
1頭ずつしっかりと教えてあげてください。
先住犬が新しく迎え入れた犬にトイレの場所を教えてあげることはありません。
飼い主さんが、1頭ずつ根気よく褒めながら教えてあげてください。