新しい家に引っ越す、旅行に行くなど環境が変わることがあります。
慣れない環境に、犬は不安に思ってしまいます。
犬が新しい環境に早く慣れるようにするにはどうしたらよいのでしょうか?
更に、災害時に犬と同行避難するために必要なクレートトレーニングについても合わせて解説します。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
犬の環境慣れ
犬のしつけハグでは「お預かりトレーニング」を行っています。
こちらの施設に来て頂いて犬をお預かりし、トレーニングを行います。
お預かりしたらすぐにトレーニングを始めるわけではありません。
犬が慣れてきてから、トレーニングに入ります。
排せつがきちんと出来ているか、ご飯の食いつきが安定しているかの確認をしてからトレーニングを行います。
いきなりトレーニングを行ってしまうと、体調を崩してしまう危険性があるからです。
犬のしつけハグでは、環境慣れに関してかなり気を遣っています。
お出掛けなどで環境が変わった時にも使える知識なので、是非参考にして頂きたいと思います。
犬が不安に思うこととは?
新しい環境において犬が不安に思う要素は「匂い」と「視覚」です。
自分の匂いや飼い主さんの匂いがない、今までの生活臭がないことに不安を感じます。
不安を取り除くためには、愛犬が使っていた物を与えると安心します。
また、過保護になりすぎず、飼い主さんが余裕を持つことが大切です。
飼い主さんが不安に思うと、犬にも伝わります。
飼い主さんは不安にならずに、犬にも接して頂きたいと思います。
慣れさせるための期間の目安
個体差があますが、最初は不安がっていても1時間程度で慣れてしまう犬もいます。
引越しをした場合、前の家に住んでいた期間が長ければ長いほど新しい環境に慣れるために時間を要する傾向にあります。
不安に思う日数や期間が長くなりがちです。
しかし、急いで慣れさせる必要はありません。
人が環境を作ってあげて、犬が安心できるのを待ちましょう。
飼い主さんの対応の仕方が、愛犬の環境慣れが進むかどうかを左右します。
焦らずにゆっくりと、慣れさせてあげましょう。
お出掛け先での環境慣れ
お出掛けをした時に犬が環境に慣れない時の対処法についてご説明します。
一泊二日の旅行など、短い期間でいつもと違う環境に置かれた時は、慣れる前に家に帰ってくるケースが多いです。
最もお勧めの物、絶対に使って欲しい物は「クレート」です。
クレートを使っている方は、残念ながら少ないのが現状です。
是非!クレートトレーニングを行って欲しいと思います。
クレートという入れ物の中に入れて扉を閉め、中で大人しくできるようにすることがクレートトレーニングです。
ただクレートを置いておいて犬が自らのタイミングで入っていき、いつでも出てこれるという環境はクレートトレーニングとは言えません。
クレートの中に入ってじっとしていられれば、クレートの中が安心できる空間だと思わせることができます。
クレートトレーニングが完了すれば、どんな場所に行ってもクレートさえあれば縄張りを持って行くようなものです。
犬の安心感も段違いです。
普段からよくお出掛けをする人は、クレートトレーニングはやっておくべきだと思います。
クレートトレーニングがしっかりと出来ていれば、旅行先でも部屋の中でお留守番させることが可能です。
犬が入れないレストランへ行ったり、夜にお出掛けをすることもできます。
犬のしつけハグを利用して頂く前に、飼い主さんとカウンセリングをします。
カウンセリングの際にクレートのイメージを聞くと、狭いところに閉じ込めておくのは可愛そうと思う方がとても多いです。
実際にクレートトレーニングをさせていただくと、印象が変わります。
今までトレーニングをさせて頂いた何千頭もの飼い主さんが、重要性にお気づきです。
狭い場所に閉じ込めるという悪いイメージをお持ちの方が多いため、試していない方がほとんどです。
クレートの活用法
旅行やお出掛けの際に活躍するクレートですが、災害時にも活躍します。
クレートトレーニングは、災害時における必須項目とも言えます。
災害時に避難場所に同行避難をしたいと考えている方には、特に重要です。
避難所において、犬はクレートに入れておかなければなりません。
クレートトレーニングを行っていなければ、避難所に同行避難をすることは出来ません。
「吠える」「排せつが決められた場所で出来ない」となると、大勢の人が集まる避難所で一緒に過ごすことは難しいのです。
災害時は、人と犬が同じ場所で過ごすため、様々なことに配慮が必要です。
災害が起きて動揺している時に、犬が吠えてしまうとイライラしてしまいトラブルになりかねません。
避難場所など人が大勢集まる場所でも、おとなしくできる、決められた場所で排せつができることはとても重要です。
避難先では汚れることもあります。
犬をケアできる状態にしておくことも大切です。
クレートは様々な場面で活躍するので、是非クレートトレーニングを行いましょう。
まとめ
犬が新しい環境に早く慣れるようにするにはどうしたらよいのかを解説しました。
引っ越した際に犬を慣れさせるためには、飼い主さんが余裕を持つことが大切です。
早く慣れる必要はないので、飼い主さんが環境を作ってあげてください。
旅行に行った時の環境に慣れさせる方法は、クレートトレーニングをおすすめします。
クレートは、自分の縄張りのような物なのでクレートがあれば犬は落ち着いて過ごすことができます。
クレートは災害時でも活躍します。
クレートトレーニングが出来ていれば、犬と同行避難をすることが可能です。
クレートトレーニングを行うことを強くおすすめします。