犬にドライヤーをかける際の手順や注意点などについて紹介します。「そもそもドライヤーなんて使わなくてもいいんじゃないの?」という疑問にもお答えします。また、ドライヤー以外の小道具についても解説します。人間がドライヤーを使う場合と、犬が使うときとではやり方が大きく変わってくるので、気を付けてくださいね。
そもそも本当に犬にドライヤーをかけないとダメなの?
「犬って元気なイメージがあるし、ドライヤーなんか使わなくていいのでは?」と感じるかもしれませんが、それはダメです。
犬にもドライヤーを使うべき理由を紹介しますね。
理由1:体調を崩すかも
犬の皮膚にちょっと水気が残っているだけでも、体温が下がって体調を崩してしまう恐れがあります(人間と一緒ですね)。
小型犬の場合は特に気を付けてドライヤーをかけましょう。
理由2:皮膚病のリスクが上がります
自然乾燥をさせると、乾くまでに菌が殖えてしまう可能性が高いです。
そのまま皮膚病に繋がってしまってもおかしくありません……。
というわけですから、
「いっそ犬にはドライヤーをかけない」という選択肢はナシです!
犬にドライヤーをかける手順
細かな注意点などは置いておいて、犬にドライヤーをかける手順を紹介します。
1:まずはタオルで拭く
最初に乾燥した清潔なタオルで犬の身体を拭きます。そうする事で、ドライヤーをかける時間を短くすることができます。
ちなみに、犬の耳にふーっと息を当てると身体を振るわせるので、身体についた水気が弾け飛びます。
さらに効率がよくなるので試してみてはいかがでしょうか。
2:ドライヤーをかける
まずは犬の身体の後方あたりからドライヤー(弱風)を当て始めましょう。
そして、だんだん前方へとドライヤーを動かしていきます。
ドライヤーを嫌がるそぶりを見せないのであれば、風を少し強くしてもOKです。
イヤそうにするのであれば、また弱風に戻しましょう。
3:ドライヤーをかける【忘れやすい部分】
「ひととおり犬の身体にドライヤーをかけ終わった」という段階になったら、以下の場所が乾いているかどうか念のためチェックしましょう。
濡れていればさらにドライヤーを使ってください。
「人間目線」だとドライヤーをかけ忘れやすい箇所があるんですよね。
お腹:全体をチェックしましょう
内股:ちょっと足をあげると風を当てやすいです
脇の下:前足をあげるとやりやすいです
指の間:一か所ずつ軽く開いてドライヤーをかけましょう
※指の付け根を優しく押すと、犬の指が開きます。
犬にドライヤーをかけるときの注意点は?
では、犬にドライヤーを使うときに気を付けるべきことを挙げていきますね。
1:ドライヤーの距離は?
犬の身体からドライヤーを30センチほど離しましょう。
脇の下やお腹など、肌が薄い場所に関しては、もう少し距離をとってもいいかもしれません。
2:小道具は?
犬の毛をブラシやスリッカーなどでとかしながらドライヤーを当てると、風が毛の奥部に届いて乾燥するまでの時間が短くなります。
「手ぐし」でできることではないので、きちんと道具を使いましょう。
3:ドライヤーを揺らさないようにする
ドライヤーをゆすると、細かな乾き残りが発生しやすくなります。
不必要に揺らさないようにしましょう。
ただし、「ドライヤーがブレないようにすること」に集中し過ぎると、知らず知らずのうちにドライヤーが犬の身体に近づいていきやすいので気を付けましょう。
4:ドライヤーを適度に動かす
犬の身体の同じ場所にドライヤーを当て続けていると、だんだん「感じる熱さ」が強くなっていきます。
ですから「ドライヤーを無意味に揺らす」のはダメですが、「2~3秒ごとに位置を変える」ことは忘れないようにしましょう。
5:顔周辺へのドライヤーのかけ方はちょっと特殊
犬の顔周辺に正面からドライヤーをかけるのはNGです(人間でもこれはちょっとツラいですよね)。
顔周りを乾燥させる際は、後ろからドライヤーをかけましょう。
風のタイプは「冷風」にしてください。
口の周辺や目元などに水気を残してしまうと、「ヨダレやけ」や「涙やけ」のリスクが上がるので気を付けてくださいね。
犬にドライヤーをうまくかけられないときに試すべき2つのこと
1:犬用のドライヤーを試す
人間用のドライヤーを使っても構わないのですが、うまくいかないときは犬用のドライヤーを試してみてはいかがでしょうか。
犬用のドライヤーには、
- 低温
- 音が優しく犬の耳に優しい
などの特徴があります。
また、「スタンド式」のドライヤーであれば、飼い主さんがドライヤーを持つ必要がなくなるので、作業がしやすくなりますよ。
2:専門家に依頼する
トリマーなどの専門家に依頼するという方法もあります。
そして、トリマーさんのドライヤーのかけ方を見て勉強するのがおすすめです。
間違った方法で犬にドライヤーを使うと、他のケア(ブラッシング、爪切りなど)にも抵抗するようになる恐れがありますし、一度試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
犬にドライヤーを使う際の基本手順は「タオルでしっかり拭く→後方から前方へとドライヤーをかける」です。ブラシやスリッカーなどを使いつつ効率よく行いましょう。
また、犬用のドライヤーを使ったり、トリマーに任せたりするのもおすすめです。犬の健康を守るためにも、きちんとドライヤーをかけてあげてくださいね。