犬が首をかしげるしぐさをすることがあります。その姿は、とにかくかわいくて「この子、自分がかわいい事わかっているな!」と、思ってしまうのは、私だけでしょうか?
もちろん、かわいこぶっている訳ではありませんし、飼い主さんをキュンとさせる為でもありません。では、なぜ犬は首をかしげるしぐさをするのでしょうか?犬が首をかしげる理由をご紹介します。
音
犬は、聴覚が人間よりも優れています。人間の4倍とも言われていて、正確な数値は出ていません。人間より多くの音を聞きとることが出来る犬は、いつもと違う音や声を聞くと首をかしげるしぐさをします。
自分にとってのリーダーである飼い主さんがいつもと違う声で話しかけると、「いつもと声が違う。何かあったのかもしれない」と思い、危険を感じて首をかしげます。
遠くから近づいてくる物音、例えば人が歩く音や車が走る音など、音の位置を探す時にも首をかしげます。首をかしげることによって、耳の位置を変えて音の発信場所を探すのです。
不安
犬は、本能で不安や危険を感じると首をかしげます。音に限らず、今まで見たことが無いものを目にしたり、飼い主さんがいつもと違う雰囲気の服装をした時なども、首をかしげます。
喜ばせたい
過去に、首をかしげるしぐさをした時に、飼い主さんがすごく喜んでくれた記憶があると、首をかしげることがあります。「かわいいでしょ」のアピールとは、少し違います。
首をかしげると、また飼い主さんが喜んでくれる、遊んでくれると思うのです。
学習能力が高い犬によく見られる行動です。とてもかわいいので、また沢山喜んでたくさん褒めてあげましょう。
病気のサイン
首をかしげるしぐさは、とても可愛いのですが、あまり頻繁に首をかしげる場合には、病気の可能性があります。
中耳炎
犬の耳の病気で最も多いのが中耳炎です。中耳炎は、細菌が感染することによって起こることが多い病気です。
中耳炎から内耳に感染が広がってしまうと、首をかしげるしぐさが多くみられるようになります。
その場合、首を傾ける方向が一定になります。中耳炎が疑われる場合には、病院を受診しましょう。
脳腫瘍
首をかしげるしぐさが、腫瘍のサインと言われてもあまりピンとこないかもしれません
。脳の役割の中に、平衡感覚があります。脳の平衡感覚を司る部分に腫瘍が発生すると、首をかしげるしぐさをするようになります。
中枢神経や末梢神経の病気の症状として首をかしげるしぐさが見られるようになるため、あまり頻繁に首をかしげるようであれば、脳腫瘍を疑う必要があります。出来るだけ早く、病院を受診しましょう。
前庭神経炎(ぜんていしんけいえん)
耳の奥にある前庭神経に炎症が起こり、平衡感覚が失われる病気です。首をかしげるしぐさの他に、嘔吐や同じ場所をぐるぐる回るなどの症状が出ます。出来るだけ早く病院を受診しましょう。
åまとめ
首をかしげるしぐさは、とても可愛いのですが病気のサインの可能性もあります。
何か音に反応している時などは、心配する必要はありませんが、頻繁に首をかしげる時には、病気のサインかもしれません。おかしいなと思ったら、早めの病院受診をおすすめします。